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専門企業に聞く最新の「遺伝子検査」事情 病気のリスクから入れ歯のなりやすさまで!

東スポWEB / 2025年1月12日 10時3分

遺伝子情報の解析でかかりやすい病気が分かる

「我が家はがん家系だ」などと言う人もいる。特定の病気になる確率が高い体質は遺伝することがある。遺伝子を検査すればそうした病気のリスクが分かるのか、検査サービス専門企業に聞いた。

【遺伝子の持つ情報を解析――生活習慣病などの予防が可能に】

遺伝は親の特徴が子に受け継がれることだ。陸上競技の選手だった親の子が俊足だったりすると、足の速い遺伝子を受け継いだなどと言われる。遺伝のカギを握っているのが生物の設計図である遺伝子だ。足が速いとか髪の毛の量が多いなどといった遺伝子の情報はDNAに記録されて親から子へと伝わる。

遺伝子検査は、遺伝子の持つ情報を解析することで、生まれ持った病気のなりやすさや体質などを知ることができる検査だ。DNA検査と呼ぶこともある。DNAは細胞核の中の染色体の中に折り畳まれて収納されている。そのDNAを抽出して解析すると、太りやすい体質であるとか糖尿病にかかりやすい体質、あるいは運動能力などといった遺伝情報を知ることができる。検査で自分の遺伝的にかかりやすい病気の傾向を知れば、病気にかからないために生活習慣の改善を行うことも可能になる。

こうした遺伝子検査は日本より海外の方が進んでいて、一般向けに検査サービスを行う企業も多い。日本ではジーンクエスト(東京都港区)が遺伝子解析サービスを提供しており、疾病リスクをはじめ350項目以上のさまざまな遺伝子情報を解析・提供している。

【太りやすさなどの体質や、入れ歯になる可能性も分かる】

遺伝子検査で病気のリスク以外にどんなことが分かるのだろうか。

ジーンクエストによれば、「がんや生活習慣病などの発症リスク以外に私どもの遺伝子解析サービスで分かるのは、太りやすさ・栄養・食習慣・スキンケア・美容・運動・ダイエットなどについての体質ですが、祖先解析などもできるようになっています」(同社広報担当)とのこと。祖先解析というのは、解析した人の母方の先祖のルーツをたどり、最大で10万年ほど前までさかのぼって探ることが可能だという。例えば「3万年前にアラビア半島からやってきた子孫です」などというように結果が出るわけだ。

このほか最新技術によって胃食道逆流症、昼寝習慣、匂いの感じやすさ、入れ歯の可能性なども分かるようになったという。

胃食道逆流症とは、胃酸が胃から逆流することで食道粘膜障害や胸焼けなどを起こす病気で、遺伝子型によりそのリスクが解析できる。昼寝習慣は日中の昼寝の頻度である。匂いの感じやすさはニオイスミレという花の匂い成分について感じやすいかどうかを分析する。入れ歯の可能性とは、入れ歯を装着するようになる可能性の高さを遺伝子型により解析してくれるものだ。

また遺伝子検査はDNA解析技術の発展により分析費用が下がり、短時間で行えるようになった。当初は血液による検査だったが唾液でも調べられるようになり、より簡単で身近な検査となっている。

次回の後編では、どんなふうに検査が進むのかを聞いてみよう。

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