SNS、予防接種、キラキラネーム…平成に起きた子育て環境の大きな変化
LIMO / 2019年8月1日 11時0分
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SNS、予防接種、キラキラネーム…平成に起きた子育て環境の大きな変化
「十年ひと昔」という言葉があるように、10年前と比べてみると育児環境にも大きな変化がありました。SNSの変化や予防接種の種類の増加、キラキラネームのこと。新元号を迎えるまでの期間に日本で起こった子育て関連の変化を見てみましょう。
SNS反映と浸透
この10年間で、SNSと歩んできた子育て世代としては、もはや2000年代の「ミクシィ」で交流していた頃をなつかしく感じるのではないでしょうか。2010年代に入ると誰もがツイッターで発信するようになり、「フェイスブック」は就職活動で参考とされるケースも増え、若い世代にも必須のツールとなってきました。
親同士の主な連絡はLINEが中心で、PTAや子ども会などの連絡網も手軽になりました。しかしグループの枠があり、アカウントにも表と裏があります。子どもの世界にもSNSが入り込み、一部でいじめの要因になるなど深刻な影響を与えている側面があります。
予防接種の重点化
公的支援として大きく変化したのが予防接種でしょう。接種の種類や回数が増え、B型肝炎ワクチンや小児用肺炎球菌ワクチン、Hib(ヒブ)ワクチンが定期接種に加わりました(参照:厚生労働省 ポリオとポリオワクチンの基礎知識(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/polio/qa.html))。種類が増えることで罹患や重症化リスクの低減に役立ちますし、生ワクチンだったポリオワクチンが安全性の高い「不活化ワクチン」に切り替わるなど、大きな改善がなされています(参照: 国立感染症研究所 日本の予防接種スケジュール(https://www.niid.go.jp/niid/ja/component/content/article/320-infectious-diseases/vaccine/2525-v-schedule.html))。予防接種のスケジュール管理に悩むことも多いのですが、子どもの健康的な人生を支える重要な機会となっています。費用を自己負担して任意接種で受けられるワクチンもありますので、小学生以降のお子さんをお持ちの方も、予防接種について調べてみませんか。子どものうちに対策できるものは取り入れていきましょう。
キラキラネーム
親から子どもへの最初のプレゼントである名前。雰囲気や画数、運勢など、悩みに悩んで決めていると思います。しかし中には、家族以外の人が初めて見た時に読むことができない名前も少なくありません。漢字の読み方が独特な名前は「キラキラネーム」と呼ばれ、批判されることもあります。「子どもが成長した時の不都合を考えていない」「自分の趣味を押し付けている」などの声も聞かれます。
ただし近年は創作風の名前が増える傾向にあり、「キラキラネーム」と「普通の名前」を線引きするのが難しくなっているのです。他人が口を出すことではないのかもしれませんが、子ども本人が成長した時にどのように感じるのかが重要なのではないでしょうか。
子ども本人が「キラキラネームかも」と気づいた時期
ベビー用品を販売するミキハウスが子どものいる男女と妊娠中の女性、合計5,086人に対して行った調査(参照:『キラキラネーム」はもはや普通?平成最後の名づけ調査(https://baby.mikihouse.co.jp/information/post-11344.html?readmore=1))によれば、親自身が自分の名前を「キラキラネーム」だと感じている人は45人という結果でした。成長してから自分の名前に違和感を感じた時期について、以下のように回答しています。
【自分の名前がキラキラネームだと気づいた時期】
幼少期~未就学期・・・11.1%
小学1~3年生・・・17.8%
小学4~6年生・・・11.1%
中学生・・・13.3%
高校生(または相当の年齢)・・・0%
18歳以降・・・24.4%
覚えていない・・・22.2%
割合の多さとして、小学校1~3年生や18歳以降の時期が目立ちます。名前を書く機会が増えたり、社会とのつながりが増える時期と重なったりしているようです。そして、気づいたきっかけとして、人からからかわれたり、正しい読み方をされない、などの回答が出ていたりします。子どもの名づけに際しては、成長し時の影響についてしっかり考えておく必要があるのかもしれません。
日本式ハロウィン文化が浸透
平成時代に急激に浸透してきたのがハロウィン関連のイベントです。流行のキャラクターを織り交ぜて仮装するのも一般的となり、10年前と比較すると今では街のあちこちで本格的なイベントが行われています。
また、ファッションそのものが手軽に楽しめる環境となりました。2008年~2009年にはファストファッションが上陸。子ども向けの安くてトレンドを押さえたファッションもあふれ、さらにインターネット通販の充実により、店舗型デパート等の存在が縮小するという変化も起きています。
インターナショナルスクール
子供の進学先としてインターナショナルスクールを検討する家庭が増えてきています。これまでは日本に在住している外国籍の子供や帰国子女の通学先というイメージでしたが、学校によっては所定の期間、通学することで日米の高校卒業資格が得られる学校もあります。
学内では外国語が用いられ、クラスメイトとのつながりにより世界の様々な文化を知ることができる恵まれた環境が注目されています。日本の教育システムにとらわれない発想で、私立学校を受験するのと同じように、インターナショナルスクールが進路の一つとして人気となっているのです
おわりに
これらのような変化に加えて、「共働き家庭の増加」も大きな変化だと言えるでしょう。終身雇用と年功序列が一般的だった日本のシステムが崩壊していく中、2008年にはリーマンショックによって雇用環境は打撃を受けました。教育費の心配もあり、奨学金の返済に追われるニュースを見て、子育て中の親はひやひやしています。
少子化による負担の増大に加えて、これからの育児環境はどのような変化を迎えるのでしょうか。子育てに追われる1日1日が激動の変化の一片であることを意識してみると、その一日を大切にして楽しめる気持ちを持つことができるかもしれません。
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