家事・育児、平日と休日で負担感が違う。「休日だけ手伝う」は分担?
LIMO / 2019年7月26日 11時50分
家事・育児、平日と休日で負担感が違う。「休日だけ手伝う」は分担?
家族の中で、妻ばかりが家事育児に追われていませんか。共働き家庭が増加する中、家事するのも働くことにも疲れて、燃え尽き始めている女性が少なくありません。
その原因のひとつが家の中での負担の大きさにあるようです。
リンナイ㈱が、日本、韓国、アメリカ、ドイツ、デンマークの5か国で30~49歳の夫婦共働きの男女500人(各国100人)に調査した結果(2018年発表) を見てみましょう。日本における女性の負担割合は最も重く、女性側に頼り切っている実情が浮き彫りになっています。
【家事分担している夫婦の割合】
1位:アメリカ(93.0%)
2位:韓国(87.0%)
3位:デンマーク(84.0%)
4位:ドイツ(77.0%)
5位:日本(56.0%)
育児の分担まで日本は最低レベルという結果に
また、同リンナイの育児の分担に関する19年の調査結果(エリア:日本(東京)・韓国(ソウル)・アメリカ(ニューヨーク)・ドイツ・スウェーデン、対象:25~39歳の女性有職者子どもあり計500名(各国100名)) によると、日本は女性の分担が8割・男性2割という結果となり、父親の分担割合が最も低くなっています。
しかも日本で"ワンオペ育児"だと感じているワーキングママは6割を超え、共働き家庭の女性が厳しい状況に置かれていることがうかがえます。
ちなみに18年の調査で5か国全ての結果に共通していたのが、夫婦で家事分担している家庭ほど、「配偶者が好き」という回答が多い点でした。積極的な協力が、家族の心の結びつきに良い影響を与えているようです。
家事は女性? その発想が抱える危険性とは
「イクメン」という言葉も世の中で一般的になり、家事を分担できつつある夫婦が増えています。しかし今でも妻側が家事・育児の大部分を負担しているのが実情のようです。
古い世代の中には、妻がいるから何もする必要がないという家庭もよくありました。しかし共働きが多くなってきた現代では、そのような考え方のままでは家庭内がうまく回っていきません。また、家事についての知識やスキルの不足は、そのままその人のリスクとなるのです。
家事の苦労を分かってほしい、家事を手伝ってもらいたい、という単なる感情論だけではなく、もしもの時に大変な苦労をする可能性があることを想定して分担を提案していきましょう。
何事も慣れておくことが大切なのです。
「旦那育て」の本当の意味
一部では「旦那育て」という言葉もあります。
妻があれこれ指示するように聞こえますし、夫を揶揄する言葉に聞こえます。
しかし、妻が限界だと思っているなら、すぐにでも家事・育児に参加してもらわなければなりません。妻が負担に感じている家事を少しずつ夫に「お願い」して、「これなら自分にもできる」と思えることに取り組んでもらいましょう。
家族みんなの家事スキルを上げていくことが大切です。妻側も、全部自分でやった方が手っ取り早いと思っていませんか。一人で頑張っていると「手伝わなくても大丈夫だよね」と思われてしまいます。日々のタスクを家族で分け合う勇気を持ってみましょう。
「これ以上俺にどうしろと?」…だから女性が我慢するのか
夫が休みの日なら、家事・育児に参加してもらえます。休日なのに何もしないのは論外ですが、してもらえるとしても、休日の家事・育児と平日の家事・育児は違うのです。
平日の家事・育児は本当に余裕がありません。帰宅してから一度も座ることなく、料理、風呂掃除、育児、保育園・小学校の持ち物確認、洗濯…すべてが一気に押し寄せます。
料理中に何度も子どもに呼ばれたり、オムツ替え、トイレの付き添い、兄弟げんかの仲裁、泣いている理由を考えて対処する…これらのことをこなしながら料理をします。
食事中も落ち着かないので、食べているようで食べていないような…休む暇が1秒もないのです。
一方休日はどうでしょうか。仕事の疲労感は少し残っているとはいえ、平日の夜よりはマシだと思います。また夫婦2人いるので、分担して家事・育児に取り組めます。子どもも1日中パパ・ママと一緒にいられるので、休日の方が機嫌が良いことが多いです。
仕事だから仕方がないことはよくわかっているけれども、本当は休日だけ家事・育児に参加するのではなく、平日にもその労力を分散して欲しいというのが妻・母親の本音ではないでしょうか。
「働き方改革」が順次施行されているとはいえ、あまり実感がない人が多いと思います。夫婦で話し合いを重ねても、「これ以上は仕事を休めない。そんなに言われても、これ以上どうしろと?」と夫に言われて話し合いはおしまい…となってしまう夫婦もいるのではないでしょうか。
家事代行は活用したほうが良い理由
「もう限界で倒れそう」という状態に陥ってしまったら、家事代行という外部サービスもあります。家事にお金を払って他人に任せることに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、最近では家事代行の業者も急増してサービスも多様化し、希望に合わせた利用も可能となっています。
まだなじみの薄い家事代行サービスですが、活用してみるメリットは大きなものがあります。
(1)料理や掃除のコツなど新たな発見がある
家事代行を利用しにくい理由の1つとして、「家の中の家事を他人に任せにくい」という心理的な垣根があります。家事は妻の工夫で対応していくもの、夫婦で協力していくものという意識があり、お手伝いとして子どもの教育の一環にもなっています。
確かに家事分担がうまくいって、母親への負担もそこまで大きくない場合は不要かもしれませんが、プロによる家事の方法が参考になることも多いのです。
家事代行は在宅時にも不在時にも利用が可能ですので、経験豊富な家事代行の人から掃除のコツを教えてもらったり、キッチンの清潔さを保つ方法を教えてもらうこともできます。
人がしている家事の様子を見られる機会はなかなかありません。活用してみることで裏技などの発見もありますよ。
(2)共働きにも、ワンオペ家庭にもおススメ
共働き世帯で家事の分担をしていても、夫の家事の仕方に不満を抱いている女性は少なくありません。思い切って家事代行を利用してみると、家事のストレスや分担の不満も一気に解決でき、時間的にも余裕が出てきます。
また、「ワンオペ育児」のような状況の人こそ、家事代行の利用がおススメです。ベビーシッターは利用しにくく感じても、家事代行はいかがでしょうか。サポートを受けて、余裕のある生活につなげましょう。
さいごに
家事代行サービスを利用する際にも注意が必要です。「家事代行を頼んだとたん、夫が家事をしなくなった…」という声があります。「それでも、負担が減れば良い」と思えるのか、「本当は夫に家事・育児をしてほしい」のか、利用前にしっかりと考えておく必要があります。しかし、「もう限界…」と思ったら、利用しない手はないでしょう。
また夫の家事・育児参加は妻の負担減のためだけではなく、本人のためにもなります。誰しも何があるか分かりません。妻に負担が重くなっている場合、病気で倒れる可能性も高いです。
夫婦で話し合うことも重要ですが、社会問題の1つとして社会全体で考えていきたい問題の1つです。「働き方改革」で、負担の偏りが解消することを願います。
【参考】
『世界5カ国の「共働き」に関する意識調査』リンナイ調べ
『世界5カ国の「ワーキングママの育児事情」に関する意識調査』リンナイ調べ
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