子どもの自立を奪うヘリコプターペアレンツ…過保護なママたちの驚きのエピソード
LIMO / 2019年9月7日 9時0分
子どもの自立を奪うヘリコプターペアレンツ…過保護なママたちの驚きのエピソード
最近では、子どもとの接し方に問題のあるイタい親「ヘリコプターペアレンツ」が指摘されるようになりました。「ヘリコプターペアレンツ」とは、「子どもに関して気になることがあったら、すぐに関与してくる過保護で過干渉な親」のことを意味しています。
ヘリコプターが頭上でホバリングし続けるがごとく、子どもが何歳になっても、そばで目を光らせている状態です。今回は、過保護なママたちの驚きのエピソードについてご紹介します。
「ヘリコプターペアレンツ」に遭遇! 驚くべきエピソード
子どもを心配する、悪影響があるものには関わらせたくないというのは、親の愛情ともいえます。しかし、その愛情があまりにも行き過ぎていることがあります。
・「娘のクラスにいる女の子は、ランドセルではなくナップサックで登校しています。理由はランドセルが重くて肩を壊すかもしれないから。その子の母親は『うちの子、体が弱いから』が口癖」(小学4年生の女の子の母)
・「息子の保育園にあるシーソーが撤去されました。理由は園に通っている男の子の母親が『以前公園で、息子がシーソーの上で立ち上がって転落して大けがをしたから』というもの。『シーソーには乗せたくない。でも、他の子が乗っているのを見ているのは可哀想だから撤去して欲しい』と再三、園側に訴えたようです。園長も、この先何かあったときに、問題になると困ると撤去を決めたとのこと。納得行かないし、その親はどうかしていると思う」(4歳の男の子の母)
・「『日焼けさせたくないから学校のプールの授業はすべて休ませている』と、小2の子どもがいる友人が堂々と言い放っていて耳を疑った。『なら、室内プールがあるような私立の学校に行かせればいいじゃない』と言ったら、怒っちゃった」(小学3年生の男の子の母)
・「近所の人で、何があるかわからないから危険、と未だに子どもを学校まで送り迎えしている。その子どもというのが小学6年生の男の子」(小学2年生の女の子の母)
・「幼稚園の保護者会で、あるお母さんが『子どもが蚊に刺されないように徹底してください』と言い放った。アレルギーか何かあるのですか?と担任が聞いたら、『いえ、アレルギーはないけど刺されたら痒いし、可哀想でしょ』って。あいた口がふさがりませんでした」(5歳の男の子の母)
・「『最近の入社式には親も付いてくるんだな』と主人がびっくりしていました。何でも、主人の会社の入社式に二人ほど、母親と参加した新入社員がいたのだとか。案の定、体調不良で仕事を休むという電話連絡を親がしてくるのだとか。『ちょっと理解ができない』と主人は頭を抱えています」(中学2年生の男の子の母)
ご紹介したエピソード、あなたはどのように感じましたか?育児の基準は家庭それぞれだと思いますが、過保護や過干渉がエスカレートすると、子どもはまるで監視されているような状態になります。もしかすると自立心を奪ってしまうなど、悪影響が出てくる可能性もあるのです。
ヘリコプターペアレンツに似た「毒親」
先ほどの「ヘリコプターペアレンツ」のように、子どもに悪影響を与える親を「毒親」と表現することがあります。精神科医の斎藤学氏は「毒親」を4タイプに分類しています。子どもに干渉するだけでなく、子どもを振り回す生活やネグレクト行為なども「毒親」に該当するのです。
・過干渉、統制型の親(「こうしなさい」と何でも先回りして指示を出す)
・無視親(ネグレクトも含まれる、ワーカホリズム(仕事依存)の親など)
・ケダモノのような親(暴言・暴力などの虐待や性的虐待など)
・病気の親(精神障害をもった親、反社会性人格の親など)
罪悪感を感じている子育て中の母親も
イタい親の話や毒親のことを見てみると、「うちの育児は間違っていないだろうか」「自分も毒親になりはしないか」と不安になった方もいるのではないでしょうか。たしかに過干渉すぎる関わり方は考えものですが、「見守りすぎてはいけない」「子どもを怒ってはいけない」というわけでもありません。
子どもには親の保護が必要です。「見張っている」のではなく「見守っている」ことが、親に求められる姿なのかもしれません。また正しい子育てをしなければならない、イライラしてはいけないと思い込む必要はないのです。誰でも子育てに悩み、子どもに怒ってしまうこともあるはずです。
大切なのは「子どものことを一番大切に思っているのは親である」ということです。周囲の人が大丈夫だと思っていても、子どもの事情を熟知している親からすれば違ってみえるでしょう。育て方に心配になったら、自分を客観的な見方で観察してみましょう。ときには家事の手を抜いてリラックスするのもおすすめです。
さいごに
知らない間に、子どもはどんどん成長していくもの。口を挟みたい気持ちにブレーキをかけ、たまには子どもの力に任せてみてはいかがでしょうか。子どもの成長を改めて感じられるかもしれませんよ。
まずは、自分を追い詰めないように気をつけておく必要があります。「それほど子どものことを真剣に考えているんだ」と自分の姿を客観的に見てみましょう。そして、子どもの危険を感じ取ったら助け舟を用意するのも大切です。
普段はそっと見守り、子どもの成長に応じた対応ができるといいですね。
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