【ソフトバンク】今宮健太が語る「僕でも宗山を取る」「コンバートはない」の真意
東スポWEB / 2025年1月16日 6時4分
無心に、今年も老いとの闘いに挑む。ソフトバンクの今宮健太内野手(33)は今季16年目のシーズンを迎える。昨季はリーグ「トップ10」に名を連ねる打率2割6分2厘と打撃面で安定感を示し、同2位の守備率9割9分2厘をマークしてベストナインに輝いた。ホークス不動のショートストップも今年7月で34歳。新陳代謝の激しい常勝軍団にあって、今年も代えの利かない戦力であることを証明する。
詳細なデータを元に変革が進む野球界にあって、結果で応えた。「昨年はなかなか良いものを出せたのかなと思う」。強肩と高い身体能力を誇るが、意外にも守備力をデータ化した指標で一昨年は全遊撃手の中でワーストだった。そこから昨季は中位まで復活。評価や球団の編成に大きな影響を及ぼす数値だけに、自信と存在意義を取り戻すシーズンだった。
NPBにおいて最先端を行くホークス。選手は時代の流れや取り巻く状況をつぶさに感じ取っている。昨秋ドラフト会議でソフトバンクは、5球団競合の末に最終的に楽天が抽選を引き当てた宗山塁内野手(21)を指名。支配下で獲得した3選手はすべて遊撃手だった。「ショートは大事。僕でも宗山を取ると思います」。功労者ではあるが、特別扱いはされない。次代を担う後釜育成にかじを切る球団の動きを冷静に受け止めていた。
「2年後、35歳になる年でなかなかショートとして出続けることは厳しいことかもしれないけど、そこに挑戦し続けたい。ここからは本当に一年一年が勝負」。弱体化を見せれば、すぐに有望株や若手に取って代わられることを覚悟している。
柳田、山川、近藤ら強力な中軸を擁するチームで、出塁に重きを置くことで打撃に安定感が出てきたことを自負している。「遊撃以外にコンバートはない。一塁や三塁は打撃力のある選手のポジション。ショートとして需要がなくなれば、そこで終わる」。今季のテーマに「無心」を掲げる今宮。他者評価に感情的になることもない。「結局、結果の世界ですから」。今年も世代交代の波を真正面から食い止める。
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