70歳以上で貯蓄ゼロ世帯が約3割も!30代、40代、50代、60代の平均貯蓄額もチェック
LIMO / 2019年6月4日 18時0分
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70歳以上で貯蓄ゼロ世帯が約3割も!30代、40代、50代、60代の平均貯蓄額もチェック
住宅ローンの返済や教育資金の用意など、お金の状況は世代によってさまざま。貯蓄額も、年齢によって大きな差がみられるでしょう。そこで今回は、年齢別の貯蓄の状況をお伝えします。貯蓄が苦手な人でもできる取り組みも、あわせて学んでおきましょう。
年代別「貯蓄と借入金」の平均額は?
まずは、厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査の概況」をもとに、年代別の貯蓄額と借入金額の平均を見ていきましょう。
なお、全世帯のうち「貯蓄がある」と答えた割合は80.3%、1世帯あたりの平均貯蓄額は1031万円となりました。また、平均借入金額は430万円となっています。(今回の調査では熊本県のみ対象外)
20代、30代
29歳以下の1世帯あたりの平均貯蓄額は154万円、平均借入金額は263万円でした。社会人になったばかりである20代は、まだまだ貯蓄額が少ないのも無理はないでしょう。
そして、30代の1世帯あたりの平均貯蓄額は403万円、平均借入金額が865万円となりました。20代と比較すると、貯蓄額・借入額ともに増加しています。結婚やマイホームの購入といったライフイベントにより、お金が必要になる場面が多くなる時期でもあります。
40代
1世帯あたりの平均貯蓄額は652万円、平均借入金額は862万円という結果でした。住宅ローンやの返済や教育資金などに追われるケースも見られる世代。金銭面の踏ん張りどころといえるでしょう。
50代
1世帯あたりの平均貯蓄額は1049万円、平均借入金額は581万円です。貯蓄額は40代より一気に増え、借入額は減少傾向にあります。教育資金がひと段落し、経済的にも落ち着く頃でしょう。
60代
1世帯あたりの平均貯蓄額は1337万円、平均借入金額が251万円となっています。貯蓄額は他の年代より最も多く、借入額は50代より大幅に減っています。
70代
1世帯あたりの平均貯蓄額は1260万円で、平均借入金額は134万円です。60代より貯蓄額が減っていることから、定年退職後に貯蓄を取り崩しながら生活している様子がうかがえますね。
70歳以上の貯蓄ゼロ世帯が約3割も
自分が属している世代の状況に目が行きがちですが、注目すべき点は「70歳以上」の貯蓄状況です。先ほどのデータで「70代の1世帯あたりの平均貯蓄額は1260万円」と分かりましたが、もう少し細かく見ていきましょう。
知るぽるとによる「平成30年(2018年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」のデータを見ていきます。この調査の結果、金融資産を保有しない世帯を含む70歳以上の貯蓄平均額は1780万円、中央値は700万円と分かりました。
そして、実際の貯蓄の分布は以下の通りです。
3000万円以上:18.3%
2000から3000万円未満:9.6%
1500から2000万円未満:5.6%
1000から1500万円未満:8.7%
700から1000万円未満:4.8%
500から700万円未満:6.3%
400から500万円未満:1.9%
300から400万円未満:2.7%
200から300万円未満:2.6%
100から200万円未満:1.7%
100万円未満:2.5%
金融資産非保有:28.6%
※無回答:6.7%
金融資産非保有、つまり貯蓄がゼロの世帯が3割近くも存在していることになります。老後の生活は「年金さえあれば絶対に大丈夫」とは言い切れません。安心して老後を迎えるためにも、今のうちから貯蓄を増やしておくようにしましょう。
ストレスフリーな貯蓄をはじめよう
「貯蓄のために節約や我慢をするのは苦手」という方は、無理がある方法にばかり取り組んでいる可能性があります。ストレスを感じずに貯蓄をするためにも、「これならできそう」と感じる程度に取り組んでみましょう。
たとえば、「余ったお金を貯金する」ではなく「先に貯金するお金を取っておく」という先取り貯金をするのもおすすめ。「貯金用のお金を残さないと」「結局これだけしか残らなかった」とイライラすることなく、自然と貯蓄を増やすことができますよ。
まとめ
「老後はまだまだ先のこと」と油断していると、十分な老後資金が用意できないまま定年を迎えてしまうかもしれません。年齢別の貯蓄額と見比べながら、今の状況や今後の見通しをしっかり考えておきましょう。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
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