新横綱・豊昇龍 優勝パレードの車に同乗させた１７歳男子とのキズナ「約束果たせた」

豊昇龍と同乗した久保田輝哉君

日本相撲協会は２９日、大関豊昇龍（２５＝立浪）の横綱昇進を正式に決定。東京・台東区の立浪部屋で伝達式が行われ、豊昇龍が第２の故郷での〝絆〟を明かした。

２０１５年から千葉・柏市の日体大柏高に留学。元相撲部監督の永井明慶氏（４２）が同市内にある相撲クラブ「柏相撲少年団」の代表を務めており、現在も豊昇龍は場所前の合間を縫って訪問している。

初場所を制した豊昇龍は優勝パレードでは、ダウン症を抱えながら同クラブに通う久保田輝哉君（１７）と同乗。伝達式には母のるりさん（５６）と訪れた。

豊昇龍は「昨年の九州場所で（２人が）東京からわざわざ応援しに来てくれたけど（千秋楽で）負けて優勝を逃した。その時に『次の優勝した時には絶対に（パレードの車で）隣に乗せてやる。任せとけ』と約束して、その約束が果たせて良かった」と明かした。その上で「向こう（輝哉君）は自分から相撲を頑張っているのが本当にすごい」と笑顔を見せた。

豊昇龍はるりさんを〝日本の母〟として慕っている。るりさんも「うちにとっても（豊昇龍は）次男という感じ。（伝達式は）本当に立派でしたね」と新横綱をたたえた。