受験勉強が過熱した「教育虐待」子供は親のブランドバックじゃない!勉強は何のため?
LIMO / 2019年9月10日 12時0分
受験勉強が過熱した「教育虐待」子供は親のブランドバックじゃない!勉強は何のため?
「子供があの学校に行きたい!というから」という大義名分で、受験に躍起になっているのは、子供じゃなくて実は親の方だったりしませんか?小学校高学年の子が、ほぼ毎日塾で帰りは10時11時過ぎ…「あなたのため」といいながら、実は「自分(親)の見栄のため」の中学受験になっているかもしれません。
勉強や生活態度など「親の言うことを聞かない」という理由で、叱責する…それは教育虐待の可能性があります。
そもそも教育虐待とは?
教育虐待とは、子供に過度に期待をするがあまり教育熱心が行き過ぎ厳しく教育をして、結果が出せないと叱責してしまうことを意味します。2016年8月に名古屋で起きた父親が12歳の息子を刺し殺す事件は、中学受験勉強が過熱して起きたことです。
どうして起きるの?⇒大人が幸せじゃない
どうして教育虐待は起きてしまうのでしょうか?「自分は夢を叶えられなかった」「自分が思うような人生を歩めていない」そんな親のストレスを子供にぶつけていることが背景にあるケースが多いようです。子供には、子供自身の人生・人格があります。なのに、いうことを聞かせて、支配して、他の人に「うちの子は○○中学(高校)に通っていて」と言いたいために、子供のためという大義名分を旗印に、叱責も必要と考えてしまいます。
一方、親に叱責され続けた子は、自分に価値がないと思います。「ダメだ、ダメだ」と言われ続けた子は、「自分は、ダメな子なんだ」と自己暗示にかかります、自分を信じられなくなります。それは、子供自身にとっても親自身にとってもハッピーなことなのでしょうか?
周囲の人たちと、張り合わなくていい環境を作らないことも大事
周りの人たちが「私立の中学に行くのは当たり前」という場所に住んでいれば、どうしても気持ちは揺れてしまいます。なかなか強固な意思で「自分は自分」とずっと思い続けるのは大変です。昔、筆者が叔母にいわれたことで30年以上経っても強烈に覚えていることがあります。ふと「とある大学(お嬢様大学)受験しようかな?」といったら「やめておきなさい、自分がみじめになるから」といわれました。その時は、その言葉の意味があまり分かりませんでしたが、今は本当によくわかります。
また、知人のA男さんは子供のエリート教育に躍起です。もともとやんちゃでナチュラルで、そこがいいところだと思っていたのですが、なんだかすっかり教育パパになってしまいました。A男さんはお医者さんや歯医者さんと付き合いがあり、子供の話をする際「うちの子は…」という話も出るのでしょう。そうしているうちに、だんだん彼らと同じものが欲しくなってしまったのかなと、思います。
「他人は他人、自分は自分」と思えるようになることは、実はけっこう年齢や経験を重ねてないとできない高度なスキルなのだと最近特に思います。「足るを知る」という言葉は、老子の言葉「知足者富」という言葉が基になっています。今持っているものに感謝をすることが、「足るを知る」ことにつながっていきます。自分に向き合わず外だけを見ていると「あれも足りない、これも足りない」となってしまうのです。自分に向き合わないのは、自分から逃げているだけです。自分の中の嫌なところにフタをするために子供という道具を使ってしまっているのかもしれません。
子供は親のブランドバックじゃない!勉強は誰のため?何のため?
そもそも「何で勉強しなきゃいけないの?」という本質的な問いに、親自身はどう思っているでしょうか?「高い学歴があれば高い収入が得らえる」確かにそうです。でも、勉強の「目的」が誰かより優位であるためのものだったら、それは無味乾燥で不毛な気がします。勉強にもっと他の意味があることを、大人は体感的に知っています。学校を出たあとに「やっぱりもっと勉強しておけば良かった」と思ったとき、社会に出て自分が無知だと気付くとき、受験勉強を頑張ったという「自信」が自分の背中を後押ししてくれるとき…。
誰かのためでなく、自分のために勉強する…そのことを親子で体得していけば、これほど素晴らしいことはありません。「学ぶことは楽しいんだ!」と親が社会人になっても勉強することで身をもって示していれば、子供だって「なんか楽しそうだな」と勉強への偏見(笑)が薄くなるかもしれません。子供の評価は、親の評価ではありません。親の見栄のためでなく、子供と一緒に考え悩んで勉強の楽しさに気が付けたら一生の財産になったらいいですね。
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