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クレーマー vs. 金融機関! あ然とする要求にも返していけない言葉は?

LIMO / 2019年3月10日 20時15分

クレーマー vs. 金融機関! あ然とする要求にも返していけない言葉は?

クレーマー vs. 金融機関! あ然とする要求にも返していけない言葉は?

サービス業の人は毎日のように出くわすであろうクレーマーと呼ばれる人たち。ときには、自分の理解の範囲を超えるような人が現れることもあるでしょう。金融機関にもさまざまなクレーマーがやってきます。今回は、金融機関で働く人たちにクレーマーと遭遇したときのエピソードを聞いてみました。

「特別な事情があるから対応しろ!」というクレーマー

金融機関には、顧客の資産状況をはじめとしたさまざまな個人情報が集まります。非常にデリケートな部分ですので、個人情報の取り扱いや提出書類、さまざまな対応にはすべて細かなルールがあります。

経験がある人も多いかもしれませんが、たった1か所の書類の記入ミスで書類が返送されてきたり、たった1つでも提出書類を忘れると窓口で対応してもらえなかったりすると思います。それはあくまで顧客の大切な情報や資産を守るため。しかし、それを理解してもらえないケースも少なくないようです。

そのため、数多くの金融機関で「個別対応」を求める顧客が存在します。ある金融機関の窓口では、所定の身分証明書を忘れたにもかかわらず、特別な事情があって身分証を持ってくることができなかったから、自分には特別な対応をしろという顧客がいたと言います。金融機関の多くでは、運転免許証やマイナンバーカードなどの提出を求めていますが、中には公共料金の領収書をもってきた人もいるようです。

ある金融機関の社員は「こういう顧客に『原則』という言葉は禁句」だと言います。特別な対応を迫られると、まじめな社員ほど「申し訳ございません、原則こういった身分証明書をご提出いただく必要がございます」などと、規定の身分証明書について説明をしてしまうようです。

しかし、「原則」という言葉に食いついてくることも多く、「例外はあるのか」「原則なら例外もあるだろう、特別な対応をしろ」などと言われることもあるのだとか。こういった場合、金融機関としては納得してもらえるまで話をするしかありません。顧客があきらめて立ち去るまで、同じような説明を繰り返すことも少なくないと言います。

大口顧客の知人と同じ対応を求めるクレーマー

ある証券会社では、大口の取引をしている顧客と一般的な顧客で分けて手数料や金利を設定しています。それは何も隠してあることではなく、ホームページ上でも表記しており、その基準も明確になっています。しかし、それでも「自分にも大口顧客向けの手数料や金利を適用しろ」と言ってくる顧客は少数ですがいるようです。

ある証券会社で働く女性が遭遇したクレーマーは、最初は柔和な印象だったといいます。「おたくで口座を作ったんだけど」と、おだやかな語り口で電話が入り、使い方がよくわからないとかログインで困っているのかと考えつつ話を聞く女性。

「ありがとうございます。何かお困りでしょうか?」と尋ねると、急にある人のフルネームをぽつりとつぶやきました。女性が「〇〇様、ご本人さまでしょうか?」と戸惑いながら返すとそのまま続けて、住所と電話番号もポツポツと言い出しました。

たまに、こちらの話に答えずに本人確認のために自分の名前や住所、電話番号などを言ってくる顧客もいます。そういうケースかもしれないと思って女性がデータを打ち込みながら話を聞いていると、「この人、おたくで口座持ってるでしょう?」と一言。

さらに「この人ね、オレの知り合いなのよ。取引いっぱいしてるでしょう、手数料が特別に安くなってるはずなんだけど」と続けます。しかし、個人情報の流出につながるので、他人には口座の有無すら伝えることはできません。男性は「オレもこのくらい取引できるくらいの金はあるから、手数料安くしてよ」と、手数料の引き下げを要求してきました。

女性が、取引の実績をもとに手数料の計算をしているため、まだ取引のないうちから手数料を大口顧客向け手数料に切り替えることはできないと伝えると、男性の態度は急変。

何度同じ説明をしても、「この大口顧客と知り合いだ」「オレにもこのくらいの金がある」「おたくで取引してほしくないということか」などと声を荒げます。

「この知人にも言って、すぐにおたくとの取引をやめさせる」「お前のせいで上客を逃したな」などと繰り返し、女性オペレーターを脅すようなことも言ったそう。最終的には女性オペレーターの上席に対応を交替し、その顧客はその上席の声を聞いた途端に電話を切ったとのことでした。

セクハラ発言で案内の邪魔をするクレーマー

どこの業界も困っていることだと思いますが、セクハラ発言をする顧客の対応には金融機関も苦戦しているようです。セクハラ発言ばかりであれば、「他のお客様がお待ちですので、ご用件がなければ…」と遮ることもできますが、セクハラするクレーマーもそのことを理解しているのか、途中で操作方法やパスワードの変更方法などの案内を求めてくることもあるのだとか。

ある顧客は途中までは普通の態度でした。自分の取引履歴の見方がわからないとか、ネットの取引画面にログインができないなどの一般的な問い合わせで、サポートセンターに連絡があったのだと言います。女性オペレーターが対応していると、急に「お姉さんはどこにいるの?」「下の名前は?」「何歳?」などと話し始め、オペレーターが「そういったご質問にはお答えいたしかねます」と答えると、「僕の全部がそっちから見えるの?」などと話を続けたのだそう。

その発言の真意は読めませんが、他の顧客にもたびたび「(操作方法がよくわからないから、オペレーターのほうで顧客の画面を)遠隔操作はできないのか」「パソコンを通して顧客の画面を見ながら説明してほしい」などと言われることがあるため、その意図かと考え、「こちらからお客様のパソコンの画面が見えるということではない」と答えました。

すると「オレのことは見えるのか」「いま全裸でパソコンに向かっている」「オレの局部を見るか」などとセクハラ発言を連発し、その後もオペレーターの制止を聞かずにエスカレートしてしまったため、やむなく男性管理職と対応を代わったと言います。

こうした顧客への対応はやはり男性社員に代わるのが一番なようで、交代した男性社員が「本当にこのお客さんがセクハラ発言したのか?」と驚くほど態度を変える顧客もいるようです。どこの業界でもセクハラにどう立ち向かうかというのは課題になってしまうようですね。

まとめ

いかがでしたか。サービス業がクレーマーに対して取れる対応は限られています。こちらから電話を切ってはいけないとか、顧客に失礼になるようなことは言えないと、耐えている人も多いようです。こういった事例を見て、わが身を振り返りたいものですね。

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