【箱根駅伝】青学大・原晋監督 ゴール前に妻で寮母・美穂さんを呼んだ理由「頑張った人が報われる社会を」

総合優勝を喜ぶ原監督(右)と青学大の選手たち（代表撮影）

第１０１回東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）で２年連続８度目の総合優勝を果たした青学大・原晋監督（５７）が、ゴール前に妻で寮母の美穂さんを呼び寄せた理由を明かした。

３日の復路では６区の野村昭夢（４年）が区間新記録をマークして流れを引き寄せると、その後の選手もリードを死守。最後１０区小河原陽琉（１年）がトップで大手町に飛び込んだ。ゴール後には原監督らが胴上げされた後に、美穂さんも宙を舞った。夫婦で学生と喜びを分かち合った原監督は「学生に胴上げしてもらえる、私も３月で５８歳になったけど、こんな５８歳はいない。これほど幸せなことはない」と神妙に語った。

今回が８度目の総合Ｖとなったが、美穂さんをゴールに呼び寄せたのは初めて。「真面目な話をすると」と切り出した上で「いろんなことを犠牲にして、夫婦でこの箱根駅伝の舞台に人生を懸けて戦っている。その裏方で頑張っている人間が表に出て表現される流れをつくらないといけない」ときっぱり。批判を覚悟で裏方としてチームを支える美穂さんにスポットライトを当てる機会を設けたという。

全ては「頑張った人が報われる社会を僕はつくりたい」との思いから。かねて陸上界の発展に尽力してきた原監督は、さまざまな形でより良い社会づくりに貢献していく。