7割の「おひとりさま老後生活」は苦しい!? 加速する長い老後・低収入・低年金という三重苦
LIMO / 2019年7月18日 12時0分
7割の「おひとりさま老後生活」は苦しい!? 加速する長い老後・低収入・低年金という三重苦
一人暮らしをするいわば「お一人さま老後」が増えているようです。そのことは生涯結婚をしたことの無い「生涯独身者」が増えている数字からも現象として表れています。男女で見ますと2015年の国勢調査の未婚率によれば男性は23.37%の独身なのに対し、女性は14.06%となっています(生涯未婚率とは50歳までに一度も結婚したことのない男女)。
■ 男性の4人に1人、女性の7人に1人が生涯独身者
男性は4人に1人が独身者で女性は7人に1人が生涯一度も結婚をしたことがない割合になります。とかく独身男性には蛆が湧き女性が一人になると花が咲くとも言われております。例えば結婚したとしても長寿化が進む現在ではどちらかが先立に亡くなるので、女性のお一人さまになるケースを表した言葉と言えるかもしれません。
ところが最近は、お一人さま高齢者が増え続けており、貧困や孤立や認知症などといった問題を抱える人が出始めており、中には万引といった犯罪を繰り返すケースが目立って増えているとテレビなのでも報道されております。
とりわけ女性は男性よりも長生きするのが一般的ですので、一人暮らしの数も男性の2倍とも言われております。また頼れる家族もいない一人暮らしの高齢女性は加齢から介護なども受けられず、孤立に耐えられず再び罪を犯す高齢女性が増えているのです。
■ 老人の三大不安は「お金」「健康」「孤独」
老後の三大不安はお金と健康と孤独だと言われております。これは老人であれば男女にそれほど違いは無いと思いますが、特に深刻なのが女性のお一人さまで中でも不安なのは「お金」と言われております。男性ほどは生涯賃金が高くないですし男性と比べても年金なども低いケースが多いからです。
それに男性よりも女性の方が平均寿命が長いので老後の費用は男性よりも余計にかかるのです。2015年の国勢調査データを見ると、65歳以上で配偶者がいない男性は約2割なのに対し、女性は約5割ですので比率は倍以上となります。
この数字からも女性の場合は結婚をしていても未婚の場合でも、お一人さま時間が長いので、女性ほど真剣に老後資金づくりに励むといった老後への資金準備をしておくことが大切になります。
■ 月に10万円以下で生活する
そこで配偶者も子供もいない女性の場合、老後を誰にも頼れないので老後の資金設計を考えなくてはいけません。2015年の総務省の家計調査によれば、60歳以上で一人世帯で仕事をしていない人の生活費は、1ヶ月で平均15万6374円だどうです。
これは平均数字なので実際は10万円以下で生活をしている高齢者の数は、想像以上に多いのではないかと思います。なんとも寂しい話ですが人生の最期を耐久生活の貧困で生活をしている実態が、ショックな事はこれが現実ですので老後の資金作りは真剣に考えておかなくてはいけません。ちなみに老齢基礎年金を真面目に納めた人は、月に6万5008円の年金がもらえます。
■ 長い老後・低収入・低年金という三重苦
繰り返しになりますが女性の人生は男性よりも長いです。そして傾向としては収入が増えず貯蓄も少ないです。しかも老後の年金額も少ないとなればこれは女性に取っては深刻な三重苦になります。なので収入の範囲内で生活する習慣は是非身につけて置かなければいけませんし借金などは厳禁となります。
対処方法としては収入の中から積立て貯蓄をすることですが、節約をしてお金を貯蓄するのではなく、収入の中から先に貯蓄額を天引きして仕舞う習慣が手っ取り早いやり方かと思います。そして交際費や通信費の見直しを図り収支の黒字化が第一歩です。
収入を増やせない人に取っては若いうちから「低コスト生活術」を習慣化する事も大切になります。仮に毎月2万円を節約しそれを貯蓄に回します。ここで2万円安い生活習慣をしていると2万円貯蓄できた他に2万円安く生活する習慣が身についていますので老後には4万円の効果が期待できるというわけです。
■ 約7割のお一人さま高齢者の生活は苦しい
男女共にお一人様高齢者は増加の一途ですが、例えば1980年では男性が約19万人で女性が約69万人という数字でしたので高齢者が人口に占める割合としては男性4.3%で女性11.2%でした。しかし、内閣府の2016年高齢者の経済・生活環境の調査結果によれば、2010年には男性が約139万人で女性が約341万人となっていますので、ここ30年間で約2倍に増加していることになります。
そこで2017年版高齢社会白書(内閣府)を見ると、家庭にゆとりがあると答えた世帯はわずか8.7%で、ゆとりはないが何とか暮らしているが21.7%で、ゆとりがなく心配と答えた世帯は34.8%となっています。この事から
7割近いお一人さま高齢者は苦しい生活を送っている現実がわかります。
特に女性の場合は男性と比べると平均寿命が長いので、お一人さまで過ごす期間も長いです。なので、若いうちから老後資金対策はできるだけ早く取りかかっても早すぎることはないように思います。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
年収1,600万円だった天涯孤独の50代独身女性、時代に抗い出世コースを爆走も…年収120万円へと落ちたワケ。ポツリとこぼした“冗談”に「ごめん、なにも笑えない」【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月8日 11時45分
-
40歳「年収600万円」で、独身生活を満喫しています。都内で“生涯独身”を謳歌したいと思っているのですが、「貯蓄1000万円」あれば老後も1人で暮らしていけますか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月6日 5時0分
-
手取り24万円・30歳男性「母が生活費を…」親子共働きのリアル
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月5日 13時30分
-
年金不安、シニア破綻は他人事ではない「老後ビンボー」を防ぐ《50代からのマネーの心得》
週刊女性PRIME / 2024年6月29日 7時0分
-
60年間、実家暮らしの長男「月17万円・86歳母の年金」をアテに暮らしているが…突然の家なし危機に逆ギレ「野垂れ死にしろとでも」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月24日 9時45分
ランキング
-
1物議醸す「ダイドー株売却」の内幕を丸木氏語る 大幅増配公表直後で批判を向けられた物言う株主
東洋経済オンライン / 2024年7月19日 18時0分
-
2「みんなの意見は正しい」はウソである…ダメな会社がやめられない「残念な会議」のシンプルな共通点
プレジデントオンライン / 2024年7月20日 16時15分
-
3セキュリティーソフト世界シェア1位があだ…ウィンドウズ障害、「過去最大規模」の見方も
読売新聞 / 2024年7月20日 6時45分
-
4システム障害、影響続く=航空便、正常化に数日
時事通信 / 2024年7月20日 9時40分
-
5AI利用で6割が「脅威感じる」 規則・体制整備に遅れも
共同通信 / 2024年7月20日 16時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください