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子育て中の職探しにはどんな壁があるのか〜マザーズハローワークで痛感した6つのこと

LIMO / 2019年4月9日 10時45分

子育て中の職探しにはどんな壁があるのか〜マザーズハローワークで痛感した6つのこと

子育て中の職探しにはどんな壁があるのか〜マザーズハローワークで痛感した6つのこと

34歳、子ども3人(小学生、幼稚園生、未就園児)を育てる筆者。先日マザーズハローワークで就労相談を行ってきました。その相談の中で浮き上がってきた「子育てママの職探しの壁」についてご紹介します。

マザーズハローワークって?

そもそもマザーズハローワークの存在をご存じでしょうか。

ママが「就労相談をしたい」と思っても、普通のハローワークでは子どもが騒ぐので行きにくいですよね。子育て中のママにとって利用しやすいのが、「マザーズハローワーク」。キッズコーナーや授乳室が設置され、子連れでも利用しやすい施設となっています。

マザーズハローワークで紹介してもらえるのは、ハローワークに集まる求人の中でも「子育て中のママに理解のある職場」。ママが仕事と育児を両立するとなると、子育てに理解のある会社を選ぶことになりますから助かりますよね。

このマザーズハローワークは、全国で21か所設置されています。他にもハローワーク内に「マザーズコーナー」を設置しているのは全国で178か所あります(平成31年4月1日現在)※。

※ 出所:「子育て中の仕事探しは”マザーズ”で(https://www.mhlw.go.jp/kyujin/dl/mother_pamphlet.pdf)」(厚生労働省 労働局・ハローワーク)

職探しの6つの壁

それでは、マザーズハローワークの方と「子育て中の仕事」について話し合う中で感じた壁を見ていきましょう。

条件は「土日祝休み、17時まで、残業なし」

子どもを育てながら仕事をするとなると、多くのママが「土日祝休み、17時まで、残業なし」という条件を希望するでしょう。実際に筆者もこちらの条件で検索してもらいましたが、「18時まで」「残業あり」「土日出勤」などの仕事のほうが多いという状況でした。

急に休める仕事って?

上記と共に必要な条件が「子どもの病気のときに休める職場」です。急に園や学校から電話がきて仕事を休むこともありますし、病気によっては4~5日高熱が出ることも。インフルエンザ流行の時期は、学級閉鎖もあります。学級閉鎖は学童もお休みというところが多いのです。

急な休みに対応できる仕事について聞いてみたところ、「事務、製造、販売、コールセンターなど」との答え。シフト制で人数が多い会社だと、急な欠勤でもシフトを変えたり、対応できる場合もあるようです。

やりたい仕事ができない

初めから上記の条件に合う仕事が希望の人は良いですが、他の仕事を希望するママも少なくありません。「教員になりたい」「出版社に勤めたい」「インテリアコーディネーターになりたい」といった希望は我慢せざるを得ず、子育て中は業種や職種が限られてしまいます。

安定した仕事に就くのは難しい

現代では安定を考え「正社員希望」というママも少なくありません。しかし正社員になれば、残業が必要な場合も多いもの。子育て中はなかなか残業できないので、実際は「パートや派遣」といった雇用形態を選ぶことになります。

子どもがある程度育てば残業できるようになりますが、今度はママが40代以上というケースが多く、正社員の求人自体があまりないことも。安定した職を求めるのは難しいのです。

仕事をセーブする期間が長い

正社員並みに働いたり、自分の好きな仕事に就くためには、ある程度子どもが成長する必要があります。保育園までは働けても、「小1の壁」「小4の壁」がありますし、高学年で留守番ができるようになっても「残業までは…」と躊躇してしまいます。

また、中高生以降ならばと思ったとしても、子どもが中学生になるまでは12年。子どもが2人以上いれば15年、20年という人もいるでしょう。子どもを持つ場合、10年以上は働き方をセーブすることになります。

仕事選びより難しい、保育園探し

今回印象的だったのは、「仕事選びよりも、保育園選びが難しい」ことでした。女性の場合、「職探しと保育園探し」はセットになります。

就労相談でも、「仕事はありますけど、まずは末っ子の預け先選びですね」と言われました。保育園相談でも「今は保育園もいっぱいで、仕事が決まっても保育園が決まらないとか、自宅からも会社からも遠い保育園に預ける方もいます」との答え。

実際に、周辺の認可保育園には空きがありませんでした。

「できること」を拾っていく

子育てママが仕事探しをするには、多くの壁があります。壁がどれだけ低くなるかは周囲の理解と協力にかかっていますが、核家族・共働きの場合は難しいのが現状です。1人の人間が人生で子育てや介護をしながらでも働きやすいよう、いっそうの働き方改革が必要だと感じます。

また、こうした現状では、「できないこと」を並べるよりも、「できること」を拾っていくことが大切でしょう。長い目で考え、子育て中に希望職種の資格をとる、パートで経験を積んでおく、あるいは在宅でもできるウェブ業界の仕事に挑戦するという方法もあります。

今回訪れたマザーズハローワークは、「マザーズハローワーク、保育園相談、子育て相談、遊び場、託児所」が一体となった珍しい施設でした。子連れの就労相談は大変ですが、1カ所で就労相談も保育園の相談もできるのは非常に助かりました。

全国にこういった施設が広がり、ママが職業相談をしやすくなることも大切でしょう。

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