「人並みの貯金額」って実際いくらなの?ストレスをためない節約のコツ
LIMO / 2019年7月27日 19時45分
「人並みの貯金額」って実際いくらなの?ストレスをためない節約のコツ
老後のための貯蓄計画に注目が集まる現在。「人一倍とは言わないけれど、せめて人並みくらいには貯金しておきたい」と考えている人は少なくないのではないでしょうか。
となれば、気になるのが周囲の貯蓄額。そこで今回は、最新のデータから世帯別の平均貯蓄額や中央値をご紹介します。貯金のコツもあわせて学んでおきましょう!
世帯別にみた貯蓄の平均値と中央値
さっそく、世代ごとの平均貯蓄額や中央値をチェックしてみましょう。金融広報中央委員会の『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成30年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2018/)』の結果、年代別の金融資産保有額の平均値・中央値(データを小さい・大きい順に並べたとき、中央に位置する数値)は以下のようになっています。
【金融資産を保有している世帯のみの数字】
20代の中央値:250万円(平均値:370万円)
30代の中央値:500万円(平均値:810万円)
40代の中央値:800万円(平均値:1238万円)
50代の中央値:1186万円(平均値:1828万円)
60代の中央値:1500万円(平均額:2415万円)
70代の中央値:1500万円(平均値:2565万円)
【金融資産を保有していない世帯を含めた数字】
20代の中央値:111万円(平均値:249万円)
<金融資産非保有割合:32.2%>
30代の中央値:382万円(平均値:660万円)
<金融資産非保有割合:17.5%>
40代の中央値:550万円(平均値:942万円)
<金融資産非保有割合:22.6%>
50代の中央値:900万円(平均値:1481万円)
<金融資産非保有割合:17.4%>
60代の中央値:1000万円(平均値:1849万円)
<金融資産非保有割合:22.0%>
70代の中央値:700万円(平均値:1780万円)
<金融資産非保有割合:28.6%>
双方のデータとも、中央値・平均値が1000万円を超えるのは50代になってから。最も多い60代の金融資産保有世帯の平均値は2415万円、中央値は1500万円という結果になっています。
この世代は教育費などの出費も落ち着き、加えて退職金が入ったり満期となった貯蓄系の保険が戻ってくるなど、老後資金がぐっと増えるタイミングでもあります。
一方、金融資産非保有世帯が最も多いのは20代となっており、3世帯に1世帯は金融資産を持てていない状況です。
30代に絞って見てみると、金融資産保有世帯の平均値は810万円、中央値は500万円となっていますが、金融資産非保有世帯を含んだ中央値は382万円にダウン。子育て世帯でもある30代の貯蓄状況は、まだまだこれからといった様相です。
働き盛りである20~40代のうちに貯蓄額を大きく増やすのは、なかなか難しいという課題が読み取れます。
「あれもこれも節約」は要注意
働き盛り世代でも、「貯蓄を増やすために、とにかく支出を減らそう!」と節約に取り組んでいる方もいることでしょう。
意気込みは何よりも大切ですが、我慢ばかりの節約では、知らずしらずストレスが溜まってしまうことも。結果、急に節約生活を放棄したくなったり、イライラが爆発して大きな浪費をしてしまったりするケースも見られます。
そこでおすすめなのが、節約の中に「メリハリ」をつけること。
生活費は中々削れない項目も多く、支出を減らすとなれば交際費・遊興費・被服費などを考える人は多いかと思います。ただ、これらは日々の楽しみや仕事のモチベーションにも影響しやすい支出です。
ストレスにも直結しやすい費用項目なので、メリハリを付けて使っていきましょう。
たとえば、動画配信サービスを使っての映画鑑賞が趣味という場合、「配信サービスの月額費や、快適に観るためのWi-Fiサービスは利用し続けてOK」とする代わりに、ファッションやコスメ代はブランドを変えるなどして、支出を抑える。
「趣味に使ってもいい金額はいくらまで」と上限を設けておき、その中での内訳を工夫していきましょう。
自身の「買い物癖」を振り返ろう
知らずしらず習慣になってしまっている自身の「買い物の癖」を知ると、貯金が増えない原因が見つかることもあります。
とくに「気になるものがあると、とりあえず買ってしまう」という方は要注意。その機会に急いで購入しなくてもいいものもあるはずです。レジに向かう前に、「これは本当に必要なものか」と一度立ち止まって考える癖をつけていきましょう。
また、レシートに買い物の問題点が隠れていることもあります。会計の際には必ずレシートを受け取るよう心がけ、あとで内容を確認してみましょう。「仕事帰りに立ち寄るコンビニで無駄遣いをしている」「週末の外食代が高すぎる」「セール時期は、必要量以上に洋服を買っている」といった発見ができるかもしれません。
まとめ
収入がアップする世代ではありますが、子どもの教育費やマイホームの購入費用など、大きな支出も増える働き盛り世代。
そのような状況の中で貯蓄を増やすためには、コツコツと小さな節約を続けていくことが大切です。定期的に買い物の習慣を見直し、メリハリのお金の使い方を意識しながら、長い目で計画的な資産形成に取り組んでいきましょう。
【参考】
『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成30年調査結果』知るぽると
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
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