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収入への不安が未婚化の一因になる時代、10代に結婚願望はあるのか?

LIMO / 2019年7月20日 20時15分

収入への不安が未婚化の一因になる時代、10代に結婚願望はあるのか?

収入への不安が未婚化の一因になる時代、10代に結婚願望はあるのか?

少子高齢化問題が深刻な日本では、未婚化・晩婚化が進んでいます。では、これからの時代を作る現代の10代男女は結婚についてどう思っているのでしょうか。また、10代で結婚するという選択肢は「あり」なのでしょうか。10代の結婚観や若くして結婚するメリット・デメリットを紹介します。

未婚率の増加に影を落とす雇用・収入の問題

明治安田生活福祉研究所の「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」(40~64歳の男女1万2,000人対象)によると、40代~60代の未婚男女が考える未婚率が増えている理由は、1位が「結婚はあくまでも選択肢のひとつであって、結婚を望まない人が増えてきたから」、2位が「社会全体の雇用・収入が良くない」というものでした。

価値観が多様化しており、一昔前に比べると周りの目を気しなくても良い社会になったので、自分の意思で結婚を望まないならば問題ありません。しかしお金に対する不安から家族を作る自信がなかったり、収入が少ないせいで婚活市場からはじき出されてしまうというのは憂慮される側面です。

17〜19歳の調査で「結婚したい」が7割超

そんな中、若い世代は結婚に対してどのような意識を持っているのでしょうか。2018年に日本財団により行われた全国の17歳~19歳男女対象の「18歳意識調査」によると、結婚したい人が74.9%、結婚したくない人は25.1%という結果でした(全国の未婚の17歳~19歳男女800人対象)。

一方、内閣府が平成30年に行った「少子化社会対策に関する意識調査」で、20歳〜49歳の結婚経験がない人を対象に結婚の希望有無を聞いた結果は、結婚したい人74.7%、結婚するつもりはない人25.4%なので、10代と上の世代に大差はありません。

若者の「草食化」「恋愛離れ」がよく取りざたされるので、もっと結婚したくない割合が多いと予想した人が多いのではないでしょうか。しかしこの調査からは、10代も意外と結婚に対してポジティブな考えを持っているということがわかりました。

自分が育った環境が結婚願望に影響を与えている

また、「18歳意識調査」では「自分が育った家庭と同じような家庭を築きたいと思う」という回答が50.6%、「思わない」が49.3%と、ほぼ半々の結果ですが、「自分が育った家庭と同じような家庭を築きたいと思う」と回答した人のうち、「結婚したい」「子どもが欲しい」と回答している人は約9割になっており、自分が育った家庭環境が「結婚したい」という気持ちに影響を与えていることもわかります。

なお、全員を対象に聞いた子ども願望の結果は、「子どもがほしい」78.6%、「子どもはほしくない」21.4%でした。

10代で結婚してしまうのはあり?

今の時代は老後資金の問題や終身雇用の崩壊など将来に対する不安材料が多いので、結婚することを尻込みしてしまうという人も少なくないかもしれません。では逆に、10代で結婚してしまうのはどうでしょうか?

10代で結婚するメリットは前倒しに人生設計ができることです。20代で結婚していないと飲み会やら趣味やらにお金を使ってしまいがちですが、仮に10代で結婚して20代で子供ができれば家庭のために節約したり、仕事に真剣に取り組むといった意識になることでしょう。

また、40代前半で子供が巣立ってくれれば、それからは夫婦2人の老後資金を貯めたり、2人の趣味のためにお金を使えたりもします。晩婚化で、子どもが大学を卒業する前に定年を迎えるという人も多い中、若いうちは苦労するかもしれませんが40代〜50代で時間もお金もゆとりができるのは早く結婚する人にとってのメリットではないでしょうか。

一方で、周りがまだ学生や社会人で遊んでいるときに友達との遊びを我慢しなくてはいけなかったり、子育てに集中しなくてはいけなかったりすると、社会と断絶された気分になり孤独感を感じてしまうことも。そこで「どうして自分だけ我慢しなくちゃいけないの」という気持ちが爆発すると、育児放棄や家庭不和、最悪の場合は離婚につながるケースが出てくるかもしれません。

また、女性の場合は職歴がないと、子どもが手を離れて働こうと思ったときに思うような仕事ができないというデメリットもあります。しかし、資格を取って働く準備をしておけば20代後半や30代からでもキャリアを築いていける可能性もあり、もちろん努力次第ではありますがそこから自分の道を切り開いていくこともできるでしょう。

おわりに

少子高齢化への懸念が増している中、結婚したい・子どもが欲しいと思う10代が意外と多いのは嬉しいことですが、一方で結婚したくてもお金や雇用の不安からできないという事実があるのは残念なことです。

また、晩婚化が進む中、10代で結婚する人は珍しいですが、若いからこそ得することもありますし、後悔することもあります。しかしそれは何歳で結婚しても言えることなので、心から「結婚したい」と思える相手に出会えたら若くして結婚するのも「あり」なのではないでしょうか。

結婚したいと思う人が将来に極端な不安を抱かず、好きな人と好きなタイミングで結婚することを躊躇しないでいられるような社会になることを心から願います。

【参考】
18歳意識調査「第3回–恋愛・結婚観-」(https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2018/12/wha_pro_eig_07.pdf)(日本財団、2018年11月12日)
2018年 人生100年時代の結婚に関する意識と実態(https://www.myilw.co.jp/research/report/pdf/myilw_report_2018_04.pdf)(2018年10月25日、明治安田生活福祉研究所)
少子化社会対策に関する意識調査(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h30/zentai-pdf/pdf/s4.pdf)(内閣府、平成31年3月)

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