「老後の資金が心配!」今からできる改善策とは?
LIMO / 2019年3月17日 11時0分
「老後の資金が心配!」今からできる改善策とは?
「生活に十分な年金が確実に手に入る」とは断言できないこのご時世。老後に対する心配が絶えない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、老後に関する備えについて調べてみました!「老後のお金がない…」という状況にならないためにも、しっかりチェックしておきましょう!
老後が心配な人はどのくらいいる?
まずは、2018年11月に金融広報中央委員会発表した「家計の金融行動に関する世論調査 [二人以上世帯調査]」(2018年)の結果を見ていきましょう。二人以上の世帯で「老後の生活への心配」の質問に対する回答は、以下のようになりました。
「非常に心配している」…36.2%
「多少心配である」…43.0%
「それほど心配していない」…19.8%
「非常に心配である」と「多少心配である」を合わせると、全体の約8割にも及びます。これほど多くの人が、老後に対して不安を抱えているのですね。
老後の不安をできるだけ取り除くには、早めのうちから行動することが大切です。おすすめは、定期預金・財形貯蓄・iDeCo・NISA・つみたてNISAといった制度を利用すること。手元のお金を増やそうとするのではなく、「確実にお金を貯める」ように意識しておきましょう。
老後資金の貯め時は?
では、老後の備えはいつ頃から始めるといいのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告[貯蓄・負債編]平成29年(2017年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」を参考に、老後資金の貯め時を調べましょう。
調査の結果、2人以上世帯のうち勤労者世帯の平均貯蓄現在高は1327万円、負債現在高は794万円であることが分かりました。貯蓄額から負債額を引いた「ネット貯蓄額」は、533万円となります。
全体の1世帯当たり平均貯蓄現在高は1812万円、負債現在高は517万円となっており、ネット貯蓄額は1295万円。勤労者世帯の2倍以上となっています。このことからも、勤労者世帯が住宅ローンを抱えている世帯が多い状況が考えられます。
また、世代別で見ると40歳未満のネット貯蓄額はマイナス521万円、40代は19万円、50代は1082万円と、年齢とともに多くなる傾向があります。住宅ローンがある程度払い終わり、貯金にエンジンをかけやすい50代が「老後資金の貯め時」と言えるでしょう。
老後資金はいくら必要?
次に、老後資金に必要な金額を考えていきましょう。まず確認するのは、日本年金機構の「ねんきん定期便」。ここには、将来受け取ることができると予想される「見込み受給額」が記載されています。自分自身や家族が受給できる年金額を、いま一度チェックしておきましょう。
収入の次は、支出も確認しておきましょう。「老後資金の貯め時」の部分に用いた、家計調査報告の「世帯属性別の会計収支(2人以上の世帯)」を見ていきます。
世帯主の年齢別にすると、60代世帯は1カ月平均29万84円、70代以上世帯は23万4628円。その一方、厚生労働省が発表しているモデル世帯(夫は平均賃金で40年勤務、妻はその間専業主婦)の2018年度の年金額、1カ月あたり22万1277円です。
これらの数値から老後に必要な資金を算出すると、
22万1277円(年金額)-29万84円(支出額)=▲6万8807円
となり、毎月約7万円の赤字となります。
仮に年金支給開始が65歳とすると、85歳までの20年間の赤字額は
6万8807円×12カ月×20年=約1650万円
老後には、少なくともこのくらいの貯えを残しておく必要があると言えるでしょう。
家計を改善するには?
老後の備えを万全にするには、今のうちから家計を改善することが大切です。とくに「今の段階で貯金がない」という方は、すぐに家計を見直しましょう。
まずは、毎月の収入と支出の状況を把握します。共働き世帯など、お互いが別々で家計を管理している場合、「光熱費は夫しか知らない」「保険料を知っているのは妻だけ」というケースも珍しくありません。家計の内容は、夫婦でしっかり共有しておきましょう。
それにあわせて、お互いの貯蓄額や負債の状況も話し合っておきます。「奨学金がある」「独身時代に買ったバイクのローンが残っている」など、残高や利子を含めて情報をまとめ、返済の優先順位を決めるのも重要です。
まとめ
年金だけで、老後に必要な生活費をすべてまかなうのは難しいようです。安心して老後を迎えるためにも、今のうちから家計の見直しに着手しておくといいですね。住宅ローンを抱えている人は、支払いの目処がたった頃から取り組んでいきましょう。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
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