育児にネットはNGなの? SNSや口コミサイトが助けになった4つの場面
LIMO / 2019年3月19日 19時45分
育児にネットはNGなの? SNSや口コミサイトが助けになった4つの場面
核家族・ワンオペ育児・共働きと、子育てをめぐる環境が激変した現代。育児に関しても科学的なデータが解明されることが増えてきました。それでも「昔のように大家族が良い」「ネットに頼るのはよくない」という意見もありますが、一概にそうとも言えない場面もあります。
1歳~小学生までの3児を育てる筆者は、以下のような場面で育児でネットが役立つと実感しています。
育児でネットに助けられる4つの場面
ネットが普及した現代では、育児においてネットに助けられる場面も増えてきました。特に以下の4つの場面では、ネットに助けられるという人も少なくないでしょう。
1. 生後半年以内の夜間授乳
SNSや口コミサイトに特に助けられるのが、生後半年以内の「頻回な夜間授乳中」です。
個人差がありますが、生後半年以内の頻回授乳期は夜21時に寝ても23時、1時、3時、5時には起き、オムツを替え、授乳し、寝かしつけをする毎日。暗闇の中1人でお世話をするのは孤独ですし、十分に睡眠がとれず大変な時期です。
周囲には、この大変さを分かち合える人はいません。夫を起こすわけにもいかないですし、そもそも同じ経験をしなければ、大変さもなかなか伝わらないもの。生後半年だとあまり外出もできないので、ママ友とも知り合えません。
そんな時に役立つのがSNSです。「今夜も授乳中。皆さんお疲れ様~」「もう2時間はユラユラしてるのに寝ない~」などのコメント読んでいると、「今この時、見知らぬ誰かが一緒に起きて夜間授乳をしている」と元気をもらえることも。「1人じゃない。自分も頑張ろう」と思えるのです。
2. 病気や発達、成長の体験談
子育てをしていると、発達や病気、成長などにおいて、ちょっとしたことでも不安になるもの。子どもの健康や発達に関わることですから、まずは医療機関など専門家にきちんと相談することが大切です。
ただ専門家に相談するまでもない小さな悩みだったり、「他にも同じ経験をしている人の体験談が知りたい」ということもあります。ネット上で様々な体験談を読んでいると、「同じ経験をしても頑張っている人がいる」と、気持ちが楽になることも。
「自分はつらいと思っていたけれど、この人は前向きに捉えている」と新たな視点を得られることもあります。
3. ”女性が頑張るべき”思考からの解放
核家族・共働きが当たり前となった現代でも、「仕事・家事・育児は全て女性が担うべき」という価値観は根強いものです。特に夫や祖父母世代から「仕事をしたいなんてワガママ」「料理は手作り、部屋はきれいに、洗濯物は太陽の光に当てて丁寧な家事を」と、いまだに求められることも珍しくはありません。
一方で、ネットでは「共働きは当たり前」「家電や調理キットに頼ろう」「時短のすすめ」「女性だけ頑張るのはおかしい」という時代に合わせた記事が多く見られます。
時代の流れが変わり、価値観が変化する場合、リアルよりもこういった記事の方が先に変化するものです。これらの記事を参考にし、「完璧主義を止めて力を抜こう」「周囲に言われるよりも自分らしい生活の仕方を模索しよう」と自分の頭で考えることができます。
4. 転勤族の園・医者探し
以前転勤族だった筆者は、転勤先の幼稚園・小児科・歯医者などの評判が分からずに困りました。そんなときに助けられたのが、会員制の口コミサイトです。
口コミは個々人の意見ですから、全て当たっているわけでもありませんし、捉え方も人によって異なります。実際に自分で見ることが一番ですが、乳幼児連れでは数多くの場所へ足を運ぶわけにもいきません。
「誰も知り合いがいない、何も分からない」という環境下では、数多くある中から複数のものを絞るために、口コミサイトは一つの参考になりました。これに加え、市や子育て支援センターに常駐する保育士さんなどに聞いたことも、もちろん役に立ちました。
ネットも、リアルも、大切に
ネットの情報は全て正確なわけではないので、慎重に選ぶ必要があります。育児情報においては、逆に不安を煽る危険性があるのも確かです。ただ現代の核家族・ワンオペ育児という育児環境では、ネットが助けや頼りになるということもそろそろ認めたいものです。
また、環境や価値観が大きく変化する現代では、「祖父母や親戚に相談すれば正解」とも言えなくなりました。たとえばアレルギーについても、祖父母世代は「昔はなかったから、ちょっとくらいなら大丈夫」と言う人も少なくありません。女性の仕事やワンオペ育児について、理解のいない祖父母世代も多いものです。
現代の育児環境では、ネットも大切なパートナーと言えるでしょう。ただ、子育てにおいてはリアルなつながりが大切なことも確かです。ネットに加え、リアルな場でも親同士(特に未就園児)が今よりもつながれる場が整備されるとよいでしょう。
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