【カーリング】女子決勝は因縁の対決 ２次Ｌはフォルティウス勝利も「道銀側は怖くて見れなかったよ」の声

ハイタッチするフォルティウス・吉村紗也香（右）

カーリング日本選手権（９日、神奈川・横浜ＢＵＮＴＡＩ）の女子決勝では〝因縁の対決〟が行われる。

女子は８日の準決勝で北海道銀行がロコ・ソラーレ（ＬＳ）に１１―５と快勝。９日の決勝はフォルティウス―北海道銀行のカードになったが、この２チームには深いつながりがある。

フォルティウスは２０１１年から北海道銀行とスポンサー契約を締結し、本格的に活動を開始。１４年ソチ五輪では５位に入った。ソチ五輪後にスキップ・吉村紗也香らが加入したが、２２年北京五輪日本代表候補決定戦ではＬＳに惜敗。２１年１１月末で北海道銀行とのスポンサー契約が終了した。

それでも、吉村らはクラブチームとして再スタートする道を選択。「本当に０からのスタートで、一人ひとりが強い覚悟を持ってそういう道に進んだ」と数々の困難を乗り越えてきた。今大会前の本紙インタビューでは「どのチームもそうだが、自分たちも優勝を目指している。五輪への道をつなげたいというところで、今まで積み上げてきたものをこの大会でしっかりと発揮したい」と力強く語っていた。

一方の北海道銀行はフォルティウスとのスポンサー契約終了に合わせて、北海道銀行女子カーリング部を設立。今季は世界ランキングを３０位台から９位にまで上げ、ワールドツアー世界最高峰・グランドスラム（ＧＳ）でも存在感を示した。フォース・田畑百葉は「私たちの時代にしていきたい」と意気込む。

２次リーグではフォルティウスが北海道銀行に６―５で勝利。あるカーリング関係者は「フォルティウスが勝った後に北海道銀行側を怖くて見れなかったよ」と苦笑いを浮かべていた。この日の決勝の勝者が２６年ミラノ・コルティナ五輪日本代表候補決定戦への切符を手にするだけに、激しい戦いが予想される。