「うるせえ。乗せろ」空港職員を平手打ちで逮捕 ５８歳医師は〝反ワク界隈〟の有名人

東京空港警察署

警視庁東京空港署は１５日までに羽田空港で全日空の女性地上職員の顔を平手打ちしたとして、島根・松江市の医師福田克彦容疑者（５８）を暴行容疑で現行犯逮捕し、傷害容疑で送検した。ワクチン問題に取り組む医療関係者や国会議員、地方首長とも連携する著名な医師だった。

調べによると、１３日午後８時１０分ごろ、羽田空港第２ターミナルの搭乗口で、同容疑者は乗り遅れたにもかかわらず職員に「呼び出しがない」「うるせえ。乗せろ」と逆ギレ。さらに職員の顔を２回、平手打ちし、全治１週間のケガを負わせた疑い。

このニュースに衝撃が走ったのはワクチン反対派界わいだ。同容疑者はワクチン接種に懐疑的な立場から診療、情報発信する第一人者で知られる医師だからだ。

一昨年に出版した著書「ワクチン後遺症社会の到来」（ヒカルランド）によれば、新型コロナのワクチン接種が始まって以降、コロナ感染者やワクチン接種者に現れる後遺症に着目し、「（コロナ）ワクチン後遺症」を提唱した。

海外渡航でワクチン接種が必須とされた際には「ワクチン接種不可診断書」の交付を始め、２年間で４０００通を発行したという。ナチスドイツからの迫害から逃れたユダヤ系難民にビザを発給したことで〝東洋のシンドラー〟といわれた外交官の杉原千畝になぞらえ、〝令和の千畝〟とも宣伝されていた。

ワクチン反対論者のいわゆる〝反ワク〟ではなく、医学的見地からワクチン慎重派であることを強調していたが、ワクチンの定期接種を決めた日本政府には「戦後最大のワクチン敗戦国」と警鐘を鳴らしていた。

ワクチン問題はなにかと風当たりが強いとあって、今月７日に同容疑者は立憲民主党の原口一博衆院議員とのＸでのやりとりで「消されない様 注意します」とポストしていたが、今回は職員へ手を出したことでの自滅劇。容疑について「殴っていない」と否認しているという。