【静岡競輪・グランプリ】古性優作が制し年間獲得賞金額は歴代最高の３億８０００万円超

古性優作がグランプリ２回目の優勝を飾った

静岡競輪場を舞台に熱戦が展開された大阪・関西万博協賛「ＫＥＩＲＩＮグランプリ２０２４シリーズ」最終日の３０日、１１Ｒで「ＫＥＩＲＩＮグランプリ２０２４」（優勝賞金１億４０００万円・副賞含む）が行われた。

３年前の当地ＧＰ覇者の古性優作（３３＝大阪）が、鐘前でカマした脇本雄太の番手から抜け出して２回目の大会制覇。また年間獲得賞金を歴代最高の３億８３１１万５５９６円として今年の賞金王に輝いた。なお３日間の総売り上げは１４２億円超だった。

２０２１年に初戴冠を果たした縁起のいいバンクで、再び頂点に上りつめた。脇本の打鐘先行はまるで炎がほとばしるほどで「抜群のカカり。ホームから１角に向けて勝手に口が空くほどだった」と別線にスキを与えず、古性は胸突き八丁の急こう配を猛チャージで畳み掛けるように直線を突き抜けた。

「前日の指定練習で脇本さんがこの時期のものではないタイムを出していて脅威を感じていました。でも自分も久々に仕上がっていて今年１番いい感じだったから楽しみだった」と走る前からうれしい予感があった。

脇本とは多くを語らずとも以心伝心で、いつもレースはフリープラン。ただ、この日ばかりは「今までで一番、作戦会議が長かった」と綿密に策を練り、究極の連係につなげた。

後輩たちに最高のレースで示した２人にはこの先、使命がある。近畿地区のさらなる底上げだ。今年は寺崎浩平と窓場千加頼が飛躍したが、まだまだ若手の台頭を待っている。

「もっと出てきてほしい。自分も援護して自信を付けてもらって、こういう舞台を走る選手が増えたらうれしい」

年間賞金獲得額の最高記録を更新しても「近畿の仲間に助けてもらったおかげですから」と強調するほど。それだけ仲間たちへの思いは強く、野望は明確で気高い。来年も近畿ゴールデンコンビの躍進は続きそうだ。