上沢直之が「古巣復帰」しなかった複雑事情 日本ハムから水面下で送られていたメッセージ
東スポWEB / 2024年12月17日 17時4分
なぜ古巣復帰とならなかったのか。レッドソックス傘下3AウースターからFAとなっていた上沢直之投手(30)のソフトバンク入りが決まった。今オフ、先発強化を最優先としていたホークスの補強ポイントに合致。鷹がNPB通算70勝を誇る実力者を迎え入れ、リーグ連覇に向けて着実に戦力を整えた形だ。米挑戦から1年、志半ばで日本球界復帰を決めた右腕が12年在籍した日本ハムを選択せず、新天地を求めた背景とは――。
上沢は昨オフ、日本ハムからポスティングシステムを利用してMLB移籍を容認されてレイズとマイナー契約。開幕前にレッドソックスに移籍し、4月末に念願のメジャー初昇格を果たした。中継ぎで2試合に登板するもメジャーの壁は厚く、長いマイナー生活を余儀なくされた。そして9月に右ヒジを痛めて失意の帰国。自身の先発適性を再確認し、日本球界復帰を視野に入れた右腕に対し、国内の複数球団が水面下で動向を調査していた。
ソフトバンク入りはルールからはみ出したわけではない。ただ、NPB復帰ならポスティング移籍を認め、米挑戦を後押ししてくれた日本ハムに戻るのが筋とみる世論が根強かったのも事実だ。「古巣復帰」に至らなかった背景には何があったのか。
シーズン終了を待たず、9月半ばに帰国した上沢はすでに日本球界復帰の意志を持っていた。本人の中で、恩義がある日本ハムは真っ先に浮かんだはずだ。だが、各球団が来季戦力編成の骨格を固める11月までに、球界内では「日本ハムは上沢を構想に入れていない」との声が漏れ伝わっていた。
「1年でNPB復帰を受け入れるのが上沢のためになるのか、という考え。その程度の思いで海を渡ったのか、というメッセージを水面下で送っていた」(球界関係者)
不完全燃焼のまま挑戦を終えていいのか。家族を含めた本人の事情もあるが、日本ハムフロントは「野球人」としての志を説いたとみられる。
上沢なりの考えもあったはずだ。日本ハム関係者が「人格者」と口をそろえるナイスガイ。別の球界関係者は「古巣のメッセージを受け止めつつ、チーム編成の見直しを生じさせるような復帰を控えようという心理が本人の中で働いたとも聞く」とも明かす。高卒入団の生え抜きで確かな戦力。にもかかわらず、積極的なオファーをあえて控えた日本ハムに、球界内からは「ファイターズらしい信念」と称賛の声が止まらなかった。
ソフトバンクは3年以上の大型契約を提示して獲得に至った。内情を把握した上で、市場に出た上沢に猛アタック。「目指せ世界一」をスローガンに掲げるホークスも、独自の信念があって獲得を決めた。
日本ハム以外なら反発必至の国内復帰。複雑な事情が入り交じった末の決着だった。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ソフトバンク移籍の上沢直之、「プロ野球はビジネス」球団OBが私見...「義理でいうと日本ハムに帰って来いという話」
J-CASTニュース / 2024年12月17日 15時35分
-
ソフトバンクが上沢直之獲得、ファン「モヤモヤ残る」...「ルール的には問題ないんだろうけど」
J-CASTニュース / 2024年12月16日 11時44分
-
上沢直之ソフトバンク決定に見るポスティングの穴 事実上のFA短縮狙う選手が現れる?
東スポWEB / 2024年12月16日 11時39分
-
【ソフトバンク】上沢直之の入団決定 ポスティングでMLB挑戦の他球団選手加入は3人目
東スポWEB / 2024年12月16日 1時40分
-
【ソフトバンク】上沢直之を獲得調査「興味はある」 昨オフ米挑戦の元日本ハムエース
東スポWEB / 2024年12月12日 1時34分
ランキング
-
1ソフトバンク移籍の上沢直之、「プロ野球はビジネス」球団OBが私見...「義理でいうと日本ハムに帰って来いという話」
J-CASTニュース / 2024年12月17日 15時35分
-
2巨人 ソフトバンクFAの甲斐拓也と契約合意発表 球団3人目のFA捕手 マー君、ライデルに続く大型補強
スポニチアネックス / 2024年12月17日 14時43分
-
3同じ23歳メジャー挑戦でも…佐々木朗希と大谷翔平の“決定的な違い”。「マイナースタートがちょうどいい」と言えるワケ
日刊SPA! / 2024年12月17日 8時47分
-
4甲斐の流出は「ダメージある」 鷹GMが言及、巨人からのFA補償は「プロテクトリスト次第」
Full-Count / 2024年12月17日 16時4分
-
5西武松原、結婚を発表…6月に巨人から移籍「妻が支えてくれた」 相手は一般人
Full-Count / 2024年12月17日 16時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください