富裕層の人が「富裕層になったきっかけ」は? 金融関係者に聞いてみた
LIMO / 2019年6月30日 12時15分
![富裕層の人が「富裕層になったきっかけ」は? 金融関係者に聞いてみた](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_11904_0-small.jpg)
富裕層の人が「富裕層になったきっかけ」は? 金融関係者に聞いてみた
お金持ちの人は、一体いつから「富裕層」として生きているのだろうと考えたことはありませんか。もちろん、裕福な家庭に生まれ育つ人もいますが、その場合でも自分自身で資産を手にするタイミングがあります。また、他にも富裕層の仲間入りを果たすパターンは色々。
そこで今回は、対面証券の営業社員で多くの富裕層顧客を担当するAさんに、富裕層の人が富裕層になったきっかけを聞いてみました。
親からの相続や事業継承がきっかけに
証券会社の新入社員が新規開拓としてアプローチする対象の一つに、未上場法人があります。その未上場法人を見ていると、意外と事業継承が行われていることがわかります。つまり、父親が始めた事業を引き継いで富裕層の仲間入りを果たす人も多いのです。
たとえば、対面証券で働くAさんの顧客で目立つのが、社長としては若い30~40代の中小企業の社長です。彼らは、先代の事業を引き継いで社長として事業を継続するほか、資産運用や法人向けの保険に加入したりします。
また、親からの相続で莫大な資産を得たという人も少なくありません。父親が亡くなり、母親と自分で資産を分け合ったという人もいます。Aさんの顧客には、親の資産を相続したものの資産運用の方法がわからないと相談してくる人も多い様子。
確かに、それまで何も資産運用やお金のことについてわからなかったのに、急に一人で管理しきれないくらいのお金が手元に来るとびっくりしてしまいますよね。
親から相続するときに初めて、Aさんの勤める証券会社に親の資産の一部である株や債券、投資信託があるのを知ったという人も少なくありません。自分の親に証券会社との付き合いがあったなんて知らなかった、という人も多いのです。
自分で立ち上げた事業が成功して富裕層に
Aさんの顧客の中には、自分で立ち上げた事業がうまくいって、富裕層として証券会社と付き合い始めたという人もいます。このパターンはそれほど多くありませんが、やっぱり夢がありますよね。
脱サラして、それまで温めてきたアイデアを事業として形にする人もいますし、社内ベンチャー制度を利用して自分のアイデアを事業として始め、軌道に乗り始めたタイミングで独立して社長になったという人もいました。
最初はうまくいかないこともあるようですが、やはり自分の発想と行動力で事業を進めてきた人たちなので、次々とアイデアを出して解決していくのだそう。それを、いち証券会社の社員として横から見ていられるのも楽しいとAさんは話します。そんな社長の資産運用の相談役として活躍できるのも、証券会社の社員ならではのやりがいですよね。
こういう顧客は資産運用の際にもしっかりした判断基準を持ち、「こういう商品に投資したい」とか「こういう目的で投資したい」という意思がはっきりしているそうです。また、「子どもたちの未来」や「環境問題」に貢献できるような、社会貢献を目的とした商品に投資する人もこのタイプの富裕層に多いのだとか。
結婚によって富裕層の仲間入りを果たす人も
男性、女性にかかわらず「結婚」をきっかけに富裕層の仲間入りを果たす人もいます。いわゆる「玉の輿」や「逆玉」と言われる結婚ですね。
Aさんの顧客の中には、大きな病院を経営する父親を持つ娘と結婚し、自分自身はそれまでのキャリアを生かして経理部長や総務部長に就任した人や、その病院で勤務医として働くというパターンもありました。一方、会社経営の男性と結婚して社長の奥さんという立場になったり、夫が経営する会社の役員になったりするケースも。
Aさんが担当する顧客の中で、取引が一番アクティブなのがまさにこのタイプなのだそう。また、このパターンでは女性の比率も高くなります。目立つ特徴や共通点があるわけではないらしいのですが、Aさんは「玉の輿に乗れる人はやっぱりちょっと普通の人じゃない、不思議な『人を引き付ける魅力』みたいなものがある」と話していました。
株の取引で「億り人」になるパターン
最後は番外編です。対面証券で働くAさんではなく、ネット証券で働くBさんに話を聞いてみました。すると、少し希望が持てるような話が。「最初は本当に数万円のトレーダーだったけれど、一度相場で当てて元手となる資金が増えてからは調子よく資金が増え続け、億トレーダーに成長していく人が、多くはないものの確実にいる」と言うのです。
「そういう人たちは様々な有名トレーダーやアナリストの話を熱心に聞いて、それらをもとに自分なりのトレード必勝法のような戦略を考える人もいれば、学者のように自己流で勝利の方程式みたいなものを編み出してしまう人もいる」のだそう。
やはりどこの世界でもそうですが、無我夢中で研究して試行錯誤を繰り返し、失敗の中から成功の材料を拾えるようなタイプが強い様子。自分流のルールを決めて、そのルールにしたがって売買するとか、もっとドライにチャートに現れたシグナルを見て売買するなど、感情に流されないトレードをしている傾向もあると言います。何事も、冷静さが重要ということですね。
まとめ
いかがでしたか。株の取引で億り人になるなんてまさに夢のような話ですが、結婚や相続、事業継承など、人生の転換期で富裕層の仲間入りをするケースもあるようです。代々お金持ちという家に生まれなくても、富裕層になるチャンスがないわけではありません。もし富裕層になりたければそういうチャンスを探してみてはいかがでしょうか。
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