額面アップの期待大!?今夏のボーナスは貯める?使う?
LIMO / 2019年6月27日 18時15分
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額面アップの期待大!?今夏のボーナスは貯める?使う?
夏のボーナスの時期ですね。パッと使ってしまいたい気もしますが、老後資金に関するニュースを頻繁に見聞きするこの頃、貯めるべきか悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか。そこで今回は、今年のボーナス額やその使い方について改めて検証してみました。
大企業と中小企業の「ボーナス」の実情は?
まずは、気になるボーナスの平均額についてです。2019年3月に日本経済団体連合会が公表した「2018年夏季・冬季賞与・一時金調査結果(https://www.keidanren.or.jp/policy/2019/030.pdf)」によれば、18年のボーナス支給額は下記のようになっています。この調査は従業員500人以上の企業に属している対象者が7割以上を占めているため、大企業の実態を表したものと考えてよいでしょう。
拡大する(/mwimgs/8/0/-/img_80877d81ff4503631fe75af84e0050c65009.png)
なお、みずほ総合研究所の発表によれば、19年夏の民間企業のボーナス支給額は「前年比+0.8%」と予想されており、上記と近しい額が期待できそうです。
続いて、中小企業の場合を見ていきましょう。大阪市中央区に本店を置く大阪シティ信用金庫が18年6月に公表した「中小企業の夏季ボーナス支給状況」によれば、ボーナスを支給すると答えた企業の割合は59.6%、支給額の平均値は26万2570円となっています。本調査は大阪のみを対象としているものですが、大企業との間には大きな格差が生じている実態がうかがえます。
ボーナス支給は企業の「義務」ではない
ボーナスの支給は、法的に義務付けられたものではありません。世の中の変化や所属する企業の状況によっては、支給がない年があってもおかしくないのですね。
そのため、「当然もらえるもの」と思ってアテにしすぎると、出なくなったときに生活が立ち行かなくなる可能性も。
常にボーナスありきで家計の収支を立てているという人は、減額された場合や支給そのものが無くなった場合のプランも検討しておくと安心でしょう。
ただし公務員の場合は、例外です。国家公務員のボーナスは、民間ボーナスの支給実績に基づいて毎年作成される「人事院勧告」をベースに決められており、地方公務員の場合は、国家公務員やその地域における民間給与の水準を考慮し、地方自治体が支給額を決定しています。
立場や地域によって金額が異なることはあっても、ボーナスがまったく出ない確率は低いと考えられるでしょう。
ボーナスを貯金できない人の4つの原因
世界的にも有名な、日本人の貯金好き。「ボーナスも、ほとんどを貯金に回す」という人も少なからずいるでしょう。一方で、ボーナスを貯金したいと思っていても、なかなか実現できていない人もいます。原因としては、大きく分けて下記4つの可能性が挙げられます。
(1) そもそもボーナスが出ない、少ない
そもそもボーナスがない、あるいは僅かな額であれば、貯金ができないのは当然。これまで非正規雇用や中小企業においては、ボーナスが支給されないケースも珍しくありませんでした。
しかし、政府が推進する同一労働同一賃金を含む「働き方改革関連法」が18年6月に成立したことで、今後は状況が変わる可能性も。この法律は大企業では20年4月から、中小企業では21年4月から正式に施行される見込みです。非正規雇用労働者にもボーナスが支給される可能性に、大きな期待が寄せられています。
(2) 遊興費に使いすぎている
「毎年ボーナスで家族旅行に行っている」「ボーナスをアテにして、毎年大きな買い物をする」という人もいることでしょう。こうした行動は仕事のモチベーションにもなりますし、過度のストレスをためないため、また経済を回すためにも、適度であれば健康的なことです。
ただ、貯金が足りていない自覚がある場合は、毎年の習慣やサイクルを一旦止めて、今後のプランを立ててから、ボーナスで使える額を決め直すのがおすすめです。目先の欲望だけにとらわれず、将来の備えについてもしっかり考えておきましょう。
(3) 負債の返済に充てている
住宅ローンなどの返済に「ボーナス払い」を利用している人も少なくないかと思います。しかし、ボーナスはあくまでも臨時収入。「必ず入ってくるもの」と想定して支払いの予定を決め込んでしまうのは、少々リスキーな場合もあります。ローンの返済も、最短コースと最長コースを考えておき、毎年ボーナスの支給額によって微調整をしながら進めていくのがおすすめです。
(4) 生活費の赤字補てんに充てている
毎月発生する「赤字の穴埋め」にボーナスを使っている、という人もいるでしょう。この場合はボーナスの支給が止まると赤字が雪だるま式にふくらむ可能性があり、非常にリスキーです。毎月のように赤字になるという人は、収入に見合わない生活をしている可能性が大。収入の範囲内で生活ができるよう、支出を減らし、節約に励む必要があるでしょう。
そうと決まれば、まずは家計の収支の現状把握を。「お金を何に使っているのか」を洗い出してみましょう。とくに、固定費はしっかり見直してみてください。毎月必ず家計から出ていく固定費は、年間トータルで見ると、予想以上に高額になっていることが多いです。
携帯料金やインターネット代、家賃や自動車の維持費、保険料などの他、最近は雑貨・衣類のレンタルや音楽・映画など娯楽系の定額サービスも増えています。本当に毎月必要なのかを見直し、よりコストパフォーマンスの良いサービスが新しく提供されていないかも定期的にチェックしてみるといいでしょう。
確実に貯金したければ、「先取り貯金」を
ボーナスを使うか、貯めるかは各世帯の支給額や資産状況にもよるので一概には言えませんが、確実に貯めたいならば、支給後すぐに貯金用の口座に移してしまう方法が一番簡単で効果的です。初めから「もらっていないもの」と思えば、余計なお金を使いすぎることを避けられます。
現在ボーナスが支給されていない人でも、近い将来受け取れるようになる可能性もありますので、前向きに資産形成に取り組んでいきたいですね。ボーナスの支給がある人は、資産の現状や人生プランに合った最適なボーナスの使い道について、支給前にじっくり考えてみてはいかがでしょうか。
【参考】
『2019年夏季ボーナス予測』みずほ総合研究所
『中小企業の夏季ボーナス支給状況』大阪シティ信用金庫
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