疲弊しない事業をつくる「ストックビジネス」の要素を見極める方法
LIMO / 2019年8月31日 20時20分
疲弊しない事業をつくる「ストックビジネス」の要素を見極める方法
成長し続けるビジネスの仕組みである「ストックビジネス」についてお伝えしていく本シリーズ。今回は、自分がやろうとしている事業がストックビジネスになり得るのか、その見極め方について紹介します。
ストックビジネスになり得る要素の探し方
8月からストックビジネスの体験会というイベントを行っています。参加者からの質問にその場で応えながら、ストックビジネスの可能性診断をするものです。
その場で「大竹さんは、なぜその事業が将来ストックになるのかがわかるのですか?」という質問がありましたので、今回はそのコツについて簡単にお伝えしたいと思います。
まず最初することは、ストックビジネスになる要素があるかどうかを見ることです。要素がない、もしくは少ないのであれば、その事業そのものではなく、その事業の周辺に作れないかを考えます。
ストックビジネスになり得る要素探しのアプローチは以下の通りです。
(1)そのサービスがお客様に提供してい価値は、単発ではなく継続する価値になっているか?
ストックビジネスの最小ユニットという考え方があるのですが、お客様が受ける1つのサービスが提供する価値に、連続性の要素があるのかを判断します。
そこでストックになる要素があったら、次はこう考えます。
(2)続ければ続けるほど楽になる可能性はあるのか?
ビジネスとはお客様の困り事を解決するものですから、最初は思い付きやアイデアも大切です。
「こんなサービスなら絶対に喜んでくれる顧客がいる!」
社長のこんな思いが最初の一歩のはずですね。社長の想いは熱い方がいい。そのエネルギーこそ会社の原動力ですから、事業はこの想いを起点にするのが最も成功します。
しかし、その事業がストックビジネスならいいですが、常に新規の取引で成り立つフロービジネスのままだと何年続けても楽にならず疲弊してきます。
もたもたして2年も経てば、マネをする会社も現れて価格競争も始まり、利益が少なくなり始めます。そのころには、創業期のお客様の中に他社に乗り換える事例も出始めます。
そうなると集客にお金をかけざるを得なくなり、利益がますます落ち始めるので、やむなく社長自身が汗して稼ぐしかなくなってしまうのです。
ストックビジネスがつくりやすいかどうかを見極めるポイント
こうならないために、続ければ続けるほど楽になる要素を探していきます。
具体的には、以下の3つのポイントで「そのサービスに深入りしていった先に、ストックビジネスを作ることが容易なのか、困難なのか」を見極めることになります。
長期的な視点で環境変化の兆しを把握する
自社が持つ優位点を把握する
自社が抱える問題点を把握する
1. で気づく長期的な変化というのは、たとえば少子高齢化でマーケットはこうなっていくとか、AI化で人がやる仕事がこう変わるなどということです。
「確実に予測できる変化」を捉えるということは、新たな需要が生まれる方向に目が向いているということ。そのため集客で疲弊しにくくなります。つまり、背中に追い風を受けるような自社の立ち位置を見つける思考だということです。
そして、2. の自分の強みを最初から活かすことを考えてサービス設計することで、他社との競争で疲弊しにくいように、後から楽になる付加価値を追加していくことができます。
さらに、3. の自社が抱える問題点を忘れて一時の勢いで突っ走ると、フロービジネスのまま、ますます疲弊に追い込まれることになります。そこで、ストックビジネスが完成すれば「自社の問題点」と「疲弊に陥らない」という課題を同時に解決できるような設計にするのです。
ここまでのことを端的にまとめれば、フロービジネスでは「かけた手間の分だけ稼ぐ」のに対し、ストックビジネスは「かけた手間よりも将来価値の方が常に多い状態」に設計します。つまり、今までと同じ仕事をしても必ず後々楽になるということが見えている状態にするわけです。
おわりに
ストックビジネスの体験会では、早いうちにストックビジネスを身に付けるかどうかで人生が変わるというコメントもいただきましたが、金銭換算したら大きな価値がそこにはあると私も実感しています。
ストック思考は普遍的な考え方です。身に付けてしまえば事業の優先順位が変わり、成功率が高まります。自分の中に生まれるノウハウなので競合に盗まれることもない最高の財産とも言えます。ストックビジネスについてさらに知りたいという方は、筆者が主催するストックビジネスアカデミー(https://otaketakahiro.com/academy)のサイトを覗いてみてください。
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