“モンペ”発言で炎上、謝罪した若槻千夏に見る「SNS時代の謝罪作法」
LIMO / 2019年8月4日 10時25分
“モンペ”発言で炎上、謝罪した若槻千夏に見る「SNS時代の謝罪作法」
2019年7月21日に行われた第25回参院選の投開票。投票率の低さや、れいわ新鮮組の躍進などが取り沙汰される中、選挙当日深夜に放送された選挙特番「news zero」(日本テレビ)における、ある出来事がネットをざわつかせました。
教員の時間外労働に「NO!」を突きつけ、大炎上する事態に
番組では、全国的に問題になっている教員不足を特集し、小学校で教師をしている方がスタジオに登場。18時以降は保護者から電話がかかってきても留守番電話にするなど、人手不足による教員の時間外労働を減らすためには、各機関や保護者も協力するべきという論調を展開しました。
これに対し、2人の子どもを持つゲストの若槻千夏さんは「18時以降に子どもが学校から帰ってこなくて探しても見つからない時、学校に電話しても学校が対応してくれないなんて寂しくないですか? 気持ちはわかるけど、もっと減らせばいいことはある」と発言。有名な学園ドラマを引き合いに出しつつ、教員が子どもの対応を勤務時間で割り切ることについて「ビジネス的で寂しい」と違和感を示しました。
若槻さんはこの日のゲストの中で唯一の子持ちであったために“一人の親としての意見”を述べ、また番組を盛り上げるための発言だったことは想像できます。しかし、教員の勤務時間外労働を強制するかのような発言には、案の定ネット上で「教員の大変さをわかっていない」「こういうモンペ(モンスターペアレント)がいるから学校が変われない」と大炎上。翌日、若槻さんが自身のインスタグラムで謝罪する事態になりました。
反省、意図、今後の決意表明…炎上後に投稿した誠意が伝わる謝罪文
筆者が注目したのは、このインスタグラムに投稿された若槻さんの謝罪文でした。画像ではなく単なる白地画面のみを投稿し、説明文には番組での自身の発言についての弁が書き連ねてありました。全文は投稿を見ていただければわかりますが、その内容が近年のSNSにおける謝罪の中でも、非常に誠意あるものだと感じたのです。
まずは自身の発言で教員や学校に関わる人や視聴者に不快な思いをさせたことを謝罪し、具体的な発言意図を説明、そして発言の影響力の大きさや起こっている現実問題を理解したこと、今後親として自分にできることについて意識を向ける決意表明、そして炎上という指摘によって自分が新たな見識を得られたことに感謝し、今後もこういった指摘をしてほしいというお願いで締めていました。
罪を犯したわけではないので記者会見をするほどではないけれども、著名人が特定の人を傷つけたり世間を騒がせたりしたことに対して自身のブログやSNSで謝罪をするのは、もはや定番となっています。
頻発しているからこそ、その謝罪をする意味はいかに反省しているかをしっかり説明して炎上が収束するようにし、マイナスになってしまった自身の評価をプラマイゼロに、あわよくば多少プラスに持っていくことでしょう。謝罪をしたのに反省の意が見られなかったりただ言い訳を述べたりするだけで、さらに炎上するケースも少なくありません。
嘘や偽り、自分をよく見せようという虚栄心なく真摯に反省し、また今回のことで自分が成長できたことに感謝さえする若槻さんの謝罪文は、SNS時代における謝罪作法のお手本のようなものだと感じました。
SNS時代の謝罪には「反省しているならもういいよ」と思わせる力が必要か
もちろん、反省や謝罪とは言葉だけでなく今後の言動でこそ真価が問われるもの。しかし若槻さんの謝罪文を読んだ上でまだ彼女を責める行為は、ただしつこく怒りをぶつけているだけのようにも感じられます。それほど、彼女の謝罪文にはこちらを「反省しているなら、もういいよ」と納得させる力があるものだったと言えるでしょう。
実際にこの謝罪文のコメント欄には、「批判しようと思ったけど、この文面を見る限りきちんと理解しているようなのでやめときます」「これからの若槻さんの言葉や行動に期待してます」といったコメントが散見されます。
昨今の芸能界は、謝罪会見や炎上が連日起こっています。芸能人や著名人が謝罪の作法を求められていると当時に、見ている私たちも彼ら彼女らの過ちを断罪し続けるだけでなく、真摯な謝罪を受け止める作法が必要になっているのかもしれません。
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