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女子が優秀なのは当たり前? 男子の「沽券」は消えていくのか

LIMO / 2019年6月4日 20時15分

女子が優秀なのは当たり前? 男子の「沽券」は消えていくのか

女子が優秀なのは当たり前? 男子の「沽券」は消えていくのか

学業成績でズラリと上位を占める女子

女子が不利になるような不正操作があったとされた昨年の医学部入試。いわば男子は、下駄をはかせてもらった格好です。

医学部にかぎらず近年、女子の学業成績の伸長ぶりはめざましいものがあります。下駄まではかせてもらわなくてはならない状況にあって、「男子の沽券(こけん)」が気になります。

都内に住む中3男子。高校受験を控えて一向に勉強に熱が入りそうにありません。そこで男子の通う塾の講師が、なんとか発奮してもらおうとして、男性心理に働きかけてみたそうです。

「女子に負けても悔しくないの?」

中3男子は、講師の発言の意図が解せなかったのか、キョトンとしていたそうです。少し間を置いて口から出てきたのは、こんな返事です。

「別に悔しいとか思わない。だって女子のほうが頭いいから」

男子が言うには、学校での学業成績の上位はズラリと女子が占めているとのことです。女子のほうが勉強ができて当たり前であり、その状態になんらの不満も感じず、素直に受け入れている様子。男子の沽券心理はまったく読み取れなかったそうです。

昇進試験に合格して女性の上司が増加する職場

40代半ば、地方公務員の男性はこうぼやきます。

「女性上司が増えて職場が暗くなった。細かいことばかり指摘して大局的に見ようとしないから、仕事がやりづらいんだよな」

やはり男性としては、女性が上司だとおもしろくないんだろうなと聞き流していたら、最後にこう締めくくりました。

「しかたないよ、女性はまじめだから、試験には合格しやすい」

ぼやいてはいるものの、仕事の進め方についてのみです。女性が上司であること自体に反発する様子はありません。悔しいから、自分もまじめに勉強して、昇進試験に合格してやろうという言葉も出てきませんでした。

これだけは女子に負けたくない分野とは?

「沽券」とは不動産売買などで、売り渡したことを示す証文です。そこに由来して「沽券にかかわる」という言葉が生まれ、価値やプライドが傷つくという意味を持つようになったようです。

今や学業や出世で女子に負けても違和感なし。「男子の沽券」は、本能的なものではなく、単なる過去のトレンドであり、一種の錯覚だったということでしょうか。

冒頭で紹介した中3男子に塾の講師は、「本当に女子に負けて悔しくないか」と念を押したそうです。

「うん! ……でも、体育で女子で負けたら悔しいかも。もし短距離走とかで負けたら恥ずかしいし、自信もなくなって立ち直れないよ、きっと」

体育は男女別の授業ですから、負けて悔しいことに気づきにくいのでしょう。どうやら現代でも男子の沽券は、完全に消えたわけではなさそうです。

男女それぞれの得意が生かせる社会が望ましいが

ペーパーテストの結果で人生が決まることの多い現代、座学に強い女性が活躍する場面は広がり続けるでしょう。男性もそれを受け入れているのであれば、外野がアレコレ言うのは無粋というものです。

とはいえ、どちらかの性が圧倒的に優位な社会は不自然な気がしないでもありません。学業で優秀な女性、体力に自信を持つ男性。両性の得意を生かしていける社会にするには、ペーパーテスト以外の新たな価値を見いだしていくしかないのかな、と思ってみたりします。

それとも体育が男女一緒の授業になったら、新しい価値観が体力になったら、まじめな女子たちはがんばって体力でも男子より勝っていたりすることも……。

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