【東大入試激震】平成31年度前期試験で文Ⅱの合格者最低点が文Ⅰを上回る

2019年3月10日に東京大学の平成31年度一般入試（前期課程）における第1段階選抜合格者成績及び第2次学力試験合格者成績が発表されている。

文Ⅱが文Ⅰの合格者最低点を上回る

第2次学力試験合格者成績では、文科Ⅰ類（文Ⅰ）の合格者成績の最低点を文科Ⅱ類（文Ⅱ）の最低点が上回った。文Ⅰの同最低点が351.8333点であるのに対して、文Ⅱの同最低点が358.0667点となっている。合格者最低点について、文Ⅱが文Ⅰを7点近く上回った格好だ。

また、合格者最低点だけではなく、同最高得点、平均点も文Ⅱが文Ⅰを上回っている。文Ⅱの同最高点が457.7000点であるのに対して文Ⅰの同最高点が453.2556点、また平均点は文Ⅱが379.0783点であるのに対して、文Ⅰが378.7604点であった。

昨年度は、文Ⅰが文Ⅱの最高点、最低点、平均点のいずれも上回っており、今年度はそれが逆転した格好となる。

ちなみに文科Ⅲ類の合格者最高得点は427.5556点、最低点は342.7222点、平均点は361.4619点となっている。

この結果は何を示唆しているのか

今回の結果だけで、東京大学への科類の選考及び文系各科類の受験生の偏差値が変わったと判断するのは時期尚早ではあろう。

しかし、その後進路としての各学部の就職先状況などの観点から、受験生の好みが法学部から経済学部に変わりつつある可能性も見逃せない。

東大生の進路先として官庁に進む以外の選択肢として民間企業に進む場合、就職活動中の学生に人気の総合商社やコンサルティング会社に就職する際にどの学部のバックグラウンド、また有利なのかといった条件も影響しているのかどうかなどの点からも目が離せない。

【参考文献】

東京大学「平成31年度一般入試（前期日程）第１段階選抜合格者成績及び第２次学力試験合格者成績」（http://cdn.pr.u-tokyo.ac.jp/content/400110591.pdf）