「1億円説」は本当?今すぐ実践できる老後の備えとは

LIMO / 2019年3月10日 18時0分

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「1億円説」は本当?今すぐ実践できる老後の備えとは

「老後生活には1億円が必要」と耳にしたことはありませんか?かなりインパクトがある数字ですが、この「1億円説」は本当なのでしょうか。

そこで今回は、老後における収入と支出を調査しました。今からでも始められる老後への備えも、あわせてご紹介します!

老後に得られる収入

まずは、老後の収入を考えましょう。2018年12月に厚生労働省が公表した「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、平成29年度末の厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は14万7051円。国民年金の平均年金月額は5万5615円となっています。

仮に夫が定年まで会社員として働き、妻はずっと専業主婦だった世帯は、先ほど見た年金額の合計20万2666円が1カ月あたりの年金収入となります。ただし、就業状況や夫婦の年齢差などにより、支給額が上下する可能性があります。

1カ月で約20万円の年金収入ということは、年間の世帯収入20万円×12ヶ月=240万円。
この支給額を20年間に渡って受け取った場合、240万円×20年=4800万円。30年であれば、240万円×30年=7200万円を得ることになります。

なお、共働きで妻も厚生年金を受け取る世帯は、年金収入がより多くなる可能性が高いです。また、定年退職後も仕事を続ける場合は、すぐに年金に頼らないというケースも考えられます。これらを踏まえると、老後に得られる収入は決して少なくありません。

老後に発生する支出

次に、老後の支出について見ていきましょう。厚生労働省が発表した「平成28年老齢年金受給者実態調査」では、「夫の年齢階級別・世帯の支出額階級(月額)別 構成割合(夫婦世帯)」をベースに考えます。

調査の結果、60-64歳の月額の世帯支出額は「27.5万円」、65歳以上は「24.4万円」。年齢が高くなるに連れ、世帯支出額が減少する傾向にあります。

仮に65歳で定年退職をし、その世帯支出額が継続した場合、年間の支出額は24.4万円×12ヶ月=292.8万円。年間で約300万円の支出と計算できます。

ただし、これはあくまでも平均支出額をベースにしたもの。生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査」によると、「ゆとりある老後生活費」は月額34.9万円とされています。

平均支出額の24.4万円と比べると、約10万円の差があります。ゆとりある老後生活費の年間支出額は、34.9万円×12ヶ月=418.8万円。約420万円とすると、年数に応じた支出額は以下のようになります。

20年間:420万円×20年= 8400万円
25年間:420万円×25年= 1億500万円
30年間:420万円×30年= 1億2600万円

ここにきて、「1億円」という数字が登場しました。各家庭の生活水準はさまざまですが、「ゆとりのある老後生活費」を継続する場合、1億円が必要なケースも考えられます。

今から始められる老後の備え

老後資金をほかの目的で使ってしまわないためにも、原則60歳までは引き出せないiDeCo(個人型確定拠出年金)の利用がおすすめです。「老後資金の貯蓄」と「そのほかの貯蓄」を別々で積み立てておくことにより、自分で管理しやすくなるメリットもあります。

iDeCoのメリットは、貯蓄面だけではありません。掛金を拠出するとき、運用益が出たとき、受け取るときに、それぞれ節税の恩恵を受けることができます。元本割れのリスクを避けたい方は、元本確保型商品を選ぶのも手。運用利回りは高くないものの、元本割れのリスクを抑えることができるでしょう。

お金を貯めるために今すぐ出来ること

人生のなかでは、いろんなライフイベントが発生します。マイホーム購入や子どもの教育資金など、人によって発生するイベントはさまざま。漠然と貯金をしていると、必要なときにお金を用意できない可能性もあります。

そのため、自分に合ったマネープランを作ることが大切です。自分や家族の年齢にあわせて、10年後、20年後までに予想されるライフイベントを書き出しておきましょう。「いつまでにいくら貯める必要がある」と明確化されるため、貯金への意欲を向上させることができますよ。

まとめ

老後にゆとりある生活を続ける場合、1億円説はあながち間違ってはいないようです。老後資金の不安をしっかり取り除くためには、早めの行動が肝心。まずは今後のライフイベントを考え、貯金のスケジュールを立てておきましょう。

【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

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