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粗品の暴言はなぜ許されるのか 毒舌芸のウラにある「強烈な後ろ盾」

東スポWEB / 2025年1月1日 18時9分

毒を吐いても許される粗品

お笑いコンビ・霜降り明星の粗品の〝毒舌〟がとどまることを知らない。

昨年は特に宮迫博之との舌戦が話題になった。粗品はバラエティー番組で「ユーチューバーおもんない!」と言い放ち、宮迫には「先輩じゃないっすよ」と挑発気味に話した。これに対し宮迫は「お前、『アメトーーク!』みたいな番組つくったっけ?」と反撃したこともあったが、最後は「もう勘弁して。しんどい」と白旗を揚げた。

標的は宮迫にとどまらない。宮迫への発言に苦言を呈した西川のりおや嘉門タツオを「老害」とこき下ろしたかと思えば、お笑いとは関係がない天下のキムタクも「あいさつしても返さない」と〝口撃〟。さらには文藝春秋への提訴を取り下げたダウンタウンの松本人志にも「どれくらいイジっていいの?」と話すなど〝毒舌〟の対象は各方面に及んでいる。もはや〝無差別テロ〟のような状況だ。

とはいえ吉本興業は、お笑い界の中でも上下関係が厳しい事務所と言われている。先輩に立てつくような発言をすると、厳しく叱責されて当然だが、なぜ粗品だけは許されるのか?

お笑い関係者は「霜降り明星として、定期的に劇場に出演していることが大きいのでは」と指摘する。

吉本で〝毒舌〟として知られる芸人は過去にもいた。同関係者は「知られているのは、キングコングの西野亮廣やオリエンタルラジオの中田敦彦らだが、彼らは劇場にはほとんど出ていなかったので、先輩芸人に接する機会が少ない。そうなると、陰で悪口を言っている感じになるので、どうしても他の芸人の反感を買ってしまう。まあ西野も中田もその後、吉本を退所しているところを見ると、覚悟を決めて毒舌を吐いていたのでしょうが、粗品は吉本に所属したまま毒舌を吐いている。ベテランならともかく、まだ若手の売れっ子芸人でこんなことをするのは、過去にもあまり例がないのでは」(同関係者)

たしかにあれだけの暴言を吐きながら、先輩芸人が多数出ている劇場に普通に出るのは難しい。それが実現できるのは、吉本興業の〝陰のドン〟とも言うべき、中田カウスにかわいがられていることがあるという。

カウスは2014年に上方漫才協会会長に就任。同年にはよしもと漫才劇場が開館した。この劇場はなんばグランド花月(NGK)のすぐ近くにあるが、〝笑いの殿堂〟と言われるNGKが吉本興業の最高峰に位置づけられるのに対し、漫才劇場は若手が切磋琢磨する場所に位置づけられる。

漫才劇場で腕を磨き、M―1とR―1を制した粗品は、カウスにとっては〝秘蔵っ子〟とも言える存在だ。

粗品もカウスへの尊敬を隠さないでいる。自身のユーチューブでは「ホンマに好きやねん、カウス師匠」と言い、たまにメールをもらうと明かした。その内容は「粗品、そのままでいいよ」「何も間違ってないぞ」というもの。粗品は「だから無敵です」「カウス師匠というバック付いてるから」などと話した。

一方のカウスも「よしもと漫才劇場10周年&森ノ宮よしもと漫才劇場4周年記者会見」で、「私が粗品の教育者です」と笑顔で話すなど、深い信頼関係があることをうかがわせた。

心強い後ろ盾をバックに持っている粗品は、今年も好き放題に〝毒舌〟を吐いていきそうだ。

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