運転免許証の自主返納は2.2%!還暦を迎える人の貯蓄・夫婦関係・老後準備の実態
LIMO / 2019年6月14日 18時45分
運転免許証の自主返納は2.2%!還暦を迎える人の貯蓄・夫婦関係・老後準備の実態
人生100年時代と言われて久しくなりました。60歳はまだまだ若い!お仕事を続けられている方もいらっしゃいますし、元気に充実した日々を過ごされている方もいます。一方、高齢者の経済格差も問題視されており、健康不安を抱えて生活されている方もいらっしゃいます。令和初の還暦を迎える方の経済状況とは?仕事は?夫婦関係は?調査結果をご紹介します。
貯蓄額の格差が明らかに
PGF生命は、今年還暦を迎える1959年生まれの男女2000名に対し「2019年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」を実施しました。「現段階の貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)」(自由回答形式)を質問したところ、もっとも多かったのが「100万円未満」がもっとも多く24.7%となりました。4人に1人が100万円未満の貯蓄額という結果に。
「現段階の貯蓄金額(配偶者がいる場合は夫婦2人分)」(自由回答形式)
1位:100万円未満・・・・・・・・・・24.7%
2位:100~300万円未満・・・・・11.3%
3位:500~1000万円未満・・・・11.1%
4位:1000~1500万円未満・・・10.4%
5位:3000~5000万円未満・・・8.7%
となっています。また、1億円以上の貯蓄額がある世帯は8.1%となっており、18年の6.4%よりも微増しています。その世帯が平均を引き上げているのでしょうか、平均貯蓄額は2956万円となっています。金融庁の「老後資金に2000万円必要」提言を満たす結果となっていますが、100万円未満と回答した方が多いという点から、高齢者の貯蓄格差は深刻であるといえます。
まだまだ現役!何歳まで働きたいですか?
59歳の時点で就労している・していた人(1426名)に、何歳まで働いていたいか質問しています。もっとも多かったのが「65~69歳まで」の39.8%となっており、61歳以上の年齢を回答した人の合計は84.7%とまだまだ働き続けたい方が多いようですね。ちなみに平均は67.2歳となっています。
また「自身は何歳相当だと実感しているか」(自由回答形式)との質問に対して、精神年齢の平均は46.6歳、肉体年齢の平均は54.5歳との結果に。回答者の実年齢の平均は59.3歳なので、精神的にも肉体的にも実年齢より若いと思っている方が多いようです。
実際、今の60歳の方と接すると「若いな~」と思う人も多いのではないでしょうか。60歳を過ぎても現役で働き続けている方は増加傾向にありますし、仕事はお金だけではなく精神的にも肉体的にも人を豊かにするのかもしれません。今後は高齢者向けの就業サポートなど、様々な就労に関するサービスが期待されます。
還暦以降の夫婦関係、意識に男女差!?
パートナー(配偶者)がいる人(1451名)に、結婚後のパートナーとの関係について質問しています。
「これから夫婦仲は、良くなると思うか、悪くなると思うか」(単一回答形式)
良くなると思う・・・74.4%
悪くなると思う・・・25.6%
と、還暦後の夫婦関係は円満だと考える人が多いようです。
また、「夫婦一緒に過ごす時間を大切にしたいか、自分一人で過ごす時間を大切にしたいか」(単一回答形式)との質問には、61.3%の方が「夫婦一緒に過ごす時間を大切にしたい」と考えているようです。男女別でみると以下のようになっています。
【男性】
夫婦一緒に過ごす時間を大切にしたい・・・67.1%
自分一人で過ごす時間を大切にしたい・・・32.9%
【女性】
夫婦一緒に過ごす時間を大切にしたい・・・55.2%
自分一人で過ごす時間を大切にしたい・・・44.8%
「夫婦一緒に過ごす時間を大切にしたい」は男女差で11.9ポイント差があり、女性は1人の時間も大切にしたいと考える方が多くなっています。
「熟年離婚」「定年離婚」との言葉があるように、夫婦の時間が増えたために離婚してしまう夫婦も存在しています。1人で過ごす時間も確保しながら、程よい距離感で夫婦関係を育むことも必要なのかもしれません。
老後の準備、どうしていますか?
全回答者(2000名)に老後の準備として行っていることも質問しています。
1位・・・貯蓄・資産運用(47.7%)
2位・・・体力づくり(33.9%)
3位・・・健康診断の受診(31.5%)
という結果になりました。お金や健康に対して不安に思っている方が多く、それに対して具体的に対策をとっていることが分かりました。
また「エンディングノート・遺言書の作成」が7.4%、「遺産相続対策」が6.3%、「デジタル遺品の整理」が3.5%と、終活している方は少ないようです。「自身は何歳相当だと実感しているか」の質問に、実年齢よりも若い年齢を答えた方が多かったように、「まだ必要ない」と思っている方が多いのかもしれませんね。
また「運転免許証の自主返納」が2.2%と、わずかながら運転免許証の自主返納をした方もいるようです。高齢者の危険運転による交通事故が大きく報道されている影響でしょうか、今後も増えるかもしれません。しかし、車がないと生活が成り立たない方も少なからずいるでしょう。自動運転技術の発展が望まれます。
まとめ
60歳はまだまだ若いです。そしてそれを実感している方も多いことが明らかになりました。しかし一方で、健康や経済的な不安を抱えている方が多く、とくに貯蓄格差が目立っています。働きたくても働く場所がない、という方もいるかもしれません。高齢者の就労サポートの必要性が高まっています。
また終活や運転免許証の自主返納は、「まだ若い」と思っていても早めに取り組んでいきたい事柄です。人間誰しも何があるか分かりません。準備は元気なうちにしておきたいものです。運転免許証の自主返納ができるような公共交通サービスの拡充や、自動運転技術の発展が望まれます。
【参考】
『2019年の還暦人(かんれきびと)に関する調査』PGF生命調べ
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