住民税は2度来る!? 天引きに加えて納付書が来るのはなぜか

LIMO / 2019年6月10日 20時20分

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住民税は2度来る!? 天引きに加えて納付書が来るのはなぜか

毎年6月は住民税の改定時期です。会社員は、給与から天引きされる金額が変わりますので、中には予想外に増えてしまって困っている人もいるかもしれません。また、給与から住民税が天引きされているのに、さらに自宅にも納付書が届いてしまったというケースもあるかもしれません。どうしてそのようなことが起こるのでしょうか?

確定申告をする人は個人宛てに住民税の納付書が来ることも?

大手のメガバンクも副業の解禁にかじを切るなど、今や副業はこっそり行うものではなくなってきています。副業は基本的に稼ぐためにやるものです。副業でお金を稼げば、たとえ会社員で年末調整を受けている人でも確定申告をしなければいけません。ただし例外的に、年末調整を受けていて、副業の所得(または副業での給与の額面合計)が20万円以下である場合は確定申告の義務はありません。

会社員でも副業をする人が増えれば、確定申告の義務がある人も増加します。会社員の場合、毎年の住民税の金額は、年末調整の結果を受けて各市区町村が計算しています。ただし、確定申告書を税務署に提出すれば、そちらが優先されることになります。税務署から各市区町村に確定申告のデータが転送されるのです。

この会社員が提出する確定申告書は、副業の収入を給与の形でもらっていれば給与所得が増えることになりますし、業務委託などの形であれば事業所得や雑所得として申告することになります。

確定申告書には色々な欄があり、正直細かいところまでいちいち見ていないという人は多いと思います。実はこの確定申告のとある欄の記載次第で、給与天引きされているにも関わらず、個人宛てにも届くということが起こります。

確定申告書の2枚目の下のほうに、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という欄があります。選択肢は、「給与から天引き」と「自分で納付」の2つです。ここで、「自分で納付」を選択すると、副業のうち事業所得や雑所得など、給与所得以外に対応する住民税については、自宅に納付書が送られることになるのです。

ちなみに、選択欄を空欄のまま確定申告書を税務署に提出した場合は、各市区町村の判断で選択されることが通常です。基本的には「給与から天引き」を選んだものとして扱われます。市区町村としては、給与天引きしてもらったほうが住民税の滞納が起こる可能性が少ないので、できる限り給与以外の所得分も給与天引きしてもらったほうがよいのです。

結局、給与天引きしているのに住民税の納付書が自宅にも届いたという方は、確定申告書で「自分で納付」を選択した方ということです。

仕事柄、まれに給与天引きされているのに、自宅にも納付書が届いたという問い合わせを受けることがありますが、自身の選択の結果ということです。決して給与天引き額が間違っていたり、市区町村が間違って送ってきたりしたわけではありません。

副業がバレるのがいやだから「自分で納付」?

よくこの欄は、副業を会社に知られたくないということとセットで説明されることがあります。副業に係る住民税を切り離すことで、会社に税金面で副業の存在を隠そうということです。

ただし、多くの場合、副業での所得は給与所得です。確定申告書の欄のタイトルにもあるように、給与所得は選択の余地なく、給与から差引きになります。あくまで切り離せるのは、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得」についてです。

給与所得に係る住民税については、副業の給与分も含めて年末調整を受けた本業側で給与天引きされます。どうしても副業での給与に関する分は本業の住民税の天引き額から切り離したいという場合には、市区町村の住民税課にその旨の申告をすることで対応してもらえます(話はそれますが、副業がばれるのは、税金面よりも同僚などの口からといったことのほうが多いような気がします)。

個人納付を選択した場合で、万が一滞納してしまって1年くらい経過すると、会社あてに市区町村から調査票が送られることがあります。給与の支払い状況や振込口座などを教えてください、といった内容です。こんな書類が会社に届いてしまったら、社員としては副業がOKでないかそうでないかにかかわらず困ったものです。

個人納付を選択した場合は、自治体からの封筒は必ず開封のうえ中身を確認するなどして、納付を忘れてしまったなどということがないように注意しましょう。

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