コールセンター社員を悩ませる「あるあるお問い合わせ」とは
LIMO / 2019年7月14日 19時45分
![コールセンター社員を悩ませる「あるあるお問い合わせ」とは](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_12160_0-small.jpg)
コールセンター社員を悩ませる「あるあるお問い合わせ」とは
私たちが困ったときにサポートしてくれるコールセンター。私たちはそれを当然のように使っていますが、中で働く人たちには色々と苦労があるようです。そこで今回は、ちょっと困った「あるあるお問い合わせ」を、コールセンターで働く人たちに聞いてみました。
もはやPCのテクニカルサポート?
筆者自身もコールセンターでの勤務経験があり、また様々な業種のコールセンターで働く人に話を聞いた結果を見ると、PC自体の使い方がわからなくて問い合わせをしてくる人が圧倒的に多いのです。
たとえば、ネット証券のサポートセンターで働くAさんのところには、毎日山のようにPCの使い方や設定方法の問い合わせが入ってきます。「ログインできない」という初歩的な問い合わせかと思い、理由を調べようとヒアリングをすすめていくと、そもそもローマ字を打てないとか大文字と小文字の切り替えができないという話はよくあることです。
ウェブブラウザがGoogle ChromeなのかInternet Explorerなのかわからないとか、OSがWindows7なのかWindows10なのかわからない、ということも少なくありません。そのたびにコールセンター社員は、あらゆる方法で電話口の顧客が利用しているものを特定しなければなりません。
もちろん、こうした顧客が自社のサービスをスムーズに使ってもらえるようサポートするのもコールセンター社員の仕事の一つではありますが、中にはサービスを使いきれないだろうと思うほどPCに疎い顧客もいるものです。
自社のアプリケーションをダウンロードしてもらうのも大変で、ログインしてもらうのも大変。そうなると、ログインしてようやくサービス利用を始めてもらえるようになってからも大変なんですね。この手の顧客対応には時間がかかるため、他の顧客の電話が取れなくなってしまうなど、コールセンター社員を日々悩ませているようです。
「で、これはそもそも何ができるんですか?」
IT企業のコールセンターで働くBさんは、顧客が発する言葉にいつもびっくりしてしまうと言います。それは「で、これはそもそも何ができるんですか?」という発言です。
Bさんの会社のサービスはアプリケーションをダウンロードしてサービスの利用を開始するのですが、ダウンロードしてログインするというところでうまくいかずに問い合わせが入ることがあります。
状況をヒアリングしてダウンロードできない原因を究明し、こうしたらうまくいきますと案内してお客さんと二人三脚でダウンロードに成功し、サービスの利用に漕ぎつけるところまではいいのですが、時々先の質問「で、これは何ができるんですか?」をされることがあると言います。
「もちろん、サービスの概要を知って使ってみたいと思い、ダウンロードに困ったという人のサポートをするのも、サービスの詳細を説明をするのもサポートセンターの仕事ではありますが、もっと初歩的な段階で『友人に勧められたからダウンロードしたけれど、そもそもこれは何ができるのか、何をするアプリケーションなのか』と聞かれるとびっくりしてしまう」とBさん。
そういう人に限って、サービス概要を話すと「オレには関係なかったわ」と電話を切ったりするのだそう。「やっぱり利用時にわかりやすいコンテンツを用意していない当社に責任がある」と言うBさんですが、自分にとっても問い合わせ時間が無駄になってしまいますのでサービスの概要くらいは目を通したいものですね。
「おたくがお金を取った」と言う問い合わせ
金融機関のコールセンターによくある問い合わせの一つに、「おたくがお金を取ったんだろう」という類のものがあります。
たとえば先述したネット証券で働くAさんは「あんたらがお金を取った。すぐに返せ」と言われることがあると言います。資金移動の仕組みや株取引のために拘束していた資金の解放タイミングがわかっておらず、「お金が減った」とか「入っているはずのお金が入っていない」という電話がよく入るのです。
「毎日帳簿をつけているからわかる。○○円足りない」などと主張してくる人も多いのですが、大体は本人の計算ミスであったりします。確かに、お金の増減については少しでもおかしいと思ったら問い合わせをしたほうがいいですし、そういうときのためにまさに金融機関のコールセンターはあるものです。
しかし、その前に自分の取引とお金の流れについてチェックしておかないと、いざ電話して調べてもらったときに説明を聞いてもよくわからなくなってしまいます。いったん自分なりに整理したうえで、納得いかない部分を聞いてみましょう。
ナンパやセクハラ発言をする顧客も
コールセンター業務をしていると、ナンパやセクハラ発言はもはや当たり前のようになってきます。「今日は何色の下着を着てるの?」とか「顔見せてよ、可愛いと思う」などの発言はよくあるもの。このあたりの発言は、多くの電話オペレーターがうまくかわせるところだと思います。それほどよくある発言なのです。
しかし怖いのは「お姉さんはどこで働いてるの?」「お姉さんの声可愛いね、名前何て言うの?」など個人を特定しようとする発言で、中には社員の安全のために苗字は名乗っても下の名前は名乗らなくてよいという決まりがあるコールセンターもあるほど。
筆者が働いていた化粧品のコールセンターでは、毎日電話を数本かけてきては卑猥な言葉をひたすら言い続ける、という顧客がいました。こちらが何を聞いてもそれに対しては答えずに、ただひたすらに卑猥なキーワードを繰り返すのです。
そうした顧客に対しては、各社マニュアルがあったり上司から対応について指示があるようです。筆者も「関係のない話のようなので、電話を切らせていただきます」とこちらから電話を切ってもいいと言われたこともありました。
基本的にコールセンターの担当者が自分から電話を切ることはありません。顧客が終話ボタンを押すのを待つものです。しかし、卑猥な発言を繰り返して業務を妨害する顧客に対しては、そのような対応でOKという指示もありました。コールセンターの電話オペレーターは女性が多いこともあり、こうしたケースが多くなるものなのでしょう。
まとめ
いかがでしたか。どの仕事にも苦労は付き物ですよね。顧客にとって頼りになるコールセンターの存在は、企業にとっても非常に有益なこと。頼れる人がいるというのは私たちがサービスを選ぶ一つの基準にもなります。私たちも毎日の仕事の中で、頼られる人になりたいものですね。
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