北の富士さんをしのぶ会で弟子の八角理事長が涙「また元気な声で叱咤激励してほしかった」

弔問に訪れた鈴木宗男氏(左）を見送る八角理事長

大相撲の第５２代横綱で解説者としても活躍した北の富士勝昭さんをしのぶ会が１８日、東京・墨田区の八角部屋で開かれた。北の富士さんは１１月１２日に８２歳で死去。この日は多くの角界関係者やゆかりの人々が参列して故人を悼んだ。

弟子で発起人の代表を務めた日本相撲協会の八角理事長（元横綱北勝海）は「北の富士は私の師匠ですので、本日は親方と呼ばせていただきます」と前置きした上で、弔辞を朗読。「１４歳で親方に出会えたこと、そのおかげで今の私があります。そのかけがいのない出会いがなかったら、今の私はありません。親方への恩返しは大相撲の伝統文化を守り、未来への伝承に全力を尽くし、親方と同じように相撲人生を全うすることだと思っています」と恩返しを誓った。

弔辞の中では時折、声を詰まらせる場面もあった。「もう一度、親方と酒を酌み交わしながら、また昔話をしたかった。残念でなりません。また元気に復帰されて、元気な声で力士たちを叱咤激励してほしかった」と思いを吐露。最後に「親方、大相撲にかけた人生、本当にお疲れさまでした。どうか心安らかにお眠りください。そして天国からやさしい笑顔でこれまで同様に力士たちを見守ってください」と天国の師匠へ呼びかけた。