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トランプ米大統領が輸入関税で対策に動いた合成麻薬「フェンタニル」の恐怖

東スポWEB / 2025年2月3日 6時8分

3つの大統領令で薬物対策に動いたトランプ米大統領(ロイター)

トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税、中国からの輸入品に10%の関税を課す3つの大統領令に署名した。4日に発効する。不法移民や合成麻薬「フェンタニル」の流入を理由に挙げているが、いったい〝ゾンビドラッグ〟となるフェンタニルとはどのような薬物なのか。

カナダ、メキシコは報復関税を準備し、中国は世界貿易機関(WTO)に提訴すると表明。大統領令には、相手国が報復関税で対抗すれば関税をさらに引き上げると明記しており、貿易戦争に発展する恐れがある。

トランプ氏は関税を課す理由について、合成麻薬「フェンタニル」と不法移民の流入は、3か国に責任があると主張。高関税をかけて対策を迫るとしている。

オピオイド(麻薬性鎮痛薬)の一種であるフェンタニルは、強い鎮痛作用を持つ麻薬性薬剤で、モルヒネの100倍、ヘロインの50倍も強力だとされる。米麻薬取締局は「わが国がこれまでに直面した中で最も致命的な薬物の脅威」とし、2021年~2022年の1年間で約10万人の米国人が薬物中毒で亡くなったうち、66%がフェンタニルなどの合成オピオイドによるものだという。

そして、米議会の超党派諮問機関である米中経済安全保障調査委員会(USCC)は昨年公表した報告書で、中国が「違法フェンタニルとフェンタニル類似物質の米国への最大の供給源」だと非難した。

米国事情通は「中国産の化学物質を使用するメキシコの麻薬カルテルが、全米各地のコミュニティーで密売されているフェンタニルの大部分を主に生産しているとみられています」と語る。

このフェンタニルを動物用精神安定剤「キシラジン」と混合することで死者が出るほど危険で強力な〝ゾンビドラッグ〟となる。

同事情通は「フェンタニルは即効性はあるが、持続時間が短い。キシラジンはフェンタニルの効き目を長引かせるので、両者が混合されて使用されることが多い。ともに入手が容易です。人間がキシラジンを使用し続けると、人体が壊死して腐敗しているように見えたり、使用者をぼんやりさせたり反応がなくなったりします。そのため、キシラジンやフェンタニルとの混合ドラッグは、ゾンビドラッグと呼ばれています」と指摘する。

これらのドラッグ中毒者が路上を徘徊しているサンフランシスコ、フィラデルフィアなどの街を「ゾンビ・タウン」と呼ぶこともある。

トランプ氏は「人生で一度もビールを飲んだことがない」と話している。昨年の大統領選挙中に、1981年に43歳で亡くなった兄のフレディがアルコール依存症だったことを明らかにした。そして「私はおそらく問題を抱えるような性格だと思う」として、依存症になる可能性があるドラッグ、アルコールなどを嫌っている。

2022年、トランプ氏は「麻薬を売る者、麻薬を売って捕まった者全員に、その凶悪な行為に対して死刑を科すよう求めるつもりだ」と演説したこともあったほどだ。

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