ちゃんと仕事に戻れる? 育児で仕事を離れる不安と自信喪失…経験者の声
LIMO / 2019年5月28日 19時50分
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ちゃんと仕事に戻れる? 育児で仕事を離れる不安と自信喪失…経験者の声
先日、男性から「育休を半年取得しましたが、それでも以前と同じように仕事ができないのではないかと不安になりました」という話を聞きました。
女性が働くのも当たり前となった現代、彼が育休中に感じた不安は男性だけのものではありません。育児による「仕事のブランク」に自信をなくす方は少なくないですが、一方で想像したほどではなかったという声もあります。
育児中の仕事のブランクについて、また、今できることについても考えてみましょう。
会社員時代とのギャップによる不安感
冒頭の育休中の不安の話を聞きながら、筆者も1人目の産後に感じた不安を思い出しました。
幼稚園~就職まで、平日の昼間、家にいることのなかった筆者。1人目の産後、まず平日の昼間家にいることに不安を覚えました。「平日の昼間に行くところがない」「自分はどこにも属していない」ことに、何とも言えない不安を感じたのです。
特に乳児期は気軽に外出できないため、家にこもる日々。1か月間、大人と話したのはスーパーとコンビニの店員さんか宅急便の人のみということもザラでした。夫の帰りも遅く、夜間授乳続きで寝不足の体では、夜中に満足に会話する余裕もありません。
今思えば、特に1人目の産後は「初めての育児を経験すること」だけでなく、「会社員時代と育児中の生活のギャップに慣れること」も大変でした。育児と家事に忙殺される中で、社会からの孤立感を感じながら、仕事への不安を感じたものです。
「仕事モード」は体が覚えている
前出の男性は、「育休から復帰してみて、心配するほどではないと分かりました」とのこと。久しぶりの仕事に最初は戸惑ったものの、すぐに元通りに働いているようです。
「自分が経験してみて、ブランクはそこまで気にするものでないと分かりました。経験しなければ分からなかったですね。育休から復帰後は、子どもを持つ社員の方ともよく話をします。フルで働く方も、時短で働かれる方もいますが、皆さん子どもがいるせいか腹が決まっている。時間が限られている分、仕事に精を出す人は多いです」と言います。
また、6年ぶりに仕事に復帰したという女性も、「最初は仕事に慣れることも、覚えることも多くて大変だけど、1カ月もすると慣れてきます。仕事モードっていうんでしょうか、仕事の感覚って、意外と体が覚えているものです」とのこと。
自分が不安に思うより、ブランクは大きな壁ではないのかもしれません。
育児中のブランクで自信喪失の女性も
それでも育児中のブランクで、仕事に不安を抱える人は少なくありません。産後仕事から離れた筆者の周囲の女性は、「元通り仕事ができるか不安」「まず雇ってもらえるかが不安」「自分が年をとったので、昔と同じように働けるか不安」といった声が聞こえてきます。
まだまだ女性が家事育児を担う比率が多い環境が残る分、女性の場合は「仕事復帰への不安」だけでなく、「育児や家事と仕事を両立する不安」も重なります。筆者が訪れたマザーズハローワークでは、「ブランクで自信が持てず、自分を安売りするような就活をするママが多い。もったいないと感じています」という話を聞きました。
一方で今の子育て世代は、仕事を60歳、いや65歳や70歳まで続ける可能性もあります。子育てで仕事をセーブしなければならないのは、長い目で見れば一時。ブランクがあっても仕事ができる環境整備と、何よりも「ブランクがあっても大丈夫」と思える必要があるでしょう。
ブランクを前向きに捉えるには?
社会が変化していくことを望みますが、現段階では「ブランクがあっても、育児中でも働きやすい社会」とは言えません。こういった環境下で、ブランクによる自信喪失をどう防ぐべきでしょうか。
専業主婦だから仕事を忘れたり、社会とつながっていないと考えるのは早計でしょう。家事育児は「家仕事」。家事をしながら効率や工夫を考えたり、料理に面白さを感じたり、節約や保険に加入することでマネーの知識がついた方もいるでしょう。特に主婦はマルチタスクに長けています。
育児では保護者や保育士さんとの付き合いだったり、幼稚園の保護者会や小学校のPTAという仕事もあります。家事育児を経験することで、「できるようになったこと」「身についた知識」「産前より強くなった部分」は必ずあるので、まずはそこに目を向けましょう。
家事育児をする中での自分の変化に目を向けると、産前よりも、「職業選択の幅」が広がります。
実際に少しずつ自信をつけたい場合、「助走段階」として育児をしながらできる仕事を探してみるのも良いでしょう。今ではウェブで仕事を探す、パートやフリーランスで働くという方法もあります。助走としていったん働き始め、子供の成長に合わせて転職するのでもよいでしょう。助走として始めた仕事が、将来「本業」にも、「副業」にもなる可能性もあります。
社会環境はすぐには変化しませんが、捉え方は自分次第。見方を変え、まずは自分と向き合ってみてはいかがでしょうか。
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