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経営者は自らの事業価値を疑え! ZOOMという「運」を引き寄せたコツ

LIMO / 2019年4月3日 21時15分

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経営者は自らの事業価値を疑え! ZOOMという「運」を引き寄せたコツ

WEB会議システムをストック化する(前編)

成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。前回は運のいい経営者のお話をしましたが、自分自身の運のいい経験としては、3年前あるきっかけでZOOMというWEB会議システムを日本に広めた経験を忘れることができません。

先週、アメリカのZOOM社がナスダック市場に上場申請したというニュースが飛び込んで来ました。今ではアメリカの利用評価でも第1位です。私の会社もスタッフもZOOMを日本に広めるのに一役買ったという自負がありますので、これは自分のことのように嬉しい。

今や日本でもビジネスシーンにZOOMは欠かせなくなりましたが、ZOOM社と縁ができた3年前にはほぼ無名だったのです。それをなぜ私が日本中に広めることに一役買えたのか。今回はそんな秘密のお話です。

最初、ZOOMは恐怖だった!

3年前のこと。貸会議室「アットビジネスセンター」は皆さんのご支持で、毎年何万人もの方に利用していただいていました。ところが私は悩んでいたのです。

「今は売り上げも順調だけれど、インターネットが発達する中で会議室という事業はこれから先どうなるのかな?」

そんなことを考えながら、会議室ビジネスの将来像を模索していたのです。

長期的に継続する事業を作るには大きなポイントがあります。それは、順調な時こそ自分の事業価値を疑って、「事業の寿命」を伸ばすためのチューニングを続ける、ということです。ちなみに、チューニングとはストック性を高めるために「粗利」「新規数」「継続率」からKPIを計画的にコントロールすることをいいます。

そんなときに、経営者仲間の大沢清文さんから声をかけられました。

「大竹さんアメリカでZOOMというすごく便利なWEB会議が流行っていますよ。僕は使っていてもう手放せません。一緒に試してみませんか?」

私が最初に抱いたのはなんと恐怖でした。

「会議室事業がこれにとって代わられるのではないか!」
「 Amazonが一気に日本を席巻したように!」

そこから指導者を頼り、猛勉強でこのZOOMを学んでみると驚きました。まるで相手と会っているのと変わらない感覚、通信も安定してSkypeとは雲泥の差、まさにTV電話ではなく会議室です。

まだスタートしたばかりなのに、アメリカでは利用者評価でSkypeに2年で追いついたらしい。研究しながらその使い勝手のファンになってしまったのです。

そして、自分たちはこのZOOMとどう向き合っていくのかを考えた結果、「日本で一番ZOOMに積極的な会社になる」と決めたのです。

これが最初のストック思考の答えでした。

講座開設からZOOM本の出版へ

当時はZOOMの使い方を教えてくれる講座はほとんどなかったのですが、「ZOOMマスター養成講座」という講座を自分たちで開催して、一人でも多くのファンを作ることに邁進しました。

すると今度は、講座を受講いただいた方のなかに日本でも有名な出版プロデューサーの先生がいて、「日本初のZOOMのマニュアル本を作りませんか?」と声をかけられたのです。

そして出版したのが、『世界一わかりやすい!ZOOMマスター養成講座(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4905084253/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=navipla-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4905084253&linkId=a4e5a3963049519e1db051c00e4d79e3)』(つた書房)。すると今度は、この本がAmazonの通信分野で3カ月ほど連続1位となり、今でも常に上位を維持するロングセラーになったのです。

さて1年が経ちました。ZOOMはあっという間に日本中に広がり始めます。私たちも、この間にさらにストック性を高めるチューニングをします。「日本で一番ZOOMに積極的な会社になる」のですから。

まず弊社が運営する全部の会議室に、ZOOMセットという「WEB会議 三種の神器」を無料で貸し出します。WEB会議のストレスが大幅に改善される優れものですが、これがまた好評。

そして、さらにチューニングを続けます。昨年暮れには「ひとり会議室」という、今やあちこちのマスコミで取り上げてもらえるサービスを開始しました。これは日本中に広がる「WEB会議場所難民の駆け込み寺」なのです。

長期的なビジネスチャンスはどこにあるのか

ストック思考で考えてみましょう。

着目するポイントは「長期的に成長するもののそばで生まれる【不】」、つまり不具合です。成長と一緒に増え続けるその不具合こそ長期的なビジネスチャンス。

今回の事例で考えるならば、世界中で、国内で、ZOOMの利用者は爆発的に増えています。今までと各段に違う利用感覚。これなしでは仕事にならない人が増える。Skypeなどのライバルも対抗して機能強化して、WEB会議利用者はまだまだ増える。

ストック思考で考えれば、カフェなどで仕事をするノマドワーカーも増えている。一方でカフェでは携帯電話禁止のようにマナーの問題でWEB会議をすることは嫌がられています。

さあ、この長期的に増える2つの要因から考えれば、ZOOMなどを使いたいけど場所がない「WEB会議場所難民」というという【不】が溢れるのが見えますね。

そして、いよいよ2018年にはアメリカでもZOOMの利用者評価が第1位に。WEB会議システムではデファクトとなり今回のナスダック上場申請です。

(/mwimgs/8/9/-/img_8943e3a0c8d76fbe7dc2d59cbb79f6ea74854.jpg)

拡大する(/mwimgs/8/9/-/img_8943e3a0c8d76fbe7dc2d59cbb79f6ea74854.jpg)

3年前の一言からなぜこの展開に至るのか。この運を引き寄せたポイントは何なのか。次回の後編では、ストック思考の中でも、長期的視点から将来のストックビジネスの種を見つける方法、そしてチューニングについてさらにお伝えします。

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