「5月病」リスク・・・一過性だとあなどるなかれ
LIMO / 2019年5月25日 18時15分
「5月病」リスク・・・一過性だとあなどるなかれ
今年のゴールデンウィークは最長10連休だったこともあり、友人や家族との時間をいつも以上に満喫できた人も多かったと思います。
しかし、しっかりエネルギーチャージしたはずなのに「この頃全然やる気が出ない」「会社に行く気が起きない」「仕事に集中できない」「疲れが取れない」「食欲が落ちた」など、体調不良が続いている方もいるのでは?もしかしたら、その症状の原因は「5月病」かもしれません。ここでは、5月病の症状や対処法についてご紹介します。
5月病って何?
5月病とは、連休明けになると会社へ行く気が起きなかったり、集中できない、体調不良が続くなど心身が不安定になる症状のことを指します。
主な症状としては下記が挙げられます。
気分が上がらない
やる気が出ない
仕事や勉強に集中できない
疲れが取れない
食欲が落ちる
このような症状が続いている人は、5月病の可能性があります。5月病と呼ばれる所以は、連休明けごろに発症する人が多いことから5月病といわれています。
しかし、5月病は正式な病名ではありません。病名をつけるのであれば、「適応障害」「うつ病」「不眠症」などの精神病と診断される可能性が高いでしょう。
5月病は「連休が恋しくてやる気が出ないだけ」という症状ではありません。原因が必ず存在するものなので、そのままにしてしまうと症状が悪化しかねません。
5月病になる原因とは?
5月病の主な原因は、「ストレス」です。就職や転勤、引っ越しなどで新しい環境に身を置く人が多い4月は、知らないうちに精神的にも肉体的にもストレスが溜まっています。特に新入社員は就職という目標を達成し、燃え尽きたような状況になりがちです。
しかしゴールデンウィークの連休で緊張の糸が途切れ、一気に疲れが身体を襲います。5月中旬〜下旬くらいから5月病の症状が出始め、悪化すると胃痛やめまい、動悸など身体的な症状が現れるようになります。
こんな人が5月病になりやすい!
5月病になりやすい人は、主に3つのタイプに分けられます。それぞれのタイプの傾向と
注意点を見ていきましょう。
真面目で責任感がある人
周りの期待に応えようとしすぎたり、責任感が強いためなんでも一人で抱え込む人はストレスを溜め込みやすいので注意が必要です。
責任感が強い人は上手に人に甘えられない場合が多く、キャパオーバーになり5月病を発症しやすい傾向にあります。
我慢しがちな人
新しい環境にいち早く馴染むために普段以上に気を遣ったり、ぐっと我慢している人は、5月病になる可能性が高く注意が必要です。
何事も我慢してしまうタイプの人は、ストレスが溜まっているだけでなく、極度の精神的な緊張状態に陥りやすいと言えるでしょう。そのため、ゴールデンウィークでふっと緊張の糸が切れひどい倦怠感を感じるようになる傾向にあります。
理想が高い人
仕事や新しい環境に対して高すぎる理想を持っていると、理想と現実のギャップに落ち込みやすくなる点には注意が必要です。また落胆や失望しやすい傾向から、自分の置かれた状況を悲観するようになり、だんだんと5月病を発症しやすいといえます。
すぐできる5月病の予防&改善
5月病である場合は、「無理は禁物」であることを理解しましょう。上記でも述べたように5月病の原因は「ストレス」が大半です。「まだ頑張れる!」と無理をすることは避けましょう。
それでは具体的な予防法&改善方法を見ていきしょう。
家族や友人に思い切って相談する
1人で抱え込むタイプの人は5月病になりやすく、「自分でなんとかしよう」としてしまう傾向があります。しかし、その行為がストレスの原因となります。
家族や友人、職場の同僚でもかまいません。信頼できる人に思い切って話すだけでも、ストレスは軽減されます。自己開示することで、自身の置かれた状況やネガティブ思考を和らげられるからためです。また、多様な意見をもらうことによって、思いもよらない解決の糸口が見つかることもあります。
睡眠の質を上げる
健康のためには、「質の良い睡眠を取ること」が重要です。そのために、朝起きたタイミングで太陽の光を浴びてみましょう。太陽の光を浴びると、睡眠に欠かせないホルモンである「メラトニン」の分泌を整えます。
直接日光を浴びる、就寝前にカーテンを開けておく、遮光性が低いカーテンにするといったことだけでも効果が期待できるでしょう。夜更かしや寝溜めを控えて、毎日最低でも6時間の睡眠時間を確保することをおすすめします。
適度な運動をする
運動することで、精神バランスを整える「セロトニン」の分泌を促すことが分かっています。1週間の1時間だけでもいいので、体を動かす時間を設けましょう。1日20分の散歩でも効果があります。1駅分歩くだけでも十分運動となるので、始めやすいでしょう。
いつもの自分じゃないなと感じたら・・・
5月病は一過性の場合が多いとされています。しかし、気づかないまま過ごしていると悪化し、適応障害やうつ病に移行してしまいます。上記の予防法・改善法を試してみても治らない、疲れが取れない場合は病院に行きましょう。精神科、心療内科どちらでもかまいません。
新年度は何かとストレスを感じやすい時期です。知らない間に心身のバランスが不安定になり、誰でも5月病となり得るので注意しましょう。正しい生活リズムを取り戻し、悩みを1人で抱え込まないようにしてくださいね。
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