「親がちゃんと叱れ」視線が怖い! しつけと支配の違いに悩む母親たち
LIMO / 2019年8月14日 10時20分
「親がちゃんと叱れ」視線が怖い! しつけと支配の違いに悩む母親たち
街中や電車で泣き続けていたり騒いだりする子どもに遭遇し、「なんで親はちゃんと叱らないの?」と思ったことのある人は多いと思います。
子供のことはお構いなしでスマホを見たり母親同士でおしゃべりを続ける、などという場合は論外でしょうが、子どもを叱れない悩みを抱えている場合もあるといいます。それにはどんな理由があるのでしょうか。また、子どもを叱れないという母親はどのように対処すれば良いのでしょうか。
子どもを叱れないのはなぜ?
「虐待しているのでは?」と疑われるのが怖い
子連れだとどこに行っても注目されますが、特に電車に子連れで乗ると、とにかく周りからの視線が気になるものです。できるものなら小さな子どもを連れて電車には乗りたくはないものの、どうしても必要があって乗車することもあるでしょう。
どの母親も「どうか目的地に着くまで良い子でいてほしい」と祈るような気持ちでいると思いますが、このような緊張状態で急に子どもが大声で騒ぎ出してしまったら…。パニック状態になり、周りの目を気にするあまりフリーズしてしまったという声もあります。強すぎる言い方をしたり、子どもの動きを押さえ込むようなことをしたら「虐待しているのでは?」と思われないかと心配になり、上手く叱れない人もいるのです。
何をしても手がつけられないことをわかっているから
癇癪持ちの子どもは、一度スイッチが入ってしまうとどうやっても泣き止みません。たとえば、スーパーでお菓子を買ってくれないということでスイッチが入ったとしても、本人も泣いているうちに何に怒っているのか分からなくなり、頭が混乱してさらにヒートアップ。
どんなに話しかけたり、泣きやませようとなだめたりしても本人が気が済むまで暴れなければ収まらないと小児科の先生に言われたという声もあります。そんな状況の時は、いったん心を無にして待つことも。そうしないと、最悪の場合手をあげてしまったりすべてを投げ出したりしそうになるからといいます。このように、何をしても無駄でヒートアップさせるだけという理由から叱ることができないという場合もあるのです。
子どもをしつけることと支配することの違いは?
とはいっても、子どもを叱らず放置というのは親の責任を放棄していることになります。
「他人に迷惑をかけること」や「怪我をするような危ないこと」に対してはきちんと親としている善悪を教えなければいけません。では、子どもをしつける時にはどのように接すれば良いのでしょうか。
母親が思ったように動いてくれない子どもに対して腹を立てて、行動を抑制したり、強制したりするのは正しいしつけではありません。これは子どもを支配しようとしているだけなので、イライラしている母親に対して当然子どもも反発します。子どもをしつけるときには、まず子どもの気持ちを尊重して言い分を聞いてから、なぜそれがダメなのかをしっかり説明すると上手くいきやすいようです。
たとえば、子どもがイヤイヤと騒ぎ出したら、一度人がいない場所へ行きクールダウンするという方法があります。電車なら一度降りる、スーパーなどなら人が通らないところへ移動したりする、といったことです。
そして、子どもの言い分をまず聞いてから「たくさんの人が利用する場所で騒ぐのはいけないこと」を教えて、「もしお利口にできたら、お家でご褒美をあげる」と子どものやる気を引き出す方法も一つです。子どもにも自尊心があるので、人の前で叱られるのは嫌ですし、子どもにも理解できるようなやさしい言葉を使って説明すれば分かってくれることもあります。
ただ、時間がないときや周りに合わせないといけない場合もあり、いつも丁寧に対応できるわけではないかもしれません。そんな時は逆に子供に対して「さっきはママが急がせて悪かったね」などときちんと謝ることで、子どもの不平を減らすこともできるのではないでしょうか。
おわりに
子育てをしてみると、子どもを産む前からは想像できなかったくらいいろんなことが起こりますし、思った以上に子どもに手がかかりますよね。上手く叱りたいけど、ただヒステリックになるだけでは効果がないし、他人の目も気になるなど自分の力量に悩むケースも多いと思います。
子どもをしつける時は、怒りに任せて支配するのではなく、子どもに善悪を理解してもらうことが大切。周りの状況によっては、それが上手くできないこともあるかもしれませんが、子どもの主張もまず聞いて、なぜそれがいけないことかをイライラせずに根気よく説明することで子どもの聞き分けが良くなる可能性もあるでしょう。
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