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【大相撲】阿武咲が引退会見「自分自身やり切ったなという気持ちでいっぱい」

東スポWEB / 2024年12月19日 17時59分

会見中に涙をこらえる阿武咲

18日に現役を引退した大相撲の元小結阿武咲(本名打越奎也、28=阿武松)が19日、都内の両国国技館で引退会見を開いた。

青森・中泊町出身の阿武咲は、2013年初場所で初土俵を踏み、17年夏場所で新入幕。幕内に42場所在位したが、晩年は右ヒザや右足首などのケガに苦しみ、今年7月に右足首を手術。十両に転落した秋場所を1勝4敗10休で終え、先の九州場所も2勝11敗2休。来年初場所での幕下転落が確実となっていた。

会見で「今はものすごくスッキリしているし、自分自身やり切ったなという気持ちでいっぱい。ケガをして年々自分の相撲が取れなくなってきて、その都度少しずつ相撲を変えて工夫しながらやってきたけど、そういう相撲も取れなくなってしまった。いろいろ考えた上で引退を決断した」と明かした。

その上で、引退理由について「正直、もう相撲を取れる体ではなくなった。日常生活でもちゃんと歩けなくて、家でも階段を上る時に妻の肩を借りたり、ほぼ介護のような感じだった。普段から妻は『頑張れ』と応援してくれていたけど、最後の方は『見ていられない』と言われた」と説明した。

今年の秋場所で引退した湊川親方(元大関貴景勝)は同学年で、幼少期からのライバルだった。思い出の一番には、貴景勝と優勝争いをしていた23年初場所13日目の直接対決を挙げた。

阿武咲は「結果として負けたけど、自分は本当にすべてを出した。何よりも昔から知っている間柄で、最高峰の舞台で優勝争いをしていることが、自分の中では特別だった。もちろん優勝したい気持ちで、負けたくない気持ちもあったけど、うれしかった気持ちが自分は強かった」と振り返った。引退を報告すると、湊川親方から「俺ら頑張ったよな」と連絡があったという。

今後は日本相撲協会に残らず、馬油などを扱う美容用品の世界に進む。「自分自身肌が弱かったり(美容用品で)何を使ってもダメな中で、馬油で全てが解決したし、ずっと愛用させていただいているので。今までたくさんの方々に支えてもらったので、今度は逆に自分が誰かの力になれればと思います」と語った。

断髪式は来年6月1日に国技館で予定している。

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