給料が上がらない時代の仕事と子育て〜ある共働き夫婦がぶつかった4つの壁
LIMO / 2019年5月13日 19時45分
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給料が上がらない時代の仕事と子育て〜ある共働き夫婦がぶつかった4つの壁
最近は育児中の共働き夫婦が増えてきていますが、その負担は想像以上。仕事をしながら家事も、そして慣れない育児もとなると、夫婦ともども疲弊してしまいます。今回は、20代でお子さんを出産し、共働き夫婦として頑張っているAさん夫妻に話を聞きました。二人がぶつかった壁についてご紹介します。
保育園が見つからない
まず共働きで子育てする夫婦に多いのが、保育園が見つからないケースです。特に都心部で保育園の競争が激しい地域の場合、共働きでダブルインカムの場合には優先順位が下がってしまいます。保育園が見つからずになかなか職場復帰できないという人も多いですよね。
しかし、若いうちは夫婦どちらもそれほどの収入を得られないことも多く、早めに職場復帰しなければと考えるお母さんも多いようです。Aさんも、旦那さんの収入だけで生活していくのがなかなか厳しく、自分も少しでいいから収入を得て生活費に回さなければならないと考えていました。しかし、保育園がなかなか見つからないのです。
話に聞けば、他のお母さんは子どもがお腹の中にいるうちから「保活」をしていたのだそう。Aさんは子どもが生まれてすぐに「保活」を始めましたが、それでは周りの人から少し遅れを取ってしまっていたのだと言います。
保育園が見つからず、自分たちの実家もそれぞれ東北と北陸という遠方だったため、双方の両親に頼ることもできず。何とかして認可外の保育園に入れたものの、保育料が高くそちらの負担も気になっているのだと話してくれました。
時短勤務でも家事と育児で体力の限界に
Aさんはなんとか認可外保育園に子どもを入れ、職場復帰できてからもいくつかの壁があったと言います。保育園の送り迎えは、旦那さんが勤務時間的に難しかったためAさんが担当に。会社にも時短勤務で申請を出し、朝は9時までに出社、帰りは16時に帰宅ということで話がつきました。
しかし、大変だったのはそこからです。保育園にお弁当を持っていかなくてはならないのと、子どもにご飯を食べさせなくてはならないので朝は4時起き。旦那さんと自分の分もお弁当を作り、子どもを起こしてご飯を食べさせます。
子どもだけが食べるというのは教育上よくないかも、と思ったAさんと旦那さんの意見が合致したため、それまで朝食を食べていなかったAさんと旦那さんも子どもに合わせて食べることに。ごはんが好きな子だったために朝からお米を炊いて、おかずを作っていたのだと言います。
朝はそのままバタバタと出発し、保育園に子どもを送り届けて出社。仕事が終わったらダッシュで帰宅し、保育園に子どもを迎えに行ってご飯を作ったり、洗濯をしたり、お風呂に入れたりと大忙し。旦那さんの帰宅が遅く、Aさん一人ですべてやらなくてはならなかったために体力の限界に陥ってしまったそうです。
何度かダウンしたこともあって、旦那さんが転職をし、早めに帰宅できるようになってからは少しラクになったと言います。
お互いに自分の時間が取れず不満とストレスが溜まる
また、お互いに働きながら家事と育児をしていたため、自分の時間が取れずにストレスが溜まったと言います。特に、旦那さんも若手ということで土日出勤を厭わずやっていた時期は大変だったとのこと。会社の規模や社員の年齢層にもよりますが、20代後半や30代前半はまだまだ下っ端として人が嫌がる仕事を振られることもありますよね。
このくらいの年代は、新人ほど右も左もわからないわけではないので使い勝手もよく、上司や先輩からさまざまな雑務を引き受けることも多いでしょう。そういう環境下で働く場合、家庭にも影響が出てきます。Aさんの旦那さんのように土日出勤を引き受けたり、雑務で残業が多くなり帰宅が深夜になったりするケースもあるでしょう。
こういうケースでは奥さんに家事と育児の負担がかかってしまい自分の時間が確保できず、一方で旦那さんは仕事に圧迫されて自分の時間を確保できず、お互いに不満が溜まるという悪循環が生まれてしまいます。Aさんの旦那さんはAさんが時短勤務期間中に、休職期間を挟まず転職に成功したからよかったものの、そういう働き方をしている会社では育児と家事の負担が余計に重く感じる可能性が高いですよね。
妻の昇給昇格が思うようにいかない
時短勤務の影響もあってか、なかなか昇給昇格の機会に恵まれなかったというAさん。本来であれば時短勤務は評価に関係なく、昇給昇格は可能だと聞いていたのだそう。しかし、同期の男性はみな昇格しているにもかかわらず、自分はそのままだったと言います。Aさんは時短勤務でありながら多くの成果を出しており、同期の中でも一目置かれるような存在でした。それなのに昇格できないことに不満もあり、会社への不信感が募ります。
元々時短勤務で思ったよりも収入が減り、保育料と子どもにかかるお金で精いっぱいだったのに、昇格もなかなか望めないとなると大変ですよね。上司に言ってみたものの、「次は上がれるんじゃないか」とはぐらかされてしまったのだそう。産休と育休で1年半のブランクがあるとはいえ、1年以上経過しても同期と同じ立場になれず、お給料も上がらない状況。それではツライですよね。
産休や育休、また時短勤務などがあって同期となかなか肩を並べられずに落胆したというAさん。仕事ぶりは評価しているという上司の言葉も信用できなくなり、一時は仕事をやめようと思ったとも言います。昇格はお給料にも関わってくることですし、家族が増えたら当然出費も増えるもの。昇給昇格が思うようにいかないと、その後の計画も狂ってしまいますよね。
Aさんは時短勤務をやめられる方法がないか探したそうですが、残業が多い会社のため、時短勤務をやめると保育園に迎えにいくことができなくなる可能性があるとして、今もまだ時短勤務を続けているそうです。
おわりに
いかがでしたか。若いうちはなかなか給料が上がらず、家族で生活していくには共働きが必須ともいえる時代になってしまいました。家族を持つにあたっては、どのような壁があるのか知ったうえで心の準備をしておいたほうがいいかもしれませんね。
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