もしも就活中の大学生だったら受けてみたい凄い企業
LIMO / 2019年3月21日 18時0分
もしも就活中の大学生だったら受けてみたい凄い企業
社会人になってあこがれる企業群
3月もそろそろ終わろうかとしています。都心の電車をみると、リクルートスーツを身にまとった就職活動中の大学生を目にします。今回は、総合商社やメガバンク、コンサルティング会社といった人気業種ではないけれども、大学生であったら一度は受けてみたかった上場企業について見ていきます。
会社を見る際に注目すべきポイント
社会人になると、大学生では見えてこないことが見えてくることがあります。
自分が勤める会社の業界内でのポジション
上司や先輩などの様子から、自分の将来のぼんやりとした姿
業界全体の将来性や収益性
こうした点は、事前に会社資料やOBOG訪問などで確認できる内容もありますが、やはり一度入社してみないことにはわからない領域もあります。いわゆる「肌で感じる」点とでも言いましょうか。
社会人になって凄いなぁと思った5つの企業
ここでは、就活人気ランキングで圧倒的な人気を誇るわけではないですが、注目すべき企業を上げていきたいと思います。
M3(エムスリー)
医療関係者(医師やMR)などにはおなじみの会社です。メディカルプラットフォームサービスにおける「MR君」やその他MR君ファミリーの事業が成長しています。MR君における情報伝達機能からその先へのサービスラインナップを広げています。
最近では、2019年2月にドコモと資本・業務提携を結ぶなど、異業種との協業も進んでいます。
また、通期の業績規模は、売上収益(売上高)で1133億円、営業利益で317億円規模にまでなっており、トップライン、収益ともに二桁成長をしています。
サイバーエージェント
「Abema TV」でおなじみかもしれませんが、もともとはインターネット広告代理事業を中心として始まった会社です。
同社の事業セグメントとしては先ほど見たAbema TVを含む「メディア事業」、「広告事業」、そして「ゲーム事業」から構成されています。
売上高については、2019年9月期第1四半期決算は、過去最高の売上高を計上するなど、トップラインは引き続き堅調に成長しています。
一方で、ゲーム事業の伸び悩みやメディア事業におけるAbema TVなどへの先行投資も続いており、会社全体で見た時の利益成長は現時点ではマイナス成長(Q1対前年同期比)となっています。
とはいえ、同社の強みは、インターネットを活用したサービスを提供する中で、人的リソースの活用や新規事業への取り組みのうまさによってここまで事業規模が大きくなってきたという経緯があります。
株式市場において、同社への業績に対してクエスチョンマークが出ているときには、どのように工夫してくるかという点からは目が離せません。
キーエンス
主に製造業向けセンサーなどを取り扱う企業です。株式市場は電機セクターの中でも時価総額は突出しており8.2兆円あります。ちなみに、同じ電機セクターのソニーは6.2兆円です。
同社はファブレス(自社で主要な工場を持たない)企業として知れ、競合企業でもあるオムロンと比較すると収益構造が異なります。
収益性の高さとともによく知られるのが従業員の平均年間給与の高さです。提出会社(単体)の平均年齢は35.9歳で平均年間給与が2085万円となっています。この開示をベースにしていえば、30代半ばで2000万円の給料があるということになります。
同社は製造業の中でCNCやロボットなど取り扱うファナックなどと比較されますが、企業を見る目が厳しい外国人投資家などからは、利益率や顧客のすそ野の広さ、ビジネスモデルによる収益構造などを考えると、キーエンスの方がスマートな企業という評価がされることがあります。
ダイキン工業
空調大手のダイキン工業。日本人でも多くの方がご存知かと思います。
とはいえ、実は日本でよりも世界で活躍するグローバル企業です。
連結の従業員数は7万263人。一方で、提出会社(単体)であるダイキン工業株式会社の従業員数は7036人。これだけ見ると、単体の従業員数は全体のわずか10%に過ぎません。この数値には驚きです。
もちろん単体以外の連結子会社などが必ずしも海外にあるというわけではありませんが、同社はこれまで数多くの海外企業の買収を行ってきました。
平成19年1月には、マレーシアに本社を置く「OYL インダストリーズ バハッド」の全株式を取得し、子会社化。平成24年11月には米「グッドマン グループ グループ インク」を子会社化などしています。
2018年3月期の有価証券報告書によれば、グッドマンの売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)は3782億円、当期純利益は100億円。また大金(中国)投資有限公司は、売上高が2307億円、当期純利益は351億円となっています。
空調というとあまりに身近過ぎて気になりにくいという人もいるかと思いますが、その空調を取り扱う日本企業に世界を代表する企業が存在しています。
シマノ
シマノというと「自転車」という人と「釣具」という人、両方いるかと思います。どちらの世界でもブランドを確立している企業といえます。
ちなみに、売上高だけでいえば、「自転車部品部門」の売上が全体の約8割を占めており、シマノはどちらかといえば、自転車部品の会社というのがより正確です。
シマノも先ほど見たダイキンと同様に世界で活躍する日本企業です。
同社の連結の仕向地別の売上高構成を見ると、以下のようになっています(2018年12月31日現在)。
ヨーロッパ:40.3%
アジア:33.1%
日本:11.8%
北米:10.3%
このように国内向けの売上高はわずか10%強で、それ以外は海外での売上となっています。
また、売上高は3480億円に対して営業利益は656億円と、製造業としてみると収益率は非常に高い水準となっています。
同社は、このようにいわゆる優良企業であることは誰の目にも明らかでしょう。ところが、最近ではシェアバイクの普及や自動車の電動化などによって、自動車の業界構造が変化しつつあります。
同社もそれらに合わせて商品開発などを行っており、こうした業界の変化をどう乗り越えるのかというところに株式市場では注目が集まっています。
まとめにかえて
ここでは触れられていない企業の中にも、注目すべき企業は数多くあります。そうした企業は「知る人ぞ知る」という企業であることが多く、メディアなどでの露出が少ないというケースもあります。
就職活動では、総合商社や金融機関、また外資コンサルティング会社などに注目が集まります。ただ、ひとたび社会人となってみると、「そうした人気企業だけを注目するのでは就職活動のせっかくの時間がもったいない」と思うようになりました。
各産業には有名ではないが、キラリと光る優良企業があるものです。そうした優良企業で自分にしかできない仕事や世界に打って出られる商品やサービスを作り上げられるというのも仕事を通じての喜びかと思います。
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