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西田敏行さん「釣りバカ」で悩み、東日本大震災で「怒った」人情味

東スポWEB / 2024年12月31日 11時19分

笑顔がチャーミングだった

映画「釣りバカ日誌」やドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」など数々の作品で親しまれ、10月17日に亡くなった俳優・西田敏行さん(享年76)を偲ぶ声が今もやまない。

12月13日放送の「マツコ&有吉 かりそめ天国 2時間SP」(テレビ朝日系)で米倉涼子が西田さんとの思い出を振り返れば、同月17日放送の「星になったスターたち」(フジテレビ系)では、松崎しげるや広瀬アリス、香取慎吾らがいろいろな秘話を明かした。お茶の間だけではなく、広く芸能界でも愛されたのは、その茶目っ気たっぷりのキャラクターにあったのは言うまでもない。

「とにかく人を喜ばせるのが大好きな人でした。よくご自身のことを『胴長短足、顔はカバ』と言って笑っていましたが、そのポジティブな雰囲気が画面を通して伝わってくるんですよ」と話すのはテレビ関係者だ。

西田さんと言えば、映画「釣りバカ日誌」シリーズで演じたハマちゃんが強烈なインパクトを残している。スーさん演じる故三國連太郎さんとの丁々発止のやりとりが人気を呼んだが、当初は不安だったという。映画関係者の話。

「三國さんがどんどんアドリブを繰り出すので西田さんは戸惑ったそうです。それでもアドリブで返すとうまくかみあい、現場は盛り上がった。ただ、見る人に受け入れられるかはわからず、西田さんはお忍びで映画館に足を運んだことも。そしたら観客が爆笑していたので『これでいいんだ』と。結果、シリーズは22作も制作されました」

NHK大河ドラマでもおなじみだった。出演は14作品に及び、「山河燃ゆ」(1984年)、「翔ぶが如く」(90年)、「八代将軍吉宗」(95年)、「葵 徳川三代」(2000年)の4作品で主演を務めた。豊臣秀吉を演じた「おんな太閤記」(81年)ではこんなことがあったという。

「西田さんはお酒が大好きで宴席ではいつも盛り上げ役。ある日ついつい飲み過ぎてしまい、翌日二日酔い状態で現場入りしたことがあったそうです。すると偶然、秀吉が死にゆく場面だったそうで、西田さんは『いい演技だと言われたんだけどさ、オレ二日酔いでぐったりしてたんだ』と笑っていました。まあ半分冗談でしょうが、どんな状態でも西田さんの演技力は圧倒的でした」(前出のテレビ関係者)

福島県郡山市出身で故郷を愛したことでも知られた。それだけに、2011年3月11日の東日本大震災で崩壊した故郷に胸を痛めた。

「被災地のために何ができるかすごく考えていまいた。震災関連の作品に出演したり、復興のために支援を募ったり。原発事故の風評被害がすごかった時は、怒りをあらわにしていましたね」(芸能関係者)

情に厚く、人間らしさあふれる西田さん。その存在は多くの人の胸に刻まれている。

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