夏の都議選&参院選占う「東京・千代田区長選」ヒートアップ 減税、廃税、反小池…それぞれの主張
東スポWEB / 2025年1月27日 6時3分
東京・千代田区長選(2月2日投開票)が26日告示され、都民ファーストの会副代表で現職の樋口高顕区長に新人4人が挑む構図となった。6月の都議選、7月の参院選の前哨戦ともいわれ、各陣営はヒートアップしている。
小池百合子都知事の元秘書で、2期目を狙う樋口氏は都民ファと自民党の後押しを受け、横綱相撲とみられたが、選挙前に怒とうの出馬ラッシュで、混戦模様となってきた。
口火を切ったのは「区長は自分の給料を上げて、庶民の手取りを増やさない」と批判した無所属で公認会計士、税理士の佐藤沙織里氏だ。一昨年の千代田区議選、昨年の衆院東京1区に立候補し、減税政策に特化。〝減税メガネ〟の愛称で注目を浴び、ユーチューブ登録者数28万人を超える人気者だ。複数の追っかけ配信者が街頭演説やビラ配りを中継し、昨年吹き荒れた石丸伸二氏や国民民主党同様のSNS旋風を狙う。
小池氏や樋口氏の目の上のたんこぶとなっているのは「千代田区で起こっていることはフジテレビ、兵庫県の問題と根底は同じ。情報は隠さない。ウソはつかない、逃げない」と批判する前千代田区議で無所属の浜森香織氏だ。
小池氏を学歴詐称で刑事告発した元都民ファ事務総長の小島敏郎氏が政策アドバイザーを務め、応援演説では「長らく小池さんと仕事をしていたが、カイロ大学声明のいきさつで、特捜部に告発して、対応を見守っている。声明に深くかかわっていた樋口さんは、事実について全く語ろうとしない」と糾弾。「小池さんは東京(都議会)のドンを倒したが、そのポジションが横滑りしただけで、全然都政は変わらない。独善ではなく対話が必要」と訴えた。
告示3日前に参戦表明したのはつばさの党の黒川敦彦代表。昨年7月の衆院東京15区補選で都民ファ副代表(現顧問)の乙武洋匡氏らの街頭演説を妨害した公選法違反で逮捕され、現在公判中だ。
保釈後、初となる選挙戦で、新たに結成した政治団体「Q」公認での立候補となった。「小池さん、ババアと言ってごめんなさい」と謝罪し、他陣営に乗り込む「凸(トツ、突撃行為)」の封印を宣言していたが、この日の第一声では他陣営の演説前後で勝手に場を温める「凹(ボコ)」を行うと表明。樋口氏の応援に小池氏が駆け付け、黒川氏が臨場しようものなら、また警察当局がピリピリする事態になりかねない。
政治団体「お金をみんなへシン独立党」代表の新藤伸夫氏は昨年の都知事選、衆院東京1区に立候補しており、「減税ではなく廃税」と独自路線を突き進む。首都東京のど真ん中となるエリアで、にぎやかな選挙戦となりそうだ。
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