産後うつで殺人未遂…他人事ではない、密室育児のリスク
LIMO / 2019年7月2日 11時50分
産後うつで殺人未遂…他人事ではない、密室育児のリスク
2019年6月30日神奈川県で、25歳の妻が夫の首を刃物で切り付けるなどの殺人未遂で逮捕される事件が起こりました。妻は赤ちゃんの育児に悩んでいたといいます。
この他にも育児疲れ・産後うつによる子どもへの虐待や母親自身の自殺など、育児を引き金にした事件は後を絶ちません。
子どもはかわいい、子どもが誕生した瞬間は誰もが嬉しかったはずなのに。
育児に対する不安や苛立ち、疲労は、母親1人だけの責任ではありません。
どうしてこのような事態が起こってしまうのか、どうしたらいいのか考えます。
子どもの気持ち・密室育児リスクを知る
そもそも、どうして我が子に対して腹が立ってしまうのでしょうか。その状況と原因を探ってみましょう。
部屋の片づけをしないで散らかすばかり、早く寝てほしいのに布団に入らない、歩いてほしいのに抱っこを要求する…。このような状況は確かにイライラしてしまいがちですが、よく考えると「私の思い通りの行動をしないから腹が立つ」のではないでしょうか。
周りに迷惑をかける行為や危ない動作を叱るといった「しつけ」と、1人の時間を楽しみたいから早く寝てほしい、抱っこは疲れるから自分で歩いてほしいといった「都合に合わさせる」は異なります。
子どもの希望を聞き、自分に余裕がある時はその気持ちに沿ってみるのもいいでしょう。とはいえ、毎回子どもの好きなタイミングで好きな行動をさせるなんて難しいはず。ときどき「今はこうしてほしいな」とママの気持ちを伝え、相手に合わせることの大切さも学んでもらいましょう。
とはいえ、子どもが小さいうちは何度言っても通じないことの方が多いでしょう。そもそも母親と子どもだけで育児を完結させるのはリスクが高いと言わざるを得ません。子どものために周囲に頼む、どうにか密室育児に陥らないような工夫が絶対に必要です。
イライラを防ぐ3つの考え方
同じ状況でも、考え方次第で捉え方を大きく変えることができます。育児でストレスを抱えてしまいがちな方は、以下のような考え方を試してみてください。
知り合いの子と思い込んでみる
よその子にはそこまでイライラしないのに、自分の子には腹が立ってばかり…。そんな場合は、目の前にいる我が子を「知り合いの子だ」と思い込んでみましょう。我が子なら強い口調で叱ってしまう場面も、よその子なら優しく注意するよう意識するはず。怒りも自然と静まるかもしれません。
「この瞬間が一番かわいいんだ」と考える
赤ちゃんの頃の写真を見返すと、「こんなに小さくてかわいい時期があったんだな」と懐かしく感じますよね。でも、それは現在においても同じこと。実感しにくいかもしれませんが、今の瞬間だってあとから振り返れば「この時期が一番かわいかった」と思うはずです。育児がつらくなったら、過去の写真を見るのもおすすめですよ。
「楽しまなきゃ損」と捉える
子どもが小さい時期は限られています。将来「子どもが小さかった頃に戻りたいな」と思っても、そうはいきません。「もっと育児を満喫すればよかったな」と後悔しても、その時はどうしようもないのです。
そう考えると、育児を「つらい」「もういやだ」とマイナスに捉えるより、ワクワクしながら取り組んだほうがいいですよね。今の時間は2度と戻ってこないことを踏まえると、育児は楽しまないと損なのです。
仲良し夫婦ならイライラも減少!
夫婦関係が良好なら、育児で抱えたストレスをうまく緩和させることができます。とはいえ、「夫が育児を手伝ってくれない」と不満をもっているママもいるのでは。その場合、もしかすると「夫は何を手伝ったらいいのか分からないだけ」かもしれません。
そこで、「夫にしてほしいことリスト」を作ってみてはいかがでしょうか。あなたから「これを手伝ってほしい」と要求する手間が省けるうえ、夫はするべき仕事を明確に把握できます。2人の心に余裕ができ、夫へのイライラも解消されるでしょう。
育児疲れによる事件は、社会全体で考えなければならない問題
産後うつ、自殺、虐待、ネグレクト…。すべては母親の問題で、責任なのでしょうか。加えて政府からは『すべての女性が輝く社会づくり』などと、女性が働くことを求められています。
妊娠が分かった瞬間から、女性は母親です。妊娠しながら、家事、上の子の育児、仕事…いつも悩みながら、苦しみながらここまで来たはずです。
産まれてからもずっと努力し続けています、その結果がこのような悲しい事件で終わってしまうなんて、誰も望んでいません。
大なり小なり、個人的に努力をしている人がほとんどだと思います。また自治体による育児サポートもありますが、このような事件が起こっているという点から、不十分であると言わざるを得ません。
選挙権のない子どもの幸福は、全国民にかかっています。国をあげて子どもの幸福について考え追及して欲しい、そう願わずにはいられません。
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