【巨人】田中将大獲得で〝救世主扱い〟 ライバル球団幹部は「球界全体として感謝してもいいくらい」
東スポWEB / 2024年12月19日 5時9分
巨人が楽天から自由契約となっていた田中将大投手(36)を獲得する方針を固めた。日米通算200勝まで3勝に迫りながら、獲得球団がなかなか現れず「宙ぶらりん状態」が続いていた。球団側はリーグ連覇と13年ぶりの日本一奪回へ大補強を敢行しているが、レジェンドの獲得にはライバル球団の間で巨人の株が爆上がりしている。
「マー君」が伝統球団のユニホームに袖を通す。田中将は昨年10月に右ヒジを手術した影響で今季は二軍調整が続き、一軍登板は9月28日のオリックス戦のみ。プロ18年目で初めて未勝利に終わる屈辱の年となった。
11月24日には楽天からの退団を表明し「今の自分はいいコンディションでいいトレーニングを積むことができている」と新天地での現役続行に自信を見せていた。しかし、右ヒジの状態や年齢などから田中将のコンディションを不安視され、各球団とも獲得には慎重姿勢。来季の所属球団が決まらない中、阿部監督らが「戦力として復活し得る」と判断し、電撃的に加入が決まった。
今オフの巨人は怒とうの〝補強ラッシュ〟だ。失敗したケースもあるが、自由契約となっていた前中日の最強守護神・マルティネス、ソフトバンクからFA宣言した甲斐を獲得。18日には5番打者候補として、トレイ・キャベッジ外野手(27=パイレーツFA)の入団も発表した。キャベッジは2023年のエンゼルス3A時代に打率3割6厘、30本塁打、32盗塁で「トリプルスリー」も達成した逸材だ。
すさまじい攻勢で他球団をビビらせつつも、田中将の獲得についてはこんな声も聞こえてきた。
ライバル球団の幹部は「ウチも含めてなかなか獲得には動けなかったけど、これだけの経験や実績のある選手はなかなかいない。それも巨人が獲らなければ、現役生活を続けられなかった可能性だってあった」。さらに「経緯は違えど、これまでも日本ハムから中田翔(現中日)、ソフトバンクから松田(引退)を獲得した際には、それぞれ復活の場や花道を用意してあげていた。マー君にしたって、うやむやのままフェードアウトすることなく、日本球界に残るきっかけを巨人が生み出した。球界全体として巨人に感謝してもいいくらいですよ」と力説した。
どこも手を挙げなければ、このままレジェンドが路頭に迷っていた可能性もあった。そこで救いの手を差し伸べた巨人が、すっかり〝救世主扱い〟になっているわけだ。現役続行への道を用意した盟主の恩に田中将はどう報いるのか。
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