奨学金の負債450万円を抱えたOLが5年で完済した方法とは?
LIMO / 2019年3月23日 20時15分
奨学金の負債450万円を抱えたOLが5年で完済した方法とは?
負債450万円と聞くとどう感じますか。この負債額は大きい!と感じる人も多いと思います。しかし、実際にこのくらいの負債を背負って社会人になる人も多いのでないでしょうか。
たとえば日本学生支援機構が公表している「日本学生支援機構について(平成30年3月)(https://www.jasso.go.jp/about/ir/minkari/__icsFiles/afieldfile/2018/03/20/30minkari_ir.pdf)」によると、いまや2.7人に1人は奨学金を利用しているといいます。金額は人によりますが、私立大学に通っていた場合には400万円前後の金額を借りていたとしても違和感はありません。毎月の奨学金返済がツライと感じている人も少なくないですよね。
そこで今回は、450万円の負債を5年で完済したあるOLに返済のコツを聞いてみました。早めに返済して、将来に向けた貯金に切り替えていきましょう。
返済のスタンスと貯金とのバランス
彼女が背負った負債は、主に奨学金。大学の授業料として使った400万円、そして就活のときにアルバイトがあまりできず、生活が苦しくて借りたという50万円ほどの借金がありました。早く負債を返済してしまいたいと思う一方で、就職した企業で得られる収入はそれほど高くなかったといいます。特に初年度は月収20万円もありませんでした。
さらに彼女は、将来への不安感も強く、貯金は若いうちからしっかりしておきたいと思っていた様子。負債の返済だけに終始せず、きちんと貯金したいと考えていました。しかし、彼女の手取りで都内に一人暮らしという生活ではなかなか厳しいものがあります。
そこで彼女はまず支出のコントロールを心がけることに。それは部屋探しから始まりました。社会人になるにあたり、学生時代を過ごした街を離れ会社の近くへ引っ越す決意をした彼女。最寄り駅から15分ほど歩くアパートを見つけ、毎月の固定費をできるだけ抑えられる物件を借りることにしました。
また、お弁当・飲み物を会社に持参したり、格安スマホを使うことで月々の固定費を徹底的に減らしました。部屋は駅から少し歩きますが、広さは十分。自分の過ごしやすい部屋にして、「早く帰りたい家にした」という彼女。こうすることで会社帰りの寄り道が少なくなり、その分無駄遣いの機会も減るというわけです。
さらに料理を趣味にしようとお料理ブログを開始、自炊するクセをつけるようにして食費を抑えました。こうした「自分の気分」をコントロールすることで出費を少なくする方法を取っていたため、ストレスが溜まりにくかったと話してくれました。
まずは毎月確実に返済して年24万円を返済
彼女の場合、毎月の出費をコントロールしたことで月々の返済を確実にこなすことができました。最初の3年ほどは手取り額として18万円ほどの月収だったといいますが、それでも毎月2万円の返済をしっかり守っていました。返済日がちょうど給料日直後だったのも幸いして、比較的返済しやすかったと言う彼女。先取り貯金の要領で、お給料が入金されたらすぐに返済にまわせていたのも理想的なサイクルだったと言えるでしょう。
この毎月の返済をしっかりすることで返済サイクルの基礎ができ、年間24万円は確実に返済できていました。しかし、「年間24万円では返済に時間がかかりすぎて、完済がいつになるのかと気が遠くなりました」と話してくれた彼女。その気持ちから、毎月ちょっとでも多く返済できないかと考えたといいます。
2カ月に1度の増額払いで年6万円を追加返済
しかし、彼女の手取りではそうもいきません。毎月1万円の増額を検討したものの、何かあったときの貯金ができないのが不安だったといいます。彼女は「若いうちは医療保険に入るのでなく、貯金でカバーできるようにした方がいいと思った」と話してくれました。貯金のほうが何にでも使えますし、保険に入ったと思って保険料分を毎月貯金したほうがよっぽど将来につながると感じたのだそう。
そこで彼女は2カ月に1回、1万円増額することに決めました。「私の手取りで毎月1万円捻出するのは厳しいと感じました。でも、月5000円ならちょっと外出や買い物を我慢するだけで捻出できるかもと思ったんです」と話してくれました。
彼女は、銀行口座に置いておくとつい使ってしまうと考え、封筒に5000円を入れておいて次の月の5000円と合わせて銀行口座に入金し、それを増額分として返済していたといいます。
毎月たった5000円、年間にしても6万円と思うかもしれませんが、5年の間、年30万円をこの方法で返済しているわけですからバカにはできません。こうしたちょっとの工夫で無理なく返済できるようになるのです。
ボーナス活用の返済額は年60万円
彼女の返済の中で最も効いたのは、何と言ってもボーナス時の増額返済でした。彼女は年2回、給料2カ月分ほどのボーナスをもらっていました。そのうちの30万円を年2回、つまり1年で60万円をしっかり返済すると決めていたようです。「ボーナスのとき思い切り返済できるというのは自分の中である意味心の支えになっていた」という彼女。ボーナス全額ではなく、30万円と決めて返済しているのも貯金も心がけている彼女らしいと言えますね。
「全額返済に充てるのはちょっと怖くてできなかった。といっても残るのは10万円もないくらいのときもありましたが、それだけでも貯金に回せるのがうれしかった。何かあったときにどうしようという不安が少しずつ減っていく感じがした」と話してくれました。これを5年間続け、堅実に450万円を返済し終わりました。
まとめ
いかがでしたか。彼女のように、しっかりと計画的に負債を返済していくことで450万円という金額であっても5年で返済できるものです。負債は自分の人生の足かせとなることもよくあります。確かに社会人になったばかりのときはなかなか収入に余裕がないとは思いますが、ちょっとした工夫でなんとか少額でも返済額を増やせるように頑張ってみるのも大切なことですね。
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