大企業をさっさと辞めてしまう若者の「がっかりポイント」は何?
LIMO / 2019年3月12日 17時20分
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大企業をさっさと辞めてしまう若者の「がっかりポイント」は何?
大企業や有名企業への就職は、希望者が多い分かなりのハードルがあります。それにも関わらず、「数年で退職してしまった」というケースも珍しくはありません。彼らは、どのような理由で退職を選んだのでしょうか。「離職」にまつわる情報を集めてみました。
新卒の離職率はどのくらい?
「新卒の3割が3年で辞める」という説もありますが、実際の離職率はどのくらいなのでしょうか。厚生労働省が公表した「新規学卒者の離職状況」では、3年目までの離職者数と離職率を、卒業年ごとの中学・高校・短大等・大学別にまとめています。
そのなかから、平成27年3月に卒業した就職者のうち、3年目までの離職率を見てみましょう。
中学卒:64.1%
高校卒:39.3%
短大等卒:41.5%
大学卒:31.8%
ご覧の通り、学歴が高くなると離職率は低くなる傾向があります。しかし、最も低い大学卒でも、3割以上が3年以内に離職していることが分かります。
大企業を辞めた理由は?
誰もが憧れる大企業に就職できたものの、「想像と違った」と感じるケースも少なくないようです。なかには、このギャップが原因で退職を選んだという人も。一体どんな点にギャップを感じたのでしょうか。
入社前のイメージと違った
大企業の内定を勝ち取った学生は、就職活動に向けて入念に企業研究をしていたケースも珍しくありません。それにも関わらず、いざ入社すると「イメージと違う」と感じることもあるそうです。
たとえば、「世界に羽ばたきながら働きたいと金融機関に入ったが、金融業自体が国内志向の事業ばかりだった。世界どころか社内から出ることもなく、同じ職場のメンバーとばかり過ごす生活に嫌気がさした」「幅広い事業を手掛け、新たなジャンルにも積極的に挑戦する企業だと思って入社。ところが、実際は古くからのルールばかり。やりたいことも却下の連続で驚いた」など。
期待して入社したぶん、入社後の現状にがっかりしてしまったのでしょう。
上下関係や年功序列が厳しい
続いては、上下関係や年功序列のルールが厳しすぎたというケース。
「サラリーマンだから、という理由で社長に逆らえない上司の姿が印象に残っている」「若手にも大きな役割を与えるという会社に入ったが、頑張って結果を出しても給与に反映されなかった」といった声がありました。
「もっと認められたい」「どんどん挑戦したい」気持ちはあるのに、その会社では限界があることに不満を感じるようです。
大企業を2年1か月で退職したケース
では、大企業から離職した後にはどのような道があるのでしょうか。日系金融機関に就職し、入社後2年1か月で退社したというAさんに話を聞きました。
Aさんが入社後に感じた不満は、職場の閉鎖的な環境。ずっと自分の席で働き、お昼はいつも同じメンバー。毎日同じことの繰り返しで、うんざりしたとのことです。
さらに、結果が給与にあまり反映されなかったことも不満の一つ。資本市場関係の仕事自体には満足しているものの、努力に対するリターンが大きい外資系金融機関に魅力を感じるようになったそうです。
そこで、外資系金融機関への転職を決意。無事入社したものの、電話の使い方など最低限の説明をされ、「後は自分で考えろ」というスタンスには驚きを隠せなかったといいます。
そうした環境に戸惑ったものの、思い切って上司や同僚に質問すると丁寧に応じてくれたとのこと。その外資系金融機関には結局10年近く在籍したAさん。それなりに苦労はあったものの、転職をした人たちの中では長く在籍したほうだったそうです。
まとめ
たくさん企業研究をしていても、実際の会社の様子は入社してみないと分からないもの。「この会社でこんなことがしたい!」という情熱があるぶん、ギャップに対するがっかり感も大きいのかもしれません。
転職によって自分の理想に近い環境が手に入るのなら、離職はステップアップの1つとも言えそうです。
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