【西武】チーム再建、下克上日本一構想の不安要素は新人王・武内夏暉の〝出遅れ〟
東スポWEB / 2025年1月22日 6時7分
西武は21日に春季キャンプの振り分けなどを決める全体会議を都内のホテルで行った。
昨季は屈辱の49勝91敗3分け。球団の歴史に汚点を残したシーズンからの再建へ、広池浩司球団本部長(51)は「チームの目標は当然日本一」とした上で「開幕から西口監督が掲げる守りの野球をしっかりやって、しぶとく接戦をものにして、Aクラス入りでCSに進むことによって、私たちに日本一の可能性が出てくる」とCS進出からの下克上という〝現実路線〟を掲げた。
チームでは貧打解消が喫緊の課題だが、強みは何といっても質量ともに豊富な投手力。しかし、不安材料もある。昨季10勝6敗、防御率2・17で新人王に輝いた武内夏暉投手(23)の状態が万全ではないことだ。
年明けから新守護神・平良の故郷である沖縄・石垣島で合同自主トレを行っていた左腕は、左ヒジに張りを訴えて緊急帰京。西口監督は「最初から無理をさせたくないので」と一抹の不安を語り、キャンプは一軍(宮崎・南郷)ではなく二軍(高知・春野)からのスタートが正式決定した。
大事には至っていない模様ながら、利き腕に少なからず不安があればブルペンでの投球練習や、開幕をにらむ他の主力投手陣と差が生じる可能性もある。
チーム内にはこんな声もある。「昨年の疲労なのか、新しいトレーニングによる影響なのかは分からない」と前置きし「もし後者だとしたら、1年目のいい投球バランスを見失ってしまうことが一番怖い。新しいものに触れることは大事だけど、その前に去年、どうして結果を出せたのか。無自覚な部分を自覚しておくことはもっと大事。それを飛ばして新しいものに手を出しても得られるものは多くない」。
もちろん、選手はさらなる高みを目指し、向上心から新たな挑戦を試みる。ただ、繊細な感覚を失えばすべてが崩れかねない。広池本部長は先発陣に今井や高橋、隅田とともに武内の名前を挙げて期待を寄せたが、果たして――。
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