高利回りの金融商品を勧誘されたらどうする? その大きなリスクとは
LIMO / 2019年3月20日 20時40分
![高利回りの金融商品を勧誘されたらどうする? その大きなリスクとは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_10211_0-small.jpg)
高利回りの金融商品を勧誘されたらどうする? その大きなリスクとは
ネットもリアルの世界も投資や儲け話を誘う広告であふれかえっています。
「海外不動産投資ファンド」「新興国債券」「ソーシャルレンディング」「仮想通貨ファンド」など、様々な形で高利回りを主張する金融商品は存在します。銀行にお金を預けてもほとんど金利がつかない超低金利の時代ですから、どうしても高利回りの金融商品に魅力を感じてしまうのも分からなくはありません。
しかし、あなたはそれら高利回り商品のリスクを十分に理解していますか?
投資する前によく考えよう
全ての高利回り商品が良くないと言っているのではありません。中には本当に良い金融商品も存在しているのでしょう。そこで一度、投資を決める前に必ず自問してほしいことがあります。
「なぜ勧誘者は自分でその高利回り金融商品に投資をしないのだろう?」
勧誘者とはあなたに金融商品を勧めたり売ろうとしている人のことです。それは個人かもしれませんし、金融機関や一般企業なのかもしれません。おそらく勧誘者はその金融商品がいかに素晴らしく魅力的であるかを説明することでしょう。
でもそのような素晴らしく魅力的な金融商品であるならば、なぜ勧誘者は自分で投資をしないのでしょうか? 高利回りであるならば、あなたに販売せずにすべて自分で投資したほうが儲かるのではないでしょうか?
この問いに対して、納得できる答えが見つからないのであれば、その話はリスクが高く、それどころか何か裏のある怪しい話と考えても良いのかもしれません。投資とはそのくらい疑い深く慎重に行動するべきなのです。
また、基本的に投資の話にうまい儲け話など存在しません。そのような儲け話が仮に存在したとしても、それは儲けの機会を発見した人によって、おいしい果実は取られてしまっているでしょう。
高利回り商品の持つリスク
このように、低リスクで高利回りが実現できるようなうまい儲け話はこの世にほとんど存在しません。言い方を変えると、高利回りを達成するためには、あなたはそれ相応のリスクを負っているということを自覚する必要があるのです。
高利回りを達成するための事例として以下のようなことが考えられます。
・高利回りを生む資産やプロジェクトに投資をする
・レバレッジをかける
高利回りを生む資産やプロジェクト
1つめの「高利回りを生む資産やプロジェクト」とは一体どのようなものでしょうか。社債を例にして考えると分かりやすいと思います。
社債とは企業が借金をする際に発行する債券です。高利回りの社債を発行する企業とは、金利を高く払ってでも資金を確保したい、つまりその企業は資金不足に苦しんでいるということを示唆しています。資金が不足しているということは倒産する確率も高く、あなたが提供した資金が戻ってこないことすらあるわけです。
実際、そのような事例も多々あります。年利5%以上の商品がズラッと並ぶソーシャルレンディングサービスでは、近年貸し倒れや返済遅延などのトラブルが出てきています。高利回りをうたった私募の社債などでは、貸し倒れどころか実は詐欺だったというケースが度々メディアでも取り上げられています。
レバレッジをかける
次の「レバレッジをかける」とは自己資金だけでなく、他人資本も利用して投資を行うことをいいます。たとえば、1億円の不動産へ投資する際、自己資金1000万円に加えて9000万円の借金をして購入したとしましょう。この場合、自己資金の10倍の資産を運用している状態なので「レバレッジは10倍である」といった言い方をします。
このケースで不動産価格が3%上昇したとすると、1億円の3%である300万円が投資家の利益となります。自己資金は1000万ですので、実際の利回りは10倍の30%と非常に高い利回りを獲得したことになります。逆に不動産価格が10%下落した場合、投資家の損失は1000万円となって、自己資金を全て吹っ飛ばしてしまうことになります。
まとめ
高利回りを主張する金融商品には、このようなレバレッジを活用した仕組みのものもあります。高い利回りが達成するかもしれない反面、大きな損失を受けてしまう高いリスクがあるのです。
以上のように、簡単に高い利回りを稼げるようなうまい儲け話はないと思った方が賢明です。仮にそのような商品に興味を持った場合でも、高利回りを実現するためには高いリスクを負っているということを認識し、きちんと商品の内容や仕組みを理解・納得した上で資金を投じるようにしましょう。
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