代役の金芸俊 井上尚弥は「体が思ったより小さい」希望は「私のスタイルでノックアウト」

井上尚弥と金芸俊（キム・イェジュン）

モンスターは小さい！？ ボクシングのスーパーバンタム級４団体王座統一戦（２４日、東京・有明アリーナ）で、４団体統一王者の井上尚弥（３１＝大橋）に挑戦するＷＢＯ同級１１位・金芸俊（キム・イェジュン、３２＝韓国）が、２２日の公式会見で対面した井上の印象について「体が思ったより小さい」と強気に語った。

当初の挑戦者サム・グッドマン（オーストラリア）の負傷により、試合の約２週間前に代役出場が決まった金は「体調はとてもいい。１か月前から準備していたので問題はない」と強調。井上との対戦は「すべての選手にとって光栄」と話し、「試合を楽に終わらせるつもりはない」と闘志を燃やした。

常に井上を意識して練習していることを公言しており、井上が韓国で行ったスパーリングを見に行ったことがあるという。この日対面した印象を問われると「体が思ったより小さいと思いました。ただ、心の強い選手と感じました」と返答した。

対策については「この場で詳細を明らかにはできない」と話しつつ、「私のスタイルでノックアウトするのが希望。なので、井上選手も十分に準備して、１ラウンドからベストの姿を見せていただきたい」と最強王者に全力ファイトを呼びかけた。

また、金のプロモーターであるマイク・アルタムラ氏は、金が施設で育った苦労人であることを強調。「幼いころは体が小さく、いじめられることもあったらしい。だが、そんな生活をしてきた選手が、ここまでのことを成し遂げる。それだけでも大変なこと」と力説した。そして「だからこそ、苦しんでいる子供たちにメッセージを伝えたい。みなさん、あきらめずに頑張ってください。必ず明るい未来、誰かに愛される日々がやって来ます」と呼びかけた。

海外ブックメーカーのオッズは井上１・０２倍に対し金が１５倍と圧倒的な差がついている。大番狂わせでさらなる成功をつかめるか。