「イカゲーム2」韓国非常戒厳のゴタゴタを予言していた⁉ 分断された世界に焦点を当てた作品
東スポWEB / 2025年1月14日 14時13分
【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。韓国では昨年12月の非常戒厳が出されてからゴタゴタが続いています。今月14日には、尹錫悦大統領の弾劾審判の初弁論が憲法裁判所で開かれます。近年の韓国でまれに見るこのドタバタ劇はどのような終着を迎えることになるのか。引き続き注目です。
さて、今回はそんな韓国発の人気ドラマ続編「イカゲーム2」を紹介します。
前作「イカゲーム」は言わずと知れた大ヒット作品。2021年にNetflixで配信されると人気に火が付き、エミー賞ドラマ部門の主演男優賞など6つの賞を受賞。世界中で旋風を巻き起こしました。今作はその続編。前作で命と大金をかけたデスゲーム「イカゲーム」を勝ち抜き、456億ウオンを手にした主人公のギフンが、脱落者を容赦なく殺害していく残虐なゲームを終わらせるべく再びゲームに参加する。その2度目の戦いを描きます。
今回の大きなポイントは、投票システムにあると思っています。新たに各ゲームごとにゲームの続行・中止を決める機会が挑戦者に与えられたんですよ。デスゲームの後に行われる投票で挑戦者の過半数以上の票が得られれば、その時点でゲームが終了して賞金を生存者で山分けできるんです。でも、結局中止の方には票が集まらないんですよね。みんな多額の借金を背負った人たちなので、「もう一回やろう、もう一回やろう」と突き進んでしまう。
僕はこれが今の韓国の現状と通ずる部分があると感じ、非常に皮肉めいているなと思いました。なぜ大統領が非常戒厳を出したのかというと、今韓国の国会は野党が過半数を占めていて、いわゆるねじれ国会なんですね。こじれにこじれて全く国のかじ取りがうまくいかなかったんですよ。それが非常戒厳にまでつながってしまった。民主主義の根幹である議会の問題から軍が出動してしまったことに、民主主義の危うさのようなものをひしひしと感じます。実際の映画の中でも、民主主義による投票の結果、危険なデスゲームに突き進んでいきますし、またこの投票自体をめぐって「お前はこっちにつくよな」みたいな争いが繰り広げられたりもするんですよね。
台本は、この韓国の騒動のはるか前に書き上げられたもので、なにか今回の大事件を予見していたかのようにも思えます。ファン・ドンヒョク監督はインタビューで、異なる考えを持つ人を敵視するようになった、分断された世界に焦点を当てた作品だとも語っています。単純なデスゲームの続編ではありません。作品に込められたメッセージにも注目です。
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